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メガバンクの2018年決算では赤字店舗の損切りがトレンド~人員リストラとIT戦略の実態を斬る

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メガバンクで今後増えるリストラ+減損損失と同時にアピールされるIT戦略の本当の姿

どうも千日です。三菱UFJフィナンシャル・グループは2018年3月期決算で、傘下の三菱UFJ銀行の支店のうち赤字店舗を中心に減損処理を実施し、約500億円弱の損失を計上する見通しだとの報道です。

対一般顧客事業の不振と、2019年3月期から取り組む支店の統廃合に伴う処理です。

今日は今後のメガバンクの決算で増加していくであろう、減損処理というものが、どういうものなのか?その減損損失と同時にアピールされるであろうIT戦略の実態について書いておこうと思います。

これを理解することで、三菱UFJのみならず、今後のメガバンクの経営戦略の舵取りが見えてくるでしょう。

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三菱UFJをはじめとするメガバンクに共通する課題

メガバンクの利益はマイナス金利政策による低金利で収益が圧迫されています。つまり、低金利ということは我々が借りるときの利息が安く、銀行が受け取る利息が減っているということです。

その一方で、人件費や減価償却費が重しとなり、収益性が大幅に下がっているんです。 分かりやすく表にするとこんな感じです。

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分かりやすくするために少し極端にしています。

カネ余りで融資は伸びない

金利は低いのですけど、既に大企業に設備投資の意欲は薄く、カネ余りになっているんですよ。

投資採算の厳格化や金融危機時の恐怖などを理由に、使う力が稼ぐ力に追い付かない。日銀総裁の黒田氏はこういうのをデフレマインドと呼んでいます。

団塊ジュニアの人件費の負担増

その一方で人件費は増えていきます。団塊世代に次ぐ人口の第2のボリュームゾーンである段階ジュニア(1971年~1974年生まれ)は今、44歳~47歳で多くが既に管理職です。

一般的に賃金のピークは50代の前半といわれます。今でもたいがい人件費の比率が高いんですけど、さらに団塊ジュニアの年齢が上がるにつれて人件費の負担は増えていくのです。

減価償却費は一定かかってくる

そして減価償却費というのは、店舗などの固定資産への投資額をその利用期間にわたって費用として配分するものです。

例えば店舗の内装に200万円の工事をしたとしたら、その200万円を一時に費用とするのではなくて、耐用年数にわたって配分するんです。

例えば耐用年数が4年とすると一年に50万円ずつ費用にしていく考え方で計上する費用です。

なので銀行が儲かってなくても、過去に設備投資したことで発生する費用が決まってるんです。

今のうちに何か手を打たねば…という時のセオリー

つまり、売上=利息収入が増えない中で固定的にかかってくる費用の負担が重くなっているのですね。

前出の表のように、放置していたら赤字に転落してしまう未来が予測できてしまう訳です。

今のうちに何か手を打たねば…!

という時にやることが二つです。彼らは賢そうに見えますが、これしか知りません。ホントです。

  • 人件費のリストラ
  • 固定資産のリストラ

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こういうリストラをうまくオブラートに包んでいるのが『働き方改革』であり『ITを利用した業務効率化』というキーワードなんです。

そんなメガバンクの懐事情を知った上でのセオリー

ちなみに私の過去の記事ではこの2つに加えて『変動金利の上昇』というものを挙げています。

ご相談者からたまに『本当に2023年には変動金利が上がるんですよね?』と聞かれることがありますので、この場を借りてお答えしておきますね。

この記事の中にも書いているのですが、確かに今の銀行が共通して直面する課題ではあります。しかし、その課題に対応する方法が必ずしも変動金利の利上げだけとは限りません

想定できる様々なシナリオの中の一つであるということです。

ただ、これだけは言えるんですよ。

  • 今の銀行は、何か手を打たないと赤字に転落していく厳しい局面にある。
  • 変動金利は、銀行が独自の判断で金利を上げることが出来る金利タイプである。

ならば、上がっても対応できるようにしておくということが変動金利を選ぶ人のセオリーであり、その対応とは『繰上げ返済』一択ということです。具体的にはこちらをどうぞ。

 

人件費のリストラと『働き方改革』

人件費のリストラの最終目標は、売上を減らさず人に払う給料(コスト)を減らすことです。

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なのでリストラというと、何となく『人減らし』というイメージがあるのですけど、正しくは再構築です。

抜本的に見直すということです。『働き方改革』というのはつまるところ、働き方を抜本的に見直し、費用として発生する人件費を減らすということです。

国の政策として企業が人件費の削減をやりやすくするような制度を整備することを意味するんですね。

メガバンクの人員リストラ計画

みずほFGは「抜本的構造改革への取り組み」として2027年3月期末までに1万9,000人の人員を削減すると宣言し、グループ総従業員数7万9,000人(臨時従業員約2万人を含む)の約4分の1に相当する大規模な人件費削減策を打ち出しました。

同様に、三菱UFJフィナンシャル・グループで9,500人、三井住友フィナンシャル・グループで4,000人と3社合計で3万2,500人もの人員を削減する計画となっています。

既存の銀行員を肩たたきしてクビにするとかそういうことではなく、新規の採用を減らしながら、去る者は追わずの精神で計画的に人を減らしていくという計画だそうです。 

固定資産のリストラ減損損失と『IT戦略』

メガバンクが人件費のリストラと同時進行で計画していることが店舗の統廃合です。それが決算では『減損損失』という形で出てくるんです。

下表のように将来の減価償却費を一時に当期に計上してしまうというものです。当期は大きく赤字になりますけど、将来の利益は好転しますよね。

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赤字の店舗から撤退する(廃棄する)ということをしていけば、その部分は損失になりますけど、そのかわりに将来の減価償却費は発生しません。

店舗の減価償却費に見合う売上が見込めないのであれば、撤退して前倒しでその損を確定させてしまおうということをします。

損失が確定するのは実際に撤退したときですけど、減損損失というのは『撤退を決めたタイミングで損を計上する』ということをします。今回の三菱UFJフィナンシャル・グループが行った減損損失というのは、こういうものです。

機械化店舗に切り替えて人員削減と物件費削減

三菱UFJ銀行の発表によると、来期の2019年3月期から516店舗(2017年9月末現在)のうち、70~100店舗をセルフ型の「機械化店舗(仮称)」に切り替えるそうです。

こんなヤツです。☟バックオフィスの面積がほとんど無いですよね。

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セルフ型の高機能ATMを拡充して、これまで窓口でしか対応できなかった手続きを取り扱いできるようにするほか、テレビ画面を通じて専門家との相談もできるようなIoTを導入するんです。

これによって人員も削減できるし、テナントの面積も少なく済みます。同時進行で赤字店舗を中心に統廃合も進めていけば収益性が上がるという絵が描けるんですね。

住宅ローンの電子契約の導入

みずほ銀行、三菱UFJ銀行はいち早くペーパレスで住宅ローン契約ができる電子システムの運用を開始すると発表しています。

特に、三菱UFJ銀行のマイナンバーカードを利用した電子契約システムは銀行業界では初めてで、三菱UFJ銀行はマイナンバーカードの内蔵ICチップに搭載した公的個人認証(JPKI)の署名用電子証明書を利用して、住宅ローンの事前審査後の手続きを電子化する仕組みだそうです。

契約の電子化によって

  • 契約書を紙で保管する必要が無くなりその保管場所を確保する必要が無くなる。
  • 契約書に貼る印紙税の支払い(2万円)が無くなる。

という費用の削減効果が期待できるんですね。

 

まとめ

メガバンクはいずれもリストラ策の理由としてIT化やAI化を挙げていますね。つまり、事務や営業のIT化とAI化により合理化できて、それが競争力につながることを強調しています。

しかし根本的な問題として、本業である融資は減っていきますし、低金利による利ザヤの縮小傾向は改善していないんですよ。

その実態をなんとかオブラートに包んで、隠し通そうとしているのが働き方改革であり、IT戦略なんです。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

三菱UFJ銀行は2018年4月1日に行名変更しましたよね。そのロゴの変更に各支店では突き出し看板の表記変更が行われたそうですが、国内516店のうち約半分では架け替え工事を行わずに看板自体を撤去したそうです。

やはり来年以降の支店の統廃合も考えてのことでしょう。撤退する店の看板を新品にしてもしょうがないですもんね。

銀行とか金融とかって、数字の世界ですし、難しい用語もありますし、何となくとっつきにくい印象を持っている人が多いと思うんですが、要するにカネを売り買いしている非常に業の深い、人間の本能にダイレクトな業界なんです。

われわれと同じ、二足歩行のサルがやっていることです。

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2018年4月12日

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