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【金利予想】2020年の住宅ローンフラット35の金利は保証型1.1%買取型1.2%で推移するでしょう

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2020年のフラット35の金利動向を千日太郎が予想します

どうも千日です。そろそろ2020年の住宅ローンの動向について予想を公開したいと思います。これってかなり難しいのですが、千日のブログでは年ベースで翌年の住宅ローンの金利動向を予想しています。

2020年の融資実行を予定しているorこれから家を買おうと思っている、という人にとっては今後の金利が気になるところですものね。

まずは金利予想のベースになるフラット35の金利予想をズバリ書きます。

フラット35は公的融資です。買取型はどの事務代行金融機関で借りても金利は同じになるのですが、保証型については事務代行金融機関によって特色があり、買取型よりも金利が安くなる傾向があります。

買取型

フラット35買取型2020年
団信込み
10年~20年 1.15%
21年~35年 1.20%

保証型

フラット35保証型2020年
団信込み
21年~35年 1.10%

フラット35の金利は長期金利の動向がダイレクトに反映するので、今後の金融マーケットの動向から予想することになりますが、これに加えてフラット35に特有の事象も加味して予想しました。

では始めますね。

2020年フラット35の金利予想

毎月のフラット35の金利予想と実績はこちら

長期金利が下がってもフラット35の金利は下がりにくくなっている

フラット35に限らず、住宅ローンの金利は長期金利の動向の影響を強く受けます。なぜかというと、住宅ローンを貸す金融機関もまた金融市場から資金を調達して、我々に住宅ローンを貸しているからなんです。

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  • 安い金利で借りられたら、住宅ローンも安く貸せる。
  • 高い金利で借りたなら、住宅ローンの金利も高くしないと損をする。

これだけのことです。金融って聞くとなんだか難しそうで取っつきにくいですけど、その本質は案外単純です。

そして、この長期金利の指標となるのが10年国債の金利(利回り)なのです。国債っていうのは国の借金ですよね。国債を買う人にとっては国への貸付金です。

つまり、日本で最も信用の高い『お上』への長期貸付の金利が、我々庶民の住宅ローンの貸付金利を決める時のベースになる訳です。

ただ、直近の長期金利とフラット35の金利動向を見ると、長期金利が下がっている割にはフラット35の金利がさほど下がっていないという状況になっているのです。

フラット35の金利がなぜ長期金利に連動すると言われるのか?

住宅ローンのフラット35は住宅金融支援機構という国が運営する団体が債権を買い取る(買取型)又は返済を保証する(保証型)という形になっています。

例えばフラット35(買取型)では、住宅金融支援機構は金融機関からフラット35の債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて「機構債(RMBS・住宅ローン債権担保証券)」という形で販売します。

フラット35(買取型)の仕組み

図の青い矢印がお金の流れです。機構債の利率は住宅金融支援機構にとってはフラット35の貸付資金を調達するための必要経費ということですね。

ですから、以下の式でフラット35の金利が決まるのです。

  • フラット35金利=機構債の表面利率+機構の利益率(必要経費)

この機構債は国が取り扱う安全な債券として、格付け機関から最高位のAAAの格付けを取得しています。機関投資家は国債のような安全資産として機構債を認識しています。つまり、次のような行動をとるわけです。

  • 国債の金利が低いときは、機構債の金利も低くても購入しようとする。
  • 国債の金利が高いときは、機構債の金利が高くないと購入しない。

このように、フラット35の資金調達の仕組みからも、長期金利(10年国債利回り)と連動することが説明できるのです。

長期金利、機構債、フラット35金利推移のグラフ

過去からの推移グラフをとって重ねてみると、まるでコピーしたかのように連動していることが見て取れますよね。

つまり機構債の表面利率が発表されたら、ほぼ誤差無しに翌月のフラット35の金利が予想できるんです。これは予想というより、予定に近いです。

また表面利率が発表される前ならば、直近までの10年国債利回りの推移を見ていれば、前月よりも上がりそうか、下がりそうか?というレベルのことは予想できるのです。

2019年9月の水準がフラット35の「底」である説

機構債は国債利回りと連動しますが、さすがに国債ほどの信用があるとは思われていません。だって所詮は住宅ローンの債権ですからね。

例えば、フラット35の利用者が返済できなくなったら?担保物件を売って債権を回収し、それでも回収できなかった部分は機構債を買った投資家の損になります。

また、フラット35の利用者が他の銀行に借り換えたら?住宅ローンを全額繰り上げ返済され、機構債を買った投資家にも元本が払い戻され、予定していた利息は受け取れなくなります。

そういうことがありますので、機構債の表面利率は10年国債利回りよりも高い利率を付けて募集をするのです。直近4カ月の機構債の表面利率と10年国債利回りの推移をグラフにすると以下のようになります。

2019年7月~10月のフラット35と機構債の推移

7月:長期金利-0.134%でフラット35は1.18%

8月:長期金利-0.134%でフラット35は1.17%

9月:長期金利-0.242%でフラット35は1.11%

10月:長期金利-0.221%でフラット35は1.11%

機構債の方が高い金利設定になっていますが、7月から8月までは長期金利とフラット35は同じレンジで上下してきています。

しかし、8月から9月にかけてからズレが生じました。長期金利が0.108%下がっているのにフラット35は0.06%しか下がっていないのです。結果として機構債の青い棒グラフが突き抜けていますね。

早い話がフラット35は住宅ローンですから、国債と比べたら信用力は低いのです。つまりこれ以上は下がらないという「底」は国債よりも高いところにあります。

なので、今後長期金利が今以上に下がったからといって、フラット35が同じだけ下がると考えるのは間違っているのですね。これまでの金利推移を見れば、2019年9月の水準が機構債の底である事実を示唆しています。

フラット35の「なんちゃって」不正利用が見えない影を落とす

また、最近問題となったフラット35の不正利用もまた、機構債の表面利率に少なからず影響していると考えられます。

東京都内の中古マンション販売会社の営業マンが、本来は投資用なのに居住用と偽ってフラット35の融資を引き出すという不正を2年間で約150件行っていたという問題です。

フラット35は国の機関が債権者となるため、その制度運用の維持のために税金が投入されています。つまり、税金が個人の金儲けに利用されていたということです。

そりゃダメですよね。不動産業者の間では「なんちゃって」という隠語でやられていたようですが、この軽い印象の言葉に罪の意識の無さが垣間見えます。

機構債を購入する機関投資家の立場からしても、住宅ローンの中に「不純物」が混入するのは好ましい事ではありません。

賃貸事業目的で買った物件は、利回りが悪いとなると売却されます。また、売った方が有利となったら売る人もいるでしょう。

自分が住みたいから買ったという人とはスタンスが全く違うのです。 このように物件を住宅ローンの途中で販売されると、住宅ローンは期間の途中で完済されてしまいます。

つまり、予定していた利息が得られなくなるリスクが高いのですよ。 最初から賃貸事業目的ならば、最初からそれなりに高い金利でなければ引き合わなくなるのですね。

こうした不正利用があって、今回発覚したのは氷山の一角だ

こうした認識が購入する機関投資家に広がったわけですから、機構債の表面利率はなおさら下がりにくくなって当然なのですよ。

一部の不届き者が不正に利用したことで、本来の用途で利用する多くのフラット35利用者が本来の金利よりも高い金利を払わなくてはならなくなっているのです。

腹立たしいですね!

長期金利も今の水準が底になる可能性がある

機構債の表面利率が底であることに加えて、長期金利の方も今(2019年9月)の水準が底になる可能性があると見ています。

長期金利(10年国債利回り)とフラット35(買取型)の金利が史上最低であった2016年8月から直近までの金利推移を折れ線グラフにして重ねてみました。

10年国債利回り推移(2016年8月〜2019年10月)

10年国債利回りの2016年~2019年の推移

フラット35(買取型)金利推移(2016年8月〜2019年10月)

フラット35(買取型)の2016年~2019年の推移

※フラット35の金利には2017年9月までは団信は別払いでした(料率0.358%)が2017年10月からは、団信が金利に上乗せ(料率0.28%)となっています。前後を連続して比較できるように2017年10月からは団信込みの金利から0.28%を引いてグラフを作りました。

2016年の7月から8月にかけて英国のEU離脱ショックがあり、2019年に更新されるまでは、このときがフラット35 金利が0.9%(団信なし)で底でした。長期金利もマイナス0.3%をマークしたころです。

2016年末から2018年にはトランプ政権で米長期金利が上がり、その波及効果で日本国債金利が上がりました。同じタイミングでフラット35の金利も上がっています。

2018年10月までは上昇基調だったのですが、世界同時株安から世界経済が急速に失速し、長期金利は再びマイナス圏に入ってきており、同じ振れ幅でフラット35の金利も下がっています。

さらに米中貿易戦争の混迷が深まり、2019年7月には10年半ぶりにFRBが利下げを実施したことでさらに長期金利が下がっています。

かつては2016年8月がフラット35の金利の底だと言われていましたが、2019年7月からフラット35の最低金利を更新しています。

長期金利は2016年8月と2019年10月は同じくらいのレベルですが、フラット35は2019年10月の方がより低いレベルに下がっていますね。

歴史的にみても今の長期金利の水準が底になってもおかしくないですし、フラット35については、まぎれもなく歴史的に最低金利なのです。

2020年のマーケットは極端なリスクオフから正常化していく流れ

特に2019年7月からの長期金利の低下は、米中貿易摩擦による世界経済への影響、やトランプ大統領のツイートなど、リスクに対する回避の意味合いが大きいです。

その証拠に10日の長期金利は徐々に上昇に転じてきていて、一時的とはいいながら長期金利は上昇してきているのです。

これは、香港の逃亡犯条例撤回による混乱収束期待に加え、英国EU離脱問題では「合意無き離脱」リスクが低下したことで、株式市場に資金が戻り始めているためです。

トランプ大統領は優れたビジネスマンです。最終的には自分の得になるように帳尻を合わせてくるはずですから、米中通商協議についての進展も期待されていますね。

このように、リスク回避で下がった金利は割とすぐに戻りやすいのです。

10月には消費増税を控えていますが、今の金利は既にそれを踏まえたものですし、現時点で極端な駆け込み需要も起きていないですから、あまり材料視されていません。

実際に、9月末から10月にかけての長期金利はむしろ上がっていますね。(2019年10月6日追記)

まとめ~2020年のフラット35金利予想は保守的に

最後に2020年のフラット35の金利予想をまとめます。

買取型

フラット35買取型2020年
団信込み
10年~20年 1.15%
21年~35年 1.20%

保証型

フラット35保証型2020年
団信込み
21年~35年 1.10%

2019年9月のフラット35の金利よりは高くなる予想としています。

これは長期金利そのものが上がるというシナリオもありますが、フラット35の金利の底の水準自体が上がるシナリオもあり、それを反映した予想です。

保守的な予想ですが、それでも2020年に住宅ローンの実行を予定している人は史上まれに見る低金利で借りられることに変わりはありません。フラット35はおススメです。

新規借入におススメのフラット35

借り換えにおススメのフラット35

またフラット35の予想金利は、フラット35で住宅ローンを借りる予定の人だけでなく、『自分は幾らの家が買えるか?』『住宅ローンは幾らにすべきか?』ということを考えるのにも役立ちます。

著書の家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本では変動金利で借りる場合は、毎月の支払い額の4分の1を貯蓄することを推奨しています。本当の意味で自分は幾らの家が買えるか?住宅ローンを幾らにすべきか?を知りたければ固定金利でシミュレーションするのが正解です。

今回のブログで千日が公開した2020年の固定金利フラット35の予想金利は、

  • 2020年完成予定の注文住宅の金額を決める。
  • 2020年完成予定の新築マンションの金額を決める。
  • 2020年実行予定の住宅ローンで幾らまで借りるかを決める。

こういった局面でシミュレーションに利用していただければと思います。

  • 2019年10月6日に記事中のグラフや分析の金利情報を更新しましたが、予想に変更はありません。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

あくまで、フラット35の金利は前月の中旬に発表される機構債の表面利率が出るまでは、決まりません。

この予想はあくまで直近までのフラット35の金利推移と公開情報をもとに千日太郎個人が予想したものです。

ですから、あくまで予想の域を出ません。ですから予想なんですけどね。

用法用量を守ってご利用くださいね。

2019年9月10日

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