千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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自分が完済できる住宅ローンの金額は?それを知るための4つのルール

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初めての住宅ローンで自分に返せる金額を知るのは至難の業

どうも千日です。多くの人にとって、住宅ローンほど多額で年数の長い契約は人生初ですよね。そんな初めての契約で、最初に分からなくなるのがこれです。

本当にこの住宅ローンは自分に返せる?

いくらまでなら住宅ローンを組める?

住宅ローンを組むための4つのルールを知れば自ずと答えが出てきます。

私の著書の家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本でも、この部分についてはかなりの字数を割いて解説していますが、今日はその部分を重点的に解説しておこうと思います。

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住宅ローンを実感として知ることは至難の業

そろそろ自分の家を持とうと思いたった初期に、多くの人がまず取る行動は住宅雑誌を購読したり、モデルルーム、住宅展示場などへ行って情報収集することだと思います。

その段階では住宅ローンはまだ本当の姿を見せません。つまり自分は幾らの家が買えるか?≒つまり幾らの住宅ローンを組めるのか?という問いへの答えを出せる人は居ません。

なぜなら、住宅ローンの金額は数千万円です。

いままで自分が目にしたことすらない金額です。数字としては分かっても、それを体感することは不可能です。全く未知の大きさなのです。

そして、住宅ローンの年数は最長で35年です。

今35歳の人ならば、自分がこの世に生まれてから今までと、同じくらいの年数です。「ああ、このくらいね」という物差しが無い期間ですよね。

 

審査に通った金額なら返せるのか?本能が鳴らす警鐘

不動産屋や住宅展示場での住宅ローンの存在は、代金の支払い方法のようなニュアンスで扱います。 そして、そこで住宅ローンの相談もするでしょう。この値段なら、毎月の返済はこのくらいです、といったシミュレーションを見せてもらうんですよね。

多くは不動産屋の提携ローンの中で一番金利の低い変動金利でのシミュレーションです。

私どもの提携ローンで審査に通るならこの家を買えますよ。

その通り、銀行の審査に通れば、誰でも家を買うことが出来ます。しかし、審査に通っても誰もが不安に思うんです。

この住宅ローンは本当に返せるのか? この不安の正体は何か?

わたしは本能が鳴らす警鐘なのだと思います。住宅ローンを選ぶときに、本当に考慮しなければならない情報が与えられていない、というリスクに対する危険信号です。

しかし、誰もそれについて懇切丁寧に教えてくれません。全くノータッチなんです。

そんなことをしても、一銭にもならないと思っているからです。そして多くの人は、本能の警鐘にフタをして、だましだまし家を買っているのが現状です。

心配なことは心配だけど、それでも家が欲しいと思った人達で、千日もまたその一人です。

 

私たちはドリルが欲しいのではなく穴が欲しい

経営学者のトーマス・ドラッカーの言葉にこういうのがありますね。

客はドリルが欲しいのではない、穴が欲しいのだ。

この言葉は売る側に対して発せられているメッセージですが、買う側の我々にとっても有益な言葉だと思います。我々はドリルが欲しいのではなく、穴が欲しいんですよ。

この例えを住宅ローンに当てはめてみましょう。 『ドリル』とは融資される家のスペックや立地です。では、『穴』とは?

住宅ローンで家を買うことで、即金では購入できない家に住み、さらに老後に不安の無い人生を手に入れることではないでしょうか。

これを金銭的な側面で、具体的な言葉にすると以下の2点にまとめられます。

  • 毎月の返済を無理なく行えること
  • 住宅ローンを完済した上で老後の生活資金を残せること

私はお金の専門家ですので、このお金の面の『穴』について、確固としたやり方をご紹介するのが仕事です。 

 

現時点の年齢と月収から計算する4つのルール

下記は「無理なく完済できる住宅ローン」をシミュレーションするための4つのルールを当てはめたものです。

ルールは以下の4つです。

  1. 毎月の返済は手取り月収の4割以下でボーナス払いなし
  2. 返済額が一定になる元利均等返済方式
  3. シミュレーションの金利は固定金利
  4. 定年時のローン残高は1000万円以下

これをザックリ当てはめて無理なくへ完済できる住宅ローンの金額を出すと以下のようになります。

(単位:万円)

 年齢/月収 15万 20万 25万 30万 35万 40万
25歳 1997 2663 3329 3995 4661 5327
30歳 1997 2663 3329 3995 4661 5327
35歳 1997 2663 2972 3535 4125 4714
40歳 1997 2357 2630 3043 3550 4057
45歳 1768 2029 2263 2515 2934 3354

前提条件:元利均等返済、ボーナス払いなし、定年60歳、固定金利1.38%

youtubeでも解説しているので、良かったら見てくださいね。

1.毎月の返済額を手取り月収の4割以下で元利均等返済にする

住宅ローンで家を購入するということは?と聞かれたら、私は次のように答えます。

35年ならば420回、銀行に決まったお金を払うことだよ。

これが正確な定義でないことは、百も承知です。しかし、住宅ローンで家を購入しているほとんどの人に当てはまる本質なんです。

元利均等返済ならば、毎月同じ金額ですよね。それを最大420回クリアすれば、住宅ローンは終わりゲームクリアです。

問題になるのは、420回のミッションの中でミスをしてしまうリスクです。

自分が420回ノーミスでできることを想像してみてください。

縄跳びや住所のあて名書きのようによほどハードルを下げないと難しいんです。

じゃあ、金利が一番安いところにすればいいのでしょうか?住宅ローンについて銀行のホームページ調べると一番目につくのは『金利』ですが、必ず毎月の返済額にすると幾らになるか計算して判断するようにします。

住宅ローンの金利というは、タダの数字です。もちろん、この金利によって払う利息の額が変わるんですけど、じゃあ、何パーセント上がったら自分の払う利息が幾ら増えるのか?すぐには分からないですよね。

自分にとってリアルなのは毎月払う金額です。

 

2.ボーナスが出ないアクシデントに備える計画を

足りない場合は、ボーナス払いを併用して…と思いがちかもしれませんが、絶対にボーナス払いはオススメしません。

会社が傾いたら、真っ先に減らすのは人件費だからです。というか、会社が傾く前に、先手を打って人件費をリストラするのが経営のイロハなのです。

人件費は従業員の年齢、勤続年数と人数でもって数年先まである程度正確に予測できます。なので、今後経営が厳しくなりそうだなということになったら、早めに採用を絞ったり、残業を削ったりという方法で計画的に調整できるんですよね。

ボーナスは賞与ですから、月給よりも先に削減の対象となる部分です。

ボーナス払いで何もない時に楽ができる資金計画ではなく、ボーナスが出なくなっても対応できる資金計画を立てることをお勧めします。

 

3.変動金利ではなく固定金利でシミュレーションする

賭けてもいいですけど、不動産屋や銀行がまず一番に我々に見せる住宅ローンのシミュレーションは変動金利で組んだものです。

今の家賃より安い支払いで新築マンションが手に入る!かのように見えるからです。

しかし、変動金利は、短期プライムレートによって銀行が金利を上げたり下げたりする金利タイプです。後からいつでも上げられるからこそ、今安いのが変動金利です。

いつ上がるのか?

これには分かりませんとしか答えられないんですけど、一つのシナリオとして、これに答える記事を書いてます。

つまり、変動金利の場合は、銀行が金利を上げてきた場合にも対応できる貯蓄があること、というのが条件になってきます。身も蓋も無いことを言えば即金でも買える人です。

そこまで必要は無いのですけど、じゃあどこからOK?という線引きが難しいですよね、ですから金利の変動リスクを考えなくてよい固定金利でシミュレーションするのがプロの手法なのです。

 

4.定年時の残高は幾らになるか?1000万円を超えるなら要注意

不動産屋や銀行で住宅ローンのシミュレーションをしてもらうと、たいてい最長の35年で計算されますよね。

なぜかというと、毎月の返済額の負担を減らしハードルを下げるためです。  

毎月の返済額が少ないと、年収に対する住宅ローンの負担が小さくなりますから、金融機関の審査にも通りやすくなります。これ、まめ知識です。

でも、

多くの人は住宅ローンのシミュレーションの年数より先に定年退職を迎えるはずですよね。ですから、実際には繰上げ返済することを前提にしたシミュレーションなんです。

定年の60歳の時の残高が幾らになるか?

というのは重要です。その金額を60歳になるまでに繰上げ返済しないと、収入のある現役のうちに住宅ローンが終わらないからです。

退職金で払えばいいよ。親もそうして住宅ローンを完済したし…  

もしもこのように考えているのであれば、今すぐ考えを改めてください。 親世代は良いんですよ。少子高齢化社会ですが、まだ働き手の方が多いですからね。これから家を買おうという年代の人で、年金が今と同じレベルで支給されるということはあり得ません。

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自分の親と同じ位の収入レベルだという場合は「親がそうしたから」という理由で、親が今の老後を維持するためにやったことと同じことをやっていると、我々の時は老後破産してしまうのです。

現役時代に稼ぐ給料を貯蓄して完済し、退職金には手を付けず、住宅ローンとは別に貯める老後資金にオンするような返済計画を立てましょう。

ですから、60歳のときの残高で1000万円を超えるというのは、結構危ないんです。

不動産屋の営業マンや銀行の融資担当者が出してくる35年の住宅ローンシミュレーションをただ、受け身で眺めていてはダメなんですよね。

そして1000万円というのは、あくまで平均的な年収をベースとした、目安に過ぎません。自分が老後を生きるための繰上げ返済の計画をしっかり立てる必要があるんです。 それはシミュレーションでは提供してもらえません。

 

まとめ~住宅ローンとは何か?

我々にとっての住宅ローンは、即金では購入できない家に住み、さらに老後に不安の無い人生を手に入れることです。

家族の生活と人生を守る堅牢な容れ物を手に入れ、維持し続けるには十分な貯蓄と収入が必要です。

住宅ローンで家を買うというのは、ただ審査を通してお金を借りるということだけではなく、完済までの資金計画、完済後の老後資金も含めて、家族と自分の人生を守る計画を含むものなのですよ。

こうした、自分にとっての住宅ローンとは何か? という命題に対して、ちゃんとした答えを持つことが最も失敗の無い選択につながると思っています。

ちなみに、不動産屋にとっての住宅ローンとは『審査を通すもの』です。しかし、我々にとって審査はゴールではなく、そしてスタートですらありません。  

銀行にとっての住宅ローンとは『利息と元本を回収するもの』です。彼らは融資したお金の利息で儲けているからです。退職金でもなんでも最後まで元本と利息を回収できれば、めでたしめでたしですよね。

その後、貯金を使い果たした利用者が老後破産しても、それは彼らのあずかり知らないことなんです。

千日太郎と出会った皆様が、家の購入と住宅ローンの選択に正しい道筋を見つけ、ご家族と素敵な人生を歩まれることを祈っています。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

千日のブログで紹介しているマイホームの購入と住宅ローンのノウハウを一冊にまとめたのがこちらの本です。

 

全国の大型書店と通販で発売中です。ブログでは、さまざまなエントリーに分散してしまいがちな情報を分かりやすく整理し、よりすぐりのノウハウと考え方をまとめた本です。

是非ぜひ、お手にとって頂ければ嬉しいです!

2018年5月4日

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