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フラットからフラットへ借り換えられないケースがある
どうも千日です。今、フラット35ほぼ史上最低金利といっても過言ではありません。いまから10年くらい前にフラットを借りた人は2%後半くらいの金利で借りていますが、今ならばその半分くらいの金利になっているからです。
さらに、一定の返済比率をクリアすることで金利が引き下げになる、アルヒのスーパーフラット借換を利用するとかなりの低金利になります。
今ではあまり知られていないですが。以前のフラット35の団信は金利に換算すると0.358%相当を年1回払うというものでした(今は金利に込みになっています)。
フラット35の金利が最低を記録したのは英国のEU離脱ショックの2016年8月の0.9%ですが、団信込みでは1.258%なのです。
ス―パーフラット借換 | 団信込み | 団信抜き |
2016年8月 | 1.258% | 0.90% |
2018年7月 | 1.29% | 1.01% |
つまり2018年7月のアルヒスーパーフラット借換の金利は未曾有の経済事件で長期金利が大暴落したときの水準よりもほんの少し高いだけという水準なのです。
7月の金利は、6月より0.03%下がりましたのでこの下がったタイミングで、フラット35からフラット35に借り換えをするなら今から仮審査に出しておく必要があります。
ただ、フラット35からフラット35への借換については、いくつか注意点があります。
借り換えられると思ってたけど、借り換えられない!
とならないために、その条件を確認しておきましょう。
なお次回はhttps://sennich.hatenablog.com/entry/mortgage-last-10yearです。
ひっかかりやすい条件は年齢、連帯債務、残期間
条件は新規の借入のときとそんなに大して変わりません。新規の借入から最も変わっているのは、悲しいかな自分の年齢です。歳を取っているんですよね。
住宅ローンを借りられる年齢は申込時の年齢で70歳未満である必要があります。
さすがに、そこまで歳はとってないよ。
こんな風に思われるかもしれませんが、借り換えの場合、条件はそれだけでは無いのです!では見ていきましょう。
連帯債務者も年齢制限の対象になる!
70歳未満というのは、連帯債務者(連帯保証人含む)もです。例えば親を連帯債務者(連帯保証人)にしてフラット35を借りていた場合、申込みの時点で連帯債務者(連帯保証人)が満70歳になってしまったら、その時点からもうフラット35への借換は出来なくなります。
年齢の上限は歳が上の方が先に到達しますので、借換をしようとするのであれば、年上の方の年齢に注意しておく必要があります。
この場合、借り換えるには、連帯債務者(連帯保証人)となっている親を外してもらわなければなりません。又は、親よりも若い配偶者に交換するという手もあります。いずれにしても、それが可能かどうか?もう一度審査が必要となります。
借換するには最低12か月の返済実績が必要!
また、借換するには直前の住宅ローンで最低12か月(12回)の返済実績が必要となります。借りてからフラット35の金利が大幅に下っても、すぐには借換は出来ません。12回の返済実績が必要です。
さきほどの連帯債務者(連帯保証人)を外してからすぐに借換ができるのではありません。外してから12回の返済実績が必要なのです。
残期間が15年を切るとフラット35への借換は出来ない!
借換の融資の期間は次の2つのうちいずれか短い年数が上限となります。
- 80歳-借り換え申込時の年齢
- 35年-当初の住宅ローンの経過年数
そして、この計算結果が15年(ただし、申込本人または連帯債務者の年齢が満60歳以上の場合は10年)より短くなる場合には借換融資の対象にならないのです!
なので、借入から20年超経過しているとフラット35への借換は出来なくなります。
また、取り扱い金融機関によっては「35年-当初の住宅ローンの経過期間」ではなく、住宅取得時に借入れた住宅ローンの残返済期間を15年以上とするケースもあります。
つまり当初35年で借りていて、その後、繰上げ返済していくときに、返済額軽減型(毎月の元利均等返済額を軽減する)か期間短縮型(期間を短くする)かどちらかを選ぶのですが、期間短縮型を選んでドンドン期間を短くした結果、残りの期間が15年を切ってしまったら、もうフラット35への借換は出来なくなってしまう取り扱い金融機関もあるのです。
早く住宅ローンを終わらせたい!
このように思うのが人情ですけど、選択肢を広く残しておくという考えでいくと、うかつに期間を短縮しない方が得策なのですよ。
スーパーフラット借換のシミュレーション例
では、10年くらい前にフラット35を借りた場合、これからアルヒのスーパーフラット借換で借り換えるとどのくらいのメリットがあるのか?典型的な例で計算してみました。
居住家族の年齢と年収 | 現在40歳年収500万 妻パート100万 子供2人 10歳、8歳 |
当初借入額 | 4536万円 |
物件のタイプ | 新築マンション |
当初借入日と借入年数 | 2008年6月 35年 |
借入残高 | 残額3051万 |
当初の住宅ローンの銀行、金利タイプ、金利 | アルヒフラット35S当初10年2.34%その後2.64% |
過去の繰り上げ返済 | その後600万ほど繰り上げ返済(期間短縮型)で残り期間20年になっています。 |
フラット35で現状2.34%(来年から2.64%)に対して現在の金利は1.34%(7月予想)です。アルヒのスーパーフラット借換ならばさらにそこから0.05%引き下げになりますから、1.29%です。
フラット35に借り換えができれば確実にメリットがありますよね。
具体的にどれくらいの借り換えメリットがあるのか、計算してみました。
資金繰り面のシミュレーション
(単位:円)
3051万円残り20年 | 現状 | スーパーフラット借換1.29% | 差異 |
1年毎月返済 | 159,305 | 144,296 | -15,009 |
その後毎月返済 | 163,556 | 144,296 | -19,260 |
10年後残高 | 17,233,225 | 16,237,049 | -996,176 |
60歳残高 | 0 | 0 | 0 |
毎月の返済は15千円から19千円少なくなり、60歳残高も975千円少なくなるので、目に見えて資金繰りは楽になりますね。
借換費用のシミュレーション
(単位:円)
借り換え費用 | スーパーフラット借換1.29% |
印紙 | 20,000 |
登録免許税 | 30,510 |
事務手数料 | 659,016 |
司法書士報酬 | 70,000 |
合計 | 779,526 |
ザックリした見積ですが、借換には約80万円ほどのキャッシュが必要です。 毎月の返済が楽になる代わりに一時にこの支出が必要となります。
支払総額のシミュレーション
(単位:円)
3051万円残り20年 | 現状 | スーパーフラット借換1.29% | 差異 |
借入費用 | 0 | 779,526 | 779,526 |
60歳まで返済額 | 39,202,428 | 34,631,040 | -4,571,388 |
60歳残高 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 39,202,428 | 35,410,566 | -3,791,862 |
千日は定年退職までに退職金に手を付けずに完済することをお勧めしていますが、今の40歳から借換後の期間の20年後には60歳で残高はゼロですね。
779千円の借換費用を払ったとしても、差し引きで3791千円のメリットがあります。
まだ下がるかも?
なんて考えているうちに高い利息を払っているうちに5年くらいはすぐに経過してしまいます。今残り20年ですから、5年経つと残り期間が15年を切ってしまい、フラット35 への借換はできなくなります。
また、繰上げ返済によって期間が短縮されていき15年を切ってしまっても、もうフラット35への借換は出来なくなってしまいます。
今回のようなケースであれば、私ならすぐ借換に動きます。
まとめ~すぐに借換ができなくても諦めないで!
フラット35からフラット35への借り換えの条件について注意点をまとめましたが、たとえば親を連帯保証人にしていて、親の年齢が70歳になってしまったとしても、まだ諦めるのは早いです。
前述のように、連帯保証を外すという手がありますし、その審査がダメだった場合には民間の金融機関に自分単独で借り換えるという手もあります。
知恵を絞れば、意外といろんな方法があるものなんですよ。
- 2018年6月29日にフラット35の7月金利を更新しました。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
フラット35は、借りた後はずっと固定ですから安心して借りられますし、また融資基準が比較的緩やかというメリットがあります。
アルヒが取り扱っている「スーパーフラット借換」は、通常のフラット35に比べて金利を0.05%引き下げている、おすすめの住宅ローンで、返済負担率の条件は以下のようになっています。
商品名 (通常のフラット35との金利差) | 返済負担率 |
スーパーフラット借換 (金利▼0.05%) |
年収400万未満:30%以下 年収400万以上:35%以下 |
返済負担率とは、年間合計返済額÷税込年収の割合です。千日は毎月の返済が手取り月収の4割以下に抑えることをお勧めしてますが、そうなっていれば、このスーパーフラット借換の条件はクリアできていますよ。
2018年6月27日
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ランキング | 年齢 | |||
---|---|---|---|---|
20代 | 30代 | 40代 | 50代以上 | |
新規借入 | 20代800未満 | 30代600未満 | 40代600未満 | 50代1000未満 |
30代600~1200 | 40代600~1200 | 50代1000以上 | ||
20代800以上 | 30代1200以上 | 40代1200以上 | ||
借り換え | 20代借換 | 30代借換 | 40代借換 | 50代借換 |
団信 | 20代団信 | 30代団信 | 40代団信 | 50代団信 |
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