ブロガーとして成功する人の条件
どうも千日です。ブログの調子が悪い、アクセスが増えない、書けない。そういう時がやってきます。たいていの人はそのままブログを辞めてしまうのですが、辞める前に少しだけお付き合いいただければ幸いです。
成功したブロガーというものについて、私がどんな認識をもっているかというと、自分自身も含めて、凡そまともな人は少ないと思っています。
あまり大きな声では言えませんが、賞賛の対象にはなりにくい特殊な性向や、奇妙な生活習慣や行動様式を有している人々も、少なからずおられるようですよ。
また、それを実際に口に出すか出さないかは別にして、「自分がやっていること、書いているものがいちばん正しい。特別な例外は別にして、他の人は多かれ少なかれみんな間違っている」と考え、そのような考えに従って日々の生活を送っています。
その生活の中で啓示をうけた、極めて個人的な主義主張を中途半端な完成度の文章でネットに垂れ流している人達、それが成功したブロガーです。
実はこれ、村上春樹著の『職業として小説家』に書かれている、「小説家」という人種に対する村上氏の認識を殆どそのまま「ブロガー」に置き換えただけの文章です。
作家であれば、文芸の世界で生きているちょっと特殊な人、その代わり小説というプロダクト(製造物)を社会に送り出す。個人的にかかわらざるを得ない周囲の人は被害を受けるでしょうが、いちおうその被害を上回るメリットがある人と言えるでしょうね。
では、ブロガーはというと、村上氏のいう所の作家のステレオ的な特徴
- 特殊な性向
- 奇妙な生活習慣、行動様式
- 自分が正しい、他人は間違ってる
がほぼ当てはまり、なおかつ小説を書けない人がブロガーです。ブログが続けられないということは、ある意味、真人間であることの証左でもあるのです。
ブログなんて誰でも書けるし簡単にバズる
ブログを書くのに何らの技術も必要ありません。たいした文章力も必要とされませんし、書くのに知識や教養も必要ないです。
誰でも書こうと思えば今日からでも、書けるんです。それでも多くの人に読まれるような書き手になるには、それなりに訓練が必要だという人も居ます。
しかし他の分野、例えば歌や楽器を奏でたり絵や漫画などで一定数の支持者を集めるために必要な技術や練度、オリジナリティと比べたら遥かに敷居が低いですよね。これらは道具だけそろえても一定のレベルの達するまでには、かなりの努力が必要です。
ですがブログはPCなりスマホがあれば、すぐ始められます。能力的な条件は普通に日本語の読み書きができる人、つまりおよそ全ての人がそのハードルを最初からクリアしてます。
さらにちょっと文章の得意な人、頭の回転の速い人、頭の切れる人なら割とスグに世間に見いだされます。気軽に始めても、存外の成果を得られる可能性があります。なんか知らないですけど、インフルエンサーにツイッターで呟かれたりして、爆発的に拡散されることがあります。これをバズるといいます。
それで自分は天才じゃないか?なんて勘違いするのですが、そういう人はその後鳴かず飛ばずで退場するまでがお約束です。
あとは何気なく書いた記事が誰かの虎の尾を踏んで、炎上してしまい、意気消沈して辞めてしまう人も居ます。
始めるのは簡単ですが、続けることが難しいのがブログなんです。
ブログを続けられる人が少ない理由
私が利用しているブログサービスでは、何となくの肌感ですが1年で7割が脱落し、2年で9割が居なくなってるそうです。検証したわけでは無いですけど、何となくその通りだと思います。
何でこうなるのか?
ブログなんか続けていてもしょうがないと、だいたい1年以内に理解できるからです。
例えばブログを書いてお金を儲けるというのは、今のところ、すごく費用対効果の悪い仕事です。ブログで簡単に楽してマネーを手に入れることは出来ないということは、すぐわかります。
また、前述したようにブログなんて誰でも書けるというのがミソです。ちょっとばかし文章が上手だったり、頭が切れたりして(自分としては)良い記事をひねりだした気になっても、誰かが誉めてくれるわけじゃないです。
かと思えば(あくまで自分の目から見てですが)実にくだらない記事が拡散されてバズっている。だいたい1年もやれば「普通の人はブログを続けるより別のことをやった方がマシだ」ということが分かって辞めていくんですよ。
これはその通りです。それに気づいて辞めるのは合理的な理由だと思います。どうぞお元気で、ごきげんよう。ただ更新を止めれば辞められます。
ブログの世界って来るものは拒まず、去る者は追わずなのです。
ブログを続けられる選ばれし人間とは
村上春樹氏は小説家を続けられる人について、著書の中であるたとえ話を引き合いに出して解説しています。
頭の良い男と、あまり頭の良くない男が、富士山を見物に出かける話です。
二人ともそれまで富士山というものを目にしたこともありません。頭の良い方の男は富士山を麓のいくつかの角度から見ただけで、「ああ、富士山というのはこういうものなんだ。なるほど、こういうところが素晴らしいんだ」と納得してそのまま帰っていきます。とても効率がいい。話が早い。ところがあまり頭の良くない方の男は、そんなに簡単には富士山を理解できませんから、一人であとに残って、実際に自分の足で頂上まで登ってみます。そうするには時間もかかるし、手間もかかります。体力を消耗して、へとへとになります。そしてその末にようやく「そうか、これが富士山というものなのか」と思います。理解するというか、いちおう腑に落ちます。
ブログを続けられる人は(少なくともその大半は)どちらかと言えば後者の頭のあまり良くない男の側に属しているのです。実際に自分の足を使って頂上まで登ってみなければ、富士山がどんなものか理解できないタイプです。
ああ、それはもしかして自分のことか…?
もしも、このように感じたとしたら、もう少しブログを続けてみても良いかもしれませんよ。頭の良い人のフリをして利口ぶって物事を決めたところで、生きにくさは変わりませんよ。
もう一つ示唆に富んだ一説があります。私と同じブログサービスでブログを書いているゆきにー(id:yuki_2021)さんのブログに、良い言葉がありました。
神に愛されたくば、毎日書け、ねっちり書け。小奇麗なお役立ち情報なんて構わずに、思いつくことをパッションのままにエディターに叩きつけろ。ネタは走りながら考えろ。自分の欲望全てをブログで開放するのだ。ブログの神は己の欲望に正直なものを愛してくれる。
勢いがあるし、パッションが感じられます。
また、自分のケースを引き合いに出すのはちょっと気が引けるのですが、私自身、特に家の購入や住宅ローンに関しては「自分がやっていること、書いているものがいちばん正しい。特別な例外は別にして、他の人は多かれ少なかれみんな間違っている」と考え、文字通りそのような考えに従ってブログを書いています。
実際、そのように公言もしています。これから家を買う人のために書いた本の「はじめに」ではこんなことを書いてます。
世の中に出ている手法は、会計を使ったタダの数字の出し方に終始しているのです。多くの専門家は、それを何となくわかっていながら、見て見ぬふりをしています。
(中略)
「これは私にしか書けないことだ」ということが執筆の原動力です。
素でそう思ってます、アハハ。 なので、本当にそうなのかは置いといても、少なくとも謙虚さに欠けますし、生意気なヤツなんです。会社組織でうまく立ち回れなかったのも頷けます。
なのでブログで成功する選ばれし者ってどんな人か?をまとめると、次のようになりますね。
あまり頭の良い方ではないくせに、自分がやっていること、書いているものがいちばん正しい。特別な例外は別にして、他の人は多かれ少なかれみんな間違っている、と思い込み、それを原動力としてねっちり毎日ブログを書くというパーソナリティを持った人。
そもそも、あまり褒められた特質ではないと思っています。
まとめ
しかし、ブログというものが無ければ、私自身もふくめて、こういうちょっと困った人の受け皿ってほとんど無かったんですよね。なので、ブログがあって良かったと思っています。
また、特に文章を書く鍛錬を積んでいない素人がコンテンツを全世界に発表できるというメディアとして、産声を上げたばかりです。まだ大きな可能性を秘めた分野だと私は思っています。
ブロガーというジャンルは、長く続けることは簡単ではありませんが、来るもの拒まずの実に寛容な世界だと思ってます。
もちろん同じテーマでブログを書くのであれば、同じキーワードでの検索順位の競争はあります。また、気に入らない記事に言及して攻撃する(手斧を投げる)人も居ます。しかし、それはブロガーの日常であり、平常運転なので別に気にすることは無いと思うんですよね。
アホらしいからもう書くのをやめる、というのであれば止めはしません。それは自由です。しかし、面白かろうが、面白くなかろうが、ブログを書く人が一人でも多くいた方がこの業界も活気づきますし、私はあなたにブログを続けて欲しいと思っています。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
最近は毎日更新が途絶えてきたので、ブログ論を書いて初心に戻ろうとしています笑。
記事の中で言及したゆきにーさんのブログに寄稿をすることになりまして、テーマは自由ということだったんですが、その時にたまたま村上春樹著の「1Q84」を読んでいたので、その感想文を書いてすでに納品しました。7月4日~6日のどれかに記事が上がる予定です。
その小説の主人公の一人が小説家志望でして、小説の中では彼が文章を仕上げるまでの推敲のプロセスが克明に書かれていて「うおーすげー!」と思ってたんですが、もっと直接的に書いてる本があったんですね、冒頭でご紹介した「職業としての小説家 (新潮文庫)」です。
もちろんブロガーと小説家では文章の練度にしても、戦うリングにしても、ゼンゼン違うのですが、自分の文章を世に出して数字で評価を受けるという面で似た種族です。
ハルキストだけでなくブログを書いている人が読んでも、良い刺激を受けられると思います。
2018年6月21日
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