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【2019年10月】フラット35金利が史上最低金利になる理由

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フラット35の金利は10月が底になる

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どうも千日です。2019年10月のフラット35金利を決める機構債の表面利率が発表されました。0.15%で9月から横ばいとなっていますので、フラット35の金利もまた、9月から横ばいとなるでしょう。

フラット35の金利は8月から9月にかけて0.06%下がり、目下のところ史上最低金利を記録しています。

10月はその9月と同じ水準と予想し、ほぼ的中しました。

買取型実績

フラット35買取型
10月
団信込み 団信抜き
10年~20年 1.06% 0.86%
21年~35年 1.11% 0.91%

保証型実績

フラット35保証型
10月
団信込み 団信抜き Sの当初5年又は10年 頭金
住信SBI保証型90% 1.00% 取扱なし 団信込み0.75% 1割
住信SBI保証型80% 0.92% 取扱なし 団信込み0.67% 2割
ARUHIスーパーフラット8  1.01% 0.73% 団信抜き0.48% 2割
ARUHIスーパーフラット7  0.96% 0.68% 団信抜き0.43% 3割

一定の頭金を入れることで、35年の超長期固定金利でも1%を切る金利がデフォになってきています。住宅ローン減税で1%が所得税等から返金されますので、確実に儲けになります。

そして、消費税の増税後に購入した人は住宅ローン減税の期間が3年延長となります。

  1. 固定金利が1%未満に下がっている!
  2. 住宅ローン減税が3年延長!

この2つで、むしろ増税後の方がおトク度が上がるという現象になっていますね。ただし、千日としては、今の金利水準が底ではないかと見ています。さらに2020年から先の予想についてはこちらをどうぞ。

日銀の金融緩和政策は予想通りの現状維持

20日に発表された住宅金融支援機構の機構債表面利率が前月から横ばいになった理由の一つとして、その前日19日の日銀金融政策決定会合の結果が「現状維持」だったことがあると思います。

後述しますが、フラット35の金利は機構債の表面利率に連動し、機構債の表面利率は発表時点の長期金利(10年国債利回り)の影響を強く受けます。

そして、長期金利は中央銀行の金融政策の動向の影響を強く受けるのです。

欧米主要国の金融政策決定会合では、米国が7月に続き0.25%の利下げ、欧州中央銀行でも小幅な利下げと量的緩和の再開を決めたので、日銀も?と注目されていました。

日銀は追加緩和=政策金利の引き下げを温存している

ただ、日本は米国が金利を上げた当時も政策金利を上げずにマイナス金利政策を続けてきたことで民間銀行の利益がかなり圧迫されています。黒田総裁はさらなる利下げも選択肢としてあると言ってますが、本当にヤバイ時に備えてもう少し温存しておきたいというのが本音でしょう。

長期金利はリスクオフの流れから一時的にマイナス0.3%を下回るかに見えましたが、今はかなり回復してきています。今はまだその時ではないです。

さらに来月には消費増税が控えているということもあります。5%から8%に上がった時と比較すると、大きな影響は無さそうな気はしますが、意識はしているでしょうね。

温存している利下げの効果は?

ただし、温存しているとは言いながら、既にマイナス0.1%となっている政策金利を下げたところで、どんな影響があるのか?ということなんですよね。

今のところ、考え得る緩和政策というのは皆の想定の範囲内にあって、しかもその効果にさほどの期待が持てない状況なのです。

フラット35「買取型」と「保証型」で金利が違うのはなぜか?

フラット35の金利は現在のところ「買取型」よりも「保証型」の方が低いという傾向があります。

「買取型」も「保証型」も民間金融機関や住宅ローン専門会社で申込をしますが、実質的に融資をしているのは住宅金融支援機構という国の機関だという点は同じです。

なのに、なぜ金利が違ってくるのか?その理由は金利が決まるプロセスが違うからです。

買取型の金利が決まるプロセス

フラット35の「買取型」は、住宅金融支援機構が金融機関からフラット35の債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて「機構債」という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35買取型の仕組み

マーケットの投資家は国債のような安全資産として機構債を購入しているので、機構債の表面利率は、それを発表する時点の長期金利=国債の利回りとほぼ連動するのです。

なので、長期金利の動向が直にフラット35の金利に反映してきます。

そして債権を最終的に住宅金融支援機構が債権を買い取るので、その金利はどこの金融機関で申し込んでも同じ金利になるのです。

保証型の金利が決まるプロセス

これに対して「保証型」は民間の金融機関や住宅ローン専門会社が直接の債権者となり、それを住宅金融支援機構が保証するという仕組みです。

保証型

保証型の場合は、住宅金融支援機構が債権を買い取るということはしません。基本的に債権者は完済するまでその民間金融機関です。

つまり、貸し出し金利はその民間金融機関に儲けが出るように、独自に決めることができるのです。

保証型の場合に金融機関によって金利が違うのはそれが理由です。

ただし、保証型も金融マーケットからその資金を調達しているのですから、国債利回りと連動する傾向がある点では買取型と同じです。

10年国債利回りと機構債表面利率の推移を分析して分かること

実際に長期金利(10年国債利回り)と機構債の表面利率、フラット35の金利が連動しているのか?グラフで直近までの推移を見ると一目瞭然です。まるでなぞったかのように連動していることが見て取れます。

長期金利、機構債の表面利率、フラット35の金利推移グラフ

(注)年月は対象のフラット35の適用金利なので、時点としては前月の20日前後の金利です。例えば2019年10月のフラット35に対応する機構債の表面利率の発表は9月20日ですので、9月19日終値の金利をとっています。

10月(9月)の機構債の表面利率が「底」である

しかし、機構債の表面利率と国債利回りは完全に連動するとまでは言えません。

だって機構債はしょせん住宅ローンの債権ですからね。これに対して国債は国に対する債権です。債券という点で類似していますが、完全に同じじゃないということは何となく分かると思います。 

そういうことがありますので、機構債の表面利率は10年国債利回りよりも高い利率を付けて募集をするのです。直近5カ月の機構債の表面利率と10年国債利回りの推移をグラフにすると以下のようになります。

機構債の表面利率と長期金利の推移

推移

6月

7月

8月

9月

10月

10年国債利回り

-0.05%

-0.13%

-0.13%

-0.24%

-0.22%

機構債表面利率

0.31%

0.21%

0.21%

0.15%

0.15%

まず、基本的に機構債の方が高い金利設定になっています。10年国債利回りはマイナス金利でも取引されますが、機構債の表面利率がマイナスでは誰も買いません。

6月から8月までは長期金利と機構債の表面利率は同じレンジで上下してきていますが、9月に大きなズレが生じています。青い棒グラフが突き抜けていますね。

つまり長期金利が下がっても、機構債の表面利率はもうこれ以上下がらないという「底」は2019年9月の0.15%だということです。

10月は長期金利が上がりましたけど、機構債の表面利率は横ばいです。これは機構債については、まだ底から脱していないことを意味します。 

2019年フラット35の金利推移

参考までに、2019年のフラット35の金利の推移を取りました。頭金1割、借入期間21年~35年をベースとしています。

頭金1割で21~35年 フラット35(買取型) フラット35(保証型)
1月 1.33%
2月 1.31%
3月 1.27%
4月 1.27%
5月 1.29%
6月 1.27%
7月 1.18% 1.05%
8月 1.17% 1.05%
9月 1.11% 1.00%
10月 1.11% 1.00%

買取型は6月までは1.3%前後で推移していますが、7月を境として大きく下げていますね。

そして注目は保証型です。従来の保証型は頭金2割以上というものが中心だったのですが、7月を境として1割の頭金でも大きく金利を下げる銀行が出てきています。

フラット35のオススメは二つの「保証型」

低金利になっているフラット35の中でも特におススメしたいのが「保証型」の住信SBIネット銀行とアルヒです。

住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)は低金利だけでなく団信の保障が充実

もちろん低金利も魅力ですがフラット35でありながら、住信SBIネット銀行の目玉である「全疾病保障」が金利上乗せ無しで付けられるということがメリットです。

この保険料は銀行が負担します。保険会社の査定の結果、全疾病保障に加入できない場合でもフラット35(保証型)で住宅ローンを借りることが出来ます。

全疾病保障の「12か月連続して働けないor入院」という条件はかなり高いことは確かです。しかし、もし加入できるなら、もちろん入っておいた方がおトクですよね。

SBIマネープラザでプロにシミュレーションしてもらった

詳しく相談したい方は、SBIマネープラザがお勧めです。住宅ローンアドバイザーが相談者の資金計画を聞きながら、住宅ローン返済までのシミュレーションまでやってくれます。

私もフラット35を借りるにあたって、この無料相談を利用しました。

団信不加入ならアルヒスーパーフラットがベストチョイス

フラット35は団信への加入が任意であり、健康上の理由によって団信に加入できない人でも住宅ローンを借りられることがメリットです。

フラット35の金利には団信の保険料が込みとなっており、団信不加入とする場合は団信込みの金利から0.2%の引き下げとなります。

しかし、アルヒスーパーフラットに限っては0.28%の引き下げとなるため、団信不加入ならばアルヒスーパーフラットが最も低金利で借りられるのです。

下記は団信不加入の場合の金利です。変動金利のような低金利ですが、これが固定金利です。

ARUHI スーパーフラット 2019年10月予想金利(団信不加入)
商品名 借入期間 実行金利
当初10年間 11年目以降
ARUHI スーパーフラット7S 15年~35年 年0.430% 年0.680%
ARUHI スーパーフラット8S 年0.490% 年0.730%
ARUHI スーパーフラット9S 年0.530% 年0.780%
ARUHI スーパーフラット借換 年0.780%

特に次のような方にオススメです。

  • 健康上の理由で団信に加入できない人。
  • 30代前半で団信よりも一般の生命保険の方が割安な人。
  • 独身でマンションを買うので、そもそも団信の必要性がない人。

アルヒスーパーフラットは頭金1割、2割、3割で0.05%ずつ金利が下がっていく商品ラインナップになっています。頭金を入多くれて低金利にするならばARUHIスーパーフラットです。

アルヒには直接取材しておトクな利用法を中の人から聞いてきました!

頭金が無い場合は「買取型」楽天銀行のフラット35「変動と固定」

保証型は最低でも1割の頭金に加えて、2.2%(10月1日増税後税込み)の融資手数料が必要です。家を買うにあたっては、頭金以外にも乗用車一台分くらいの現金が必要になってきます。

そこまでの貯金が無い人にとっては、金利の安さよりも頭金不要で融資手数料が安いフラット35ですね。

そうなると、楽天銀行の買取型で、「変動と固定」という商品がおすすめです。

  • 1割の頭金に相当する部分を楽天銀行が変動金利で融資してくれます。
  • 融資手数料は1.1%(税込み)と約半額になります。

普段から楽天銀行のサービスを利用している人にとっては、さらに会員ステージが1ランク上がるという特典があります。これによって、スーパーVIPの特典が受けられるとさらにおトク度が上がりますね。

以上、千日のブログでした。

  • 9月29日に買取型の金利実績が公表されたので、更新しました。予想的中です。

《あとがき~11月に第2回の無料セミナー開催》

8月に続きまして、11月にも関西で千日太郎の住宅ローン無料セミナーを行うことになりました!参加された方にはもれなく著書をプレゼント、予約優先で無料の個別相談も行います。

第2弾です!

実をいうと住宅ローンセミナーは何度か単独でやったことがあったのですが、それなりの場所に会場を確保するだけでも結構なお金がかかるので、一度断念しているんですよ。

三井不動産リアルティ㈱とコラボするということで、コスト面はクリアされているのでこれを恒例にしていきたいですね。

また詳細が決まりましたら、当ブログで公開しますのでぜひ来てくださいね!

2019年10月1日

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20代800以上 30代1200以上 40代1200以上
借り換え 20代借換 30代借換 40代借換 50代借換
団信 20代団信 30代団信 40代団信 50代団信

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