たまの贅沢、頑張った自分へのご褒美にリボ払いの罠
どうも千日ですキャッシング、特にリボ払いについては、いわば穴の開いた財布を使っているようなものなんですよ。何もしなくても、ただ、お金を落としているのです。
こういう「ぜったいに損」というカラクリが公開されているのにも関わらず、リボ払いにしてしまう人っているんですよね。
今日はリボ払いの心理面の罠について書いておこうと思います。これは非常によくできた罠でして、たとえ健全な金銭感覚を持っている人であっても、ちょっとした心の隙に付け込まれてしまう恐れがあるんです。
こんな動機でカードやキャッシングで買い物をしたことは無いですか?
- たまには贅沢しよう!
- いつも頑張ってる自分へのご褒美!
「ある」という人は、リボ地獄へ落ちる可能性がある人です。そんなこと言ったら全員かもしれませんよね。そうです。だからこそ、よくできたビジネスモデルとしてリボ払いがあるんですよ。
リボ払いって何?「完済しない借金」です
なんとなくリボ払いって損!とか「でも大丈夫!」という言葉だけが先走っていて、結局のところリボ払いとは何かという本質をちゃんと説明しているサイトは少ないです。
一言でいうと完済しない借金です。
- 完済しなくていい(羊の皮)と見せかけて、
- 完済させてくれない(オオカミ)借金です。
普通に親とか友だちからお金を借りようとした場合、いつまでに返す?って話になりますよね。また、リボ払いではない借金の場合、借用書には以下のことを必ず書きます。
- 借入金額
- 利率
- 完済する期限
例えばトイチ(10日で1割)で10万円借りた場合、10日後には1万円の利息と10万円の元本で11万円返すという借用書になるわけです。
よくあるのがこのトイチで10万円借りるときに最初から1万円差し引かれて9万円お金を渡され、10日後に10万円返すというものですね。
これって、実は10日で1割を超えた利率なんですよ。9万円借りて10日で1割の金利なら利息は9千円でしょう。ということは10日後に9万9千円で完済できるわけです。しかし、足元を見られた多重債務者は、その条件を飲まざるを得ないんですね。10日後のことより、今9万円貸してくれる方を選ぶ。
そんな心理状態の人に対して、利息さえ払い続ければ完済しなくてもイイよというのがリボ払いです。
例えば、さっきのような条件を飲むような人に対して…
利息の1万円を払えば、あと10日待ってやるよ。
あと10万円貸してやろうか?20万円だから10日で2万円の利子な。
こんな話を持ち掛けるようなものなんですよね。この調子で100日経てば利子だけで元本を回収できるんですよね。そのうえで、彼らは何としても必ず回収しますからボロもうけなんです。
利息さえ払っていれば元本を返さなくていい
リボ払いの金利は年利で15%です。トイチじゃありません。例えば10万円借りている場合は月に1250円の利息です。一応、一回に返す元本の額が定められていますが、一回分の利息と元本を返せば、その日のうちに再び限度額まで借りることが出来ます。
10万円払うのはタイヘンだけど…
月に1250円ならそんなに痛くないよな。
また来月でいいや。
と思うんですよね。
例えば、友達から10万円借りてたらかなりきまずいですよね。たとえ無利息でも早く返さなきゃって思うじゃないですか。
しかしリボ払いなら、1,250円の利息さえ払っておけば、なーんも言われないんです。
だったらもうちょっと借りようかな。
今月ピンチだし。
そして、10万円が20万円になり50万円になり100万円になっていく。100万円になると、リボ利息は月に12,500円ですね。
多重債務者の自転車操業の心理
こうなってくると、もう借金があることが当たり前になってしまい、元本を返すという考え自体が無くなっています。毎月のリボ払いの日にだけ一回分の元本と利息のお金を用意して返済し、またすぐ借りるの繰り返し。
これを自転車操業と呼んでます。休むことなくずっとこぎ続けなければならない、止まれば倒れてしまうことを比喩的に表現しているんですね。
借金を返すためにまた借金をするという状況になってきます。私と同じブログサービスでブログを書いてるさおりたん(id:keisolutions)の短編小説にすごく臨場感のある描写がありました。
女は摩擦の快楽に溺れながら、おカネのことを考えていた。このアナウンサーは月にいくらもらっているのだろうか。女は自分の感情がすり減るまでこき使われて、月給は最低賃金程度であった。
女の携帯代は月2万を超えている。分割払いですぐに新しい機種を買ってしまうので、月の代金が高くなるのだ。デパートに行くと店員にメイクをされたり試着を促されたりして、すぐにリボ払いで買ってしまう。はやりのネットゲームは、飽きる直前につい課金をしてしまう。女の月々のカード支払い額は、13万だった。女の給料のほとんどが支払いで消えていく。家賃など払えるはずがない。だからキャッシングをしてとりあえず現金を作って家賃を支払う。
頑張ったから我慢したから「自分へご褒美」という売り手による刷り込み
自立して、自分が稼いだお金で物を買うのに、なんで「自分へのご褒美」なんて言い訳が必要なんでしょうか?
それが無駄ということが、自分で分かってるからです。本当は要らないものを買うための、大義名分が必要なんです。それが「自分へのご褒美」です。
小説の「女」はわずかな給料で自分の感情がすり減るまでこき使われている。そんな自分を慰めるために本当は要らないものを買いまくり、そのために借金を重ねる。
しかし、浪費が「女」にとっての本当の救いにはならないんですよ。なぜなら要らないものを買ってることを自分で分かっています。「女」にとって、男も同じです。いくらシテも満たされることは無い、でもそれ以外に方法を知らないのです。
ですからこの「自分へのご褒美」という消費に対する強引な正当化は「売り手が商品を買わせるための刷り込み」なのですよ!欲しいから買う、必要だから買う、とは違うのです。
ちなみに、これとよく似た刷り込みはマイホームを買うときにも見られます。千日のブログではそのタネあかしをしてます。以下の理由は何となく耳障りがいい営業マンの営業トークです。
1位 子どもや家族のため家を持ちたいと思ったから 40.3%
2位 現在の住居費が高くてもったいないから 28.5%
3位 金利が低く買い時だと思ったから 25.7%
4位 資産を持ちたいと思ったから 19.9%
5位 老後の安心のため住まいを持ちたいと思ったから 16.5%
「罪のライセンス」の心理~良いことをした分悪いことをしても構わない?
人は自分の取り組みを道徳的に「良いこと」と認識すると、良いことをした分悪いことをしても構わないという勘違いをおこしてしまう傾向があるそうです。
これを「罪のライセンス」と呼んでます。
例えば…ダイエットを頑張ったから今日はご褒美にケーキを食べちゃお!とか1カ月禁煙できたから、一本くらい吸っても大丈夫だろう…みたいなことをやってしまいがちなんですよ。
つまり、ダイエットや禁煙の我慢を「道徳的に(又は一般的に)良いこと」と認識してしまうと、罪のライセンスが働いて逆の「悪いこと」をしたくなってしまうということです。
こういう心理って、誰しもあるものです。なので、自分のやっている取り組みを「道徳的に良いこと」と認識するのではなく、目標のための必要な「ステップ」又は「手段」と認識することが大事なんです。
お題を下さったid:mashley_sltさんは、細部までこだわったステキな注文住宅とインテリアに囲まれたライフスタイルをブログにアップしていて、「富豪ですか?」なんて、聞かれるそうです。
我が家は平均世帯年収より高くない、いやむしろ低い、慎ましやかな家庭!
嫁が仕事復帰するまでおやつは月に300円まで!
毎日嫁氏の昼ご飯は塩ごはん!
外食なんて夢のまた夢!月一のラーメンで栄養源を賄っている!
(中略)
「家にそんなにお金をかけたくない」「家具高杉」「塩ご飯にしてまで?!」 という方から見ると、我がMS家は「頭のおか)以下略」ムダな暮らし。
でも、それは優先度や暮らし方の違いだと思います。
うちにとって居心地のいい空間やリペアしながら一生可愛がれる家具というのは何よりも大切。
だから、うちには「ムダなもの」でないのです。
<家づくり>モノは捨てない!でもムダは削る暮らし①好きな家づくりをする工夫 - My Midcentury Scandinavian home 〜北欧ミッドセンチュリーの家〜
ムダなものなんて買っている意識は無い。そして、それを買うための手段としての節約なんだと言っておられます。
なので、反動で「自分にご褒美」のような買い物をしたりはされないのです。なぜリボ払いをしてしまうのか?想像できないということは、とても恵まれたことなんですよ。
しかし手段と目的って、ちょっと油断すると、すり替わりやすいものですよね。ですから自分だけは大丈夫という感覚は危ないと思っています。誰しもが少しはもっている傾向なのです。
新社会人の5月病と初めてのボーナスが狙われる
ということは、ちょうど今の時期は危ない時期です。新社会人が5月病にかかる時期ですよね。4月からの慣れない環境でストレス、そしてゴールデンウィークがあけて、ちょっと心が辛くなってきてる時期だと思います。
なので「自分はけっこう頑張ってるよ」それに「もうすぐボーナス」という気持ちから、いわゆる「自分へご褒美」ムードになってきやすいのです。
狙われていますよ、リボ払いと初めてのボーナスが。
キャッシングやリボ払いよりはボーナス払いの方がマシ
リボ払いにすると、前述のような借金地獄に落ちてしまうリスクがハネ上がります。まだ、ボーナス払いの方がマシといえばマシです。
ボーナス1回払いには利息がかからないですしボーナスで完済するからです。
とは言ってもね、初めてもらうボーナスを「自分へのご褒美」として自分に使ってしまうと、いずれはリボ払いに絡めとられてしまうんじゃないでしょうか。
確かに社会に出たての頃って辛いとは思いますけど、ご両親はそうやってあなたを育ててきたわけです。
それこそ何十年もね。
それが実感できたのなら、誰にご褒美をあげるべきなのかは自ずと明らかでしょう。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
なかなかキレイにまとまったんじゃないですか?最後。
自画自賛です笑
2018年5月8日
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