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ARUHIスーパーフラットの団信は身体障害保障付きじゃない⁉団信アリナシのシミュレーション

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フラット35最低金利のARUHI(アルヒ)スーパーフラットの団信

どうも千日です。フラット35ので最低金利はアルヒスーパーフラット8です。現在は各種の税金や手数料も融資対象となっていて、物件価格と税金・手数料の合計に対する融資率が80%となるように自己資金を用意すれば、業界最低金利のフラット35の金利からさらに0.1%引き下げとなります。

融資率90%の商品はアルヒスーパーフラット9となっていて、0.05%の引き下げです。

さらに年収に対する返済額の割合(返済負担率)についても条件があり、それぞれの条件を整理すると下表のようになります。

商品名 (通常のフラット35との金利差) 融資率 返済負担率
スーパーフラット8 (金利▼0.10%) 80%以下 30%以内(年収400万円未満) 35%以内(年収400万円以上)
スーパーフラット9 (金利▼0.05%) 90%以下 20%以内

このスーパーフラットの団信は2017年10月からスタートした新団信ではないので、身体障害保障は付いていません。今日はそれについて詳しく書いておこうと思います。

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普通のフラット35とスーパーフラットの団信の違い

団信の違いを整理しました。

2017年10月に団信が制度変更となりましたが、この変更をスーパーフラットについて書くと次のようになります。

  1. 団信保険料は実質値下げ。従来金利に0.3%上乗せ方式だったが、今後はフラット35の金利に0.28%上乗せとなり0.02%減った。
  2. 住宅ローン残高がゼロ円になる保障の範囲変らず。高度障害と死亡の場合に住宅ローンがゼロ円となる。

 

1.保険料の面で非加入の時の引き下げが大きい

団信保険料は実質値下げとなっています。普通のフラット35もスーパーフラットも、金利に0.28%上乗せとなり毎月の返済と一緒に支払うようになっています。

違いが出るのは団信に加入しない場合です。普通のフラット35は0.2%の引き下げとなるのに対して、スーパーフラットは0.28%の引き下げとなります。

項目 普通のフラット35 スーパーフラット 備考
加入 0.28% 0.28% デフォルトで金利に上乗せとなっている。
非加入 0.2% 0.28% 引き下げ
 
なので、以下のような人にとっては特に費用面で有利な住宅ローンと言えます。
  • 健康上の理由によって団信に加入できない人。
  • 別途で生命保険に入っており団信への加入を希望しない人。

 

2.保障の内容では旧団信のまま

普通のフラット35の団信は死亡に加えて身体障害(身体障害者福祉法1級or2級)についても保障の範囲に含まれるのですが、スーパーフラットの方は死亡と高度障害になっています。

つまり、2017年10月で拡大された新団信ではなく、旧来からの団信のままということですね。

項目 普通のフラット35 スーパーフラット 備考
死亡 住宅ローンがゼロ円  
身体障害 身体障害者福祉法に定める障害等級(1・2級)の「身体障害者手帳」を交付されれば住宅ローンがゼロ円になる。保障の要件が具体的。 高度障害よりも軽い障害であっても保障される。
高度障害 非常に重い障害状態でその後の生活に重大な支障をきたす状態になると住宅ローンがゼロ円になる。保障の要件が抽象的。 高度障害の一部については、新団信では保障対象ではなくなるものもある。

 

ですので、新団信(身体障害保障)に魅力を感じてフラット35を選ぶ人にとっては、スーパーフラットはちょっとしたトラップですね。金利も保険料も安くなるのですが、団信の保障は従来と変わらないからです。 

新規借入でスーパーフラット8Sと優良住宅ローンをシミュレーションして比較してみた

具体的な例でシミュレーションしてみましょう。

  • 金利が安いという観点からスーパーフラットS(スーパーフラットとフラット35Sの併用)
  • 融資手数料が最安(0.5%)という観点から優良住宅ローンのフラット35S

この二つを比較したいと思います。

前提条件は以下の通りです。

  • 物件価格:1980万円(中古マンション)
  • 返済方針:40歳なので借入期間は最長の35年元利均等返済とし、定年の60歳残額を一括返済する。

団信に加入して普通に融資率9割とする場合

団信に加入し、フラット35の融資率9割で借りる場合、どんな感じになるのか比較してみました。

  • スーパーフラット9Sは、当初10年は0.3%引き下げになり、その後は最後まで0.05%引き下げです。金利の引き下げが多い代わりに融資手数料は2.2%と高め。
  • 優良住宅ローンのフラット35Sは当初10年は0.25%引き下げになり、その後は優遇無しです。 金利の引き下げが少ない代わりに融資手数料は0.5%と最安。
資金繰り面のシミュレーション

(単位:円)

1782万円 ①スーパーフラット9S1.06%/1.31% ②優良住宅ローン35S 1.11%/1.36% 差異
前半毎月返済 50,803 51,222 -419
後半毎月返済 52,338 52,766 -428
10年後残高 13,383,475 13,413,309 -29,834
60歳残高 8,548,973 8,587,556 -38,583
住宅ローン控除 1,541,800 1,543,600 -1,800

そんなに差は無い感じですね。金利にして0.05%の差ということです。

小数点第2位の金利差というのは毎月の返済額では数百円の差しか無いんですね。

手数料のシミュレーション

(単位:円)

住宅ローン経費 ①スーパーフラット9S1.06%/1.31% ②優良住宅ローン35S 1.11%/1.36% 差異
印紙 20,000 20,000 0
登録免許税 71,280 71,280 0
司法書士 100,000 100,000 0
事務手数料 384,912 117,612 267,300
物件検査手数料 64,800 64,800 0
合計 640,992 373,692 267,300

手数料の分だけ差があります。

スーパーフラットの手数料は2.2%、優良住宅ローンの手数料は0.5%です。わりと大きな差だと思います。

総支払額のシミュレーション

(単位:円)

1782万円 ①スーパーフラット9S1.06%/1.31% ②優良住宅ローン35S 1.11%/1.36% 差異
借入費用 640,992 373,692 267,300
夫60歳まで返済額 12,376,920 12,478,560 -101,640
60歳残高 8,548,973 8,587,556 -38,583
住宅ローン控除 -1,541,800 -1,543,600 1,800
保証料払い戻し 0 0 0
合計 20,025,085 19,896,208 128,877

トータルでは12万8千円優良住宅ローンの方が安くなりました。金利が安い分の返済額の差で少し縮まりましたけどね。

大きな差とまでは言えませんが、優良住宅ローンの方が少なく済むのは間違いなさそうです。

さらに団信の保障と言う面でスーパーフラットは旧団信、優良住宅ローンは新団信ということを考えると、優良住宅ローンの方が有利ということになるでしょうね。

団信に加入せず普通に融資率8割とする場合

団信に加入せず、フラット35の融資率8割で借りる場合、どんな感じになるのか比較してみました。

  • スーパーフラット8Sは、当初10年は0.35%引き下げになり、その後は最後まで0.1%引き下げです。さらに団信に入らないので全期間で0.28%引き下げとなります。金利の引き下げが多い代わりに融資手数料は2.2%と高め。
  • 優良住宅ローンのフラット35Sは当初10年は0.25%引き下げになり、その後は優遇無しです。団信に入らないので全期間で0.2%引き下げ。 金利の引き下げが少ない代わりに融資手数料は0.5%と最安。
資金繰り面のシミュレーション

(単位:円)

1584万円 ①スーパーフラット8S0.73%/0.98% ②優良住宅ローン35S 0.91%/1.16% 差異
前半毎月返済 42,748 44,052 -1,304
後半毎月返済 44,060 45,393 -1,333
10年後残高 11,719,168 11,816,366 -97,198
60歳残高 7,372,660 7,496,201 -123,541
住宅ローン控除 1,359,800 1,365,700 -5,900

例によってそんなに差は無いですが、さっきは数百円だったのが千円台になっています。団信に入らない場合の引き下げがスーパーフラットの方が大きいんですよね。

見た目にも金利の差が大きいです。

手数料のシミュレーション

(単位:円)

住宅ローン経費 ①スーパーフラット8S0.73%/0.98% ②優良住宅ローン35S 0.91%/1.16% 差異
印紙 20,000 20,000 0
登録免許税 71,280 71,280 0
司法書士 100,000 100,000 0
事務手数料 342,144 108,000 234,144
物件検査手数料 64,800 64,800 0
合計 598,224 364,080 234,144

手数料の分だけ23万4千円の差がありますね。

総支払額のシミュレーション

(単位:円)

1584万円 ①スーパーフラット8S0.73%/0.98% ②優良住宅ローン35S 0.91%/1.16% 差異
借入費用 598,224 364,080 234,144
60歳まで返済額 10,416,960 10,733,400 -316,440
60歳残高 7,372,660 7,496,201 -123,541
住宅ローン控除 -1,359,800 -1,365,700 5,900
合計 17,028,044 17,227,981 -199,937

手数料では優良住宅ローンの方が安いですが、支払が少ないということでトータルでスーパーフラット8Sの方が逆転して約20万円安くなりました。

団信に加入しない場合は断然、アルヒのスーパーフラット8の方が有利ということですね。

このようにケース・バイ・ケースでベストな選択は異なってくるのです。

借り換えでもスーパーフラットを利用できる!

このアルヒのスーパーフラットは従来は新規借入の時だけ利用できるものだったのですが、2018年4月からは借り換えの場合にも利用できるようになっています。

年収 返済負担率
スーパーフラット借換(金利▼0.05%)

30%以内(年収400万円未満)

35%以内(年収400万円以上)

0.1%の引き下げとなる「8」ではなく0.05%の引き下げとなる「9」の方です。フラット35は団信込みでは今(2018年4月)が史上最安なんですよ。加えて、身体障害保障の団信が付帯するようになりますので、借り換えを考えている人にも朗報ですよね。

まとめ~住宅ローンの不安と保険の関係

契約したはいいけど、これで本当に良かったのか?住宅ローンのプレッシャーに押し潰されそうです…と言われる方もいます。

何しろ数千万円という今まで経験したことの無い多額の負債を負うわけですし、今後それを返済する期間は35年という人生の大半を占める期間です。金額にしろ、期間にしろ、今までの経験で身に付けた「だいたいこの位」という物差しを遥かに超えるリスクを負う。それが住宅ローンの不安の正体です。

家を買うにあたっての保険を検討する際は、自分が負っているリスクとそれに対して掛けられる保険について、売り手のバイアスのかかっていない、その本質を理解しておく必要があります。

私の書くブログのコンテンツや本が、これから家を買おうとする人のコンパスになることを祈っています。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

  • 不安に駆られて手あたり次第に保険に加入して却って家計を圧迫し、ローン返済の難易度を跳ね上げ本当は買える家を諦めワンランク落とした家を買う。
  • 家計が圧迫されて急な出費や想定外の収入減に対応できず家を手放さざるを得なくなる。
  • ごく一部のリスクしかカバー出来ていないのに「自分はやれるだけのことはやった」と自己満足、いざその事態になって初めて気づくが時すでに遅し。

知らずにこんな落とし穴にハマっている人は大勢います。

第5章ではそんな落とし穴に陥らないための保険の本質について、知識ゼロから理解できるようにまとめています。

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是非ぜひ、お手にとって頂ければ嬉しいです!

2019年10月1日

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ランキング 年齢
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30代600~1200 40代600~1200 50代1000以上
20代800以上 30代1200以上 40代1200以上
借り換え 20代借換 30代借換 40代借換 50代借換
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