何をもって成功とするのか?何を目指すか?
どうも「口を開けばカネの話」千日です。千日太郎としてカミングアウトしてから、周囲の人からサラリーマンをしながらブログを書いて成功する秘訣について書いてくれという声が寄せられるようになりました。
そこで、あくまで個人的な考え方として成功するブロガーの条件とは?ブログに行き詰ったら読むブログを書いてみたりしてます。この記事を書きながら思ってたのが、いったい何をもって成功と考えるのか?ということです。
自分にとって何が成功なのか?それはそれぞれ自分の中にあるはずであって、何も私が「これがブロガーとしての成功というものですよ」と言ったところであんまり意味ないですよね。
しかしほとんどの人は、下世話な言い方をすると、成功と言えばカネのことだと思ってます。カネというのは象徴的な言い方であって、もうすこし違う言い方をすると数字で測定できる成果を上げるということです。たとえばPV数(ページビュー数=表示回数)などがそうです。
Googleの検索エンジンは、価値あるコンテンツを目ざとく見つけて多くの人が目にするように上位表示させます。早いハナシがダントツにPV数の多いブログを書くヤツは「半端ないって!」と羨望ので対象になるのです。
しかし、ブログのモチベーションを数値に置き、それを増やすことばかりに腐心する人は永遠に弱者です。
- 肉入りの読者と信頼関係を築き
- 価値あるコンテンツを公開する
これが秘訣です。PVや収益という数字は後から付いてくる。しかし、信頼関係は目に見えませんし、価値そのものも、目に見えません。だから多くの人が無視するのです。
2.の価値というテーマについては、口を開けばカネの話 カテゴリーの記事一覧 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるのカテゴリーで様々なエントリーを書いていますので、今回は1.の肉入りの読者と信頼関係を築くことについて解説しますね。
誰のために書くのか?ペルソナはリアルじゃない
マーケティングについて学んだことのある人なら、ペルソナ設定という言葉を聞いたことがあるかもしれません。ペルソナとは、商品・サービスを利用する顧客の人物像です。
企業が商品や市場を開発するときにターゲットを具体的に想定してユーザー視点の精度を高めるために使うツールです。具体的な人物像を想定してブログを書くと良いということですけど、私はそういうことをしません。
なぜなら、そういう「像」はあくまでイメージであって、生身のリアルな人間じゃないからです。
肉入りのリアルな読者に向けて書く感覚
私は千日の住宅ローン無料相談ドットコムというサイトで無料で相談に答えているのですが、これは架空のペルソナなどではなく、リアルなユーザーと触れ合って何を求めているのか、何に困っているのかをダイレクトに知るためです。
自分のブログをどんな人が読んでいるのか知らない人がほとんどだと思います。その点、無料相談で相談してくる人は多くの場合、千日のブログの読者様でもあります。なので、私は他のブロガーよりもかなり読者と直接触れ合うチャンスに恵まれているのです。
私がブログを書くときは、ある時は特定の相談者に向けて書きますし、そうでない時でも、現実に息づいている、同じ社会で生活を営み、人生を送っている人に向けて書くという感覚を持っています。
それがリアルな読者との信頼関係に繋がっているんだと思います。
ペルソナはリアルではない
マーケティングの世界でこのペルソナが有用だとされるのは、企業として行う活動だからです。企業では複数の人間がチームで動きますよね。例えば担当者間で認識がズレていると方向性が定まらなかったり、時間をロスしたりします。
なので、代表的な架空の人格を設定して異なる分野の担当者とイメージを共有しようというのが主な目的なのですよ。
ブログは一人会社です、イメージの共有なんて要りません。むしろこんな箇条書きだけの相手を想定して、リアルな読者と信頼関係が築けるでしょうか?
山田花子
35歳女性、専業主婦
夫、長女(5歳)次女(3歳)の4人家族
趣味は料理とカフェ巡り、インスタで料理系のアカウントをチェックしている…
根本的なところで肉入りの人間ではないのですから、年齢がどうだろうが、職業がどうだろうが、性別がどうだろうが関係ないです。
マーケティングの基礎だから、と思考停止状態でありがちなペルソナに向けて、魂のこもっていない、当たり障りのないコンテンツを量産していないでしょうか?
リアルな読者と直接触れ合えなくても、私たちは繋がっているのだと思っています。
もともと私たちは繋がっている
先週、昔の上司のNさんが定年退職するというので送別会に呼ばれました。Nさんとは私が会計士になって間もないころに数年間一緒に仕事をしましたが、その後は事務所長に出世されて、かれこれ10年以上は疎遠になっていました。
懐かしい顔が、懐かしい組み合わせで集まり、薄くなった頭髪をイジり…
あの時は、ありがとう。
お互いに、それを言うための会であったと思います。Nさんが会計士になったころは、団塊ジュニアの私がは中学生くらいです。
ロシアはソ連でしたし(ロッキー4では米ソの冷戦が裏テーマでした)電力は原子力ではなく、火力発電が最もシェアを占めていました。まだ、東日本大震災はもちろん阪神淡路大震災も起きていない。
日本という国全体が高度成長期にあり、問題や矛盾を含んでいるにせよ基本的にポジティブなムードがありました。そんな時に会計士人生をスタートさせ、今一つの区切りを終えようとしている。そんなNさんを見ながら…
「オレ達、生まれてくる時代を間違えたよね」
「そうですね、もう少し早く生まれたかった」
そういう、ある世代への共通の想いを確認した会でもあったのです。
これから人口減少社会に突入するのですが、それは自分たちと自分たちより上の世代が、どこかでボタンを掛け違えたことのツケです。
子どものころは「このまま頑張っていけば、いろんな問題や矛盾はそのうちなくなっていくだろう」という大人たちの楽観的なムードがあり、なんとなくそれに乗ってきました。しかし自分たちがいざ大人になると「このままいっても、問題も矛盾も大きくなるばかり、あとは任せた」と取り残された、我々はかつての子ども達です。
もちろん、それぞれの個人としては置かれている状況も違いますけど、総体として一蓮托生なのだと言えなくもないです。
また、今後の働き方やキャリアの面で抱えている悩みは、こうした全体的な社会の閉塞感に起因する部分もあるかもしれません。
例えば「景気」という人間が総体として起こす自然現象は、私たちがどこか深い部分で繋がっていて、言語化されないプリミティブな情報交換、情報共有をしているからじゃないか?なんて思っています。
なので、私が家の買い方や住宅ローンの選び方という(表向きな)テーマでブログや書籍を執筆するということは、単なる商品の解説やハウツーを公開するということだけなく、深いところで私たちが同じ不安や悩みを共有している、ということを確認する作業でもあるのです。
私の書いた家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本について『家のことを考えるとき読むと安心するため何度も読んでいます』と言ってくださる方もおられます。
読むと安心する効果があるのは、なにも気安めが書いてあるわけではなく、むしろその逆で、不安の元凶となるリスクを出来るだけ克明に見える化しています。
なのに、何で安心するのか?「分からないから怖い、それが目に見えて、分かるようになれば怖くなくなる」という面もありますが、それだけじゃありません。
将来への漠然とした不安や、こんなはずじゃなかった感、これからクリアしなければならない難しい宿題、それらを一緒に感じている。本当に沢山の人が共有できる部分あって、著者である千日太郎もその一人で、一緒にどうにかしないとな…!というメッセージが伏流しているからです。
リアルな読者との信頼関係の形
書き手と読み手の信頼関係というものは、たとえ知らない人、会ったことが無い人であっても、ブログや本を通じて繋がっているという実感を、書き手の側も読者の側も感じられるということです。
そういう読者を得る。そのためには、まずそういう読者を想定して、そういう読者に向けて書くことから始めるのですが、ここで「なんだ、結局ペルソナじゃん」と思ったのだとしたら、それは大きな間違いですよ。
リアルかリアルじゃないか、大違いです。私は当初匿名ブロガーでありながら家の購入と住宅ローンをメインテーマとしてブログを書いたことで、早い段階で「読者の側から信頼関係を要求する読者」に恵まれました。こういうところで自分のケースを引き合いに出すのは気が引けるのですが、私の書いたコンテンツの価値が本物だったからです。
そして、たまたま「千日の住宅ローン無料相談ドットコム」を始めたことがきっかけで、そうしたガチの読者から直接メールを頂いたり、電話したり会って話をしたりする機会にも恵まれました(電話や面談での相談は有料ですm(__)m)。
そうでなければ、ペルソナとの区別は今でもつかなかったでしょう。地中の奥深くに眠っている鉱脈を目指して掘っていくんですけど、ペルソナは本当の鉱脈にたどり着く前に出てくる犬の死体みたいなもんです。
クリエイティブで面白い文章を書く方法に答えます - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるでクリエイティブな文章の書き方について書いています。クリエイティブな文章は、「何か突拍子もなく新しいこと」を言葉で表現するということではありません。書き手として、どれくらい強く読者に言葉が届くことを願っているか。その願いの強さがクリエイティビティの源泉なのだと思っています。
つまり、自分としてそういう熱量を持てる具体的な読み手を得ることでもいいですし、世間に対してそういう熱量で伝えたいテーマを持つことでも良いと思います。
それを続けることで、徐々に読者との信頼関係が生まれてくるのです。すぐに多くの人に理解されることもあるかもしれませんし、10年かかる場合もあるかもしれません。それを早めるために多少のテクニック(SEOなどとよばれているもの)はあるのですが、コアがカラ欠でテクニックだけ先行しても永遠にその日は訪れないのです。
そして、そのコアについて話す人は、少なくともブログ業界で声の大きい人の中では非常に少ないのが現状です。これは逆を返せば限りなくブルーオーシャンが広がっているということでもあるんですけどね。私はこのブルーオーシャンをずっと泳いできました。
そして有り難いことに、千日の書いているものであれば読んで損はないだろうから、更新されたならひとつ読んでみようかと思われるようになったのだと思います。
まとめ
ここまで書いたことは、あくまで私個人の身に起きた、個人的な体験に基づき、得た主義主張を中途半端な語彙力を駆使して好き勝手に書いているだけです。
これから副業としてブログを始めようとする人にとってどこまで参考になるか、また再現できるかは分かりません。
ただ一つだけ、これだけは言っておきたいことがあります。
私の他にもブロガーとしての成功方法を書いている人がとてもたくさんいると思います。何をもって成功と言うのか?語る人は大勢でもバリエーションには乏しいはずです。「数字」を追いかける弱者的な方法です。ごめんなさい、生意気なようですが素でそう思ってます。
多くは本当に無垢に数字を追っている人たちで、残りは、数字に釣られやすい情弱を食い物にして情報商材を売りつけて自分だけ金持ちになろうとする、ペテン師です。
私の書いていることは、ほんのささやかなヒントにしかならない、淡いサインかもしれませんが、道しるべとして役に立ててもらえれば嬉しいです。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
一昨日に書いた記事に珍しくネガティブなコメントを頂きました。『何をもって成功したブロガーと言うのか?なんか軽いね』そんな感じのコメントだったと思います。奇しくもそこは私もまた書きながら引っかかった部分でした。
ただね、ご覧の通り書き始めると長くなるじゃありませんか。なので書かなかっただけです。ブロガーの文章は『所詮は日記』そういう、「まあいっか」的な割り切りで公開されるところがあります。
良い面もあり悪い面もあるのですけどね。タイトルと記事内容は一対でありあまり多くの要素を盛り込むとブログのスケールを超えてしまいます。
そういうのは書籍にするんです。近いうちにこのジャンルについては書籍化を目論んでいます。出来れば60歳までに10冊くらいブログから本にスピンアウトさせたいです!
2018年6月24日
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