千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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【緊急】コロナで米ゼロ金利政策へ!長期金利の動向と4月の住宅ローン金利はどうなる?

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最新住宅ローン金利予想 - YouTube

米国ゼロ金利政策の狙いと4月の住宅ローン金利への影響は?

どうも千日です。16日早朝に驚くべきニュースで飛び起きました。米連邦準備制度理事会(FRB)が1%の緊急追加利下げを決定しました。これにより主要政策金利が0~0.25%となり、事実上のゼロ金利政策へ突入することになります。

完全なサプライズで意表を突かれました、そういうのが大事なんですがね。

日米政策金利の推移グラフ2020年3月コロナショック

中央銀行の対応として、2008年のリーマンショックの再来といって差し支えないでしょうね。違うのは日本の政策金利がマイナス0.1%とすでにゼロを下回っていることでしょう。

これを受けて日銀は当初18日19日を予定していた金融政策決定会合を本日16日の正午に繰り上げて実施し、ETF=上場投資信託の買い入れ倍増や低金利融資制度の創設などを決めました。

今日は、米ゼロ金利政策による最新の長期金利の動向と、直近4月の住宅ローンの金利動向について予想します。

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今さら聞けない「ゼロ金利政策」の狙いとその効果は?

ゼロ金利政策を決めた「米連邦準備制度理事会(FRB)」は米国の中央銀行で、日本では日本銀行(日銀)にあたるものです。

米国の中央銀行がその政策金利を下げてほとんどゼロにする「ゼロ金利政策」とは何なのか?まずはこれを超簡単に解説しておきましょう。

金融緩和政策の最大にして最後の一手!

政策金利とは中央銀行が民間金融機関に対して当座のお金を融資するときの金利です。

景気の後退局面においては、この政策金利を下げると金融機関が私たちにお金を貸すときの金利も下がり、投資や消費が促進されて景気が好転することが期待できます。

私の著書住宅ローンで「絶対に損したくない人」が読む本でも、住宅ローンの変動金利は政策金利の影響を受けて上下することを解説しています。

中央銀行の政策金利と民間銀行の融資金利の関係

中央銀行が政策金利を下げることは、金融緩和政策の一つと言われます。お金を世の中のすみずみまで流通させるために、バルブを緩めるようなイメージです。

「ゼロ金利政策」というのは、この政策金利をゼロ%にまで下げるという政策です。ゼロの下はマイナスですから、これ以上はもう下げられないという水準まで下げるということです。つまりゼロ金利政策とはバルブ全開です。

米中央銀行は3月3日に「0.5ポイントの利下げ」でバルブを緩め、同じ月の16日には「ゼロ金利政策」でバルブ全開!と、短期間で最大にして最後の一手を打ってきたのです。そりゃあ世界に衝撃が走るはずです。

捨て身の大技だが効果のほどは期待薄

いきなりの大技を繰り出した米中央銀行ですが、過去の緊急利下げは株価の下支えとして大した効果がないことが確認されています。

さらに、ゼロ%まで下げてしまったことで、これ以上下げる下げ代を放棄してしまったとも言えます。これが今の日銀ですね。日銀はさらに政策金利をマイナスまで下げるという「異次元の金融緩和」を遂行中なのですが、凄そうなのは名前だけで打つ手の無いジリ貧状態だと評価されています。

このサプライズによって「えらいこっちゃ…!」と市場に対して警戒感だけを煽ってしまい、さらに株価を下げてしまう面もあります。

ゼロ金利政策直後の長期金利への影響は?

まず日米長期金利の推移グラフがこちらです。

日米長期金利の推移グラフ2020年2月18日~3月19日

米国の長期金利は激しく乱高下し、日本の長期金利は一貫して上がっています。

日経平均株価が下がっているのに、長期金利(日本の10年国債利回り)が上がっているということをわかりやすくグラフにしました。

日経平均株価と長期金利の推移グラフ2020年コロナショック

株価は下がり、長期金利は上がっています。19日には長期金利が0.105%と2018年11月ぶりの高水準となっています。

これは投資家たちが「株を売り日本国債も売っている」ということです。千日は、コロナショックにおいて日本国債が安全資産として評価されていないからだと仮説を立てています。

それは東京五輪の開催にイエローシグナルが点灯したからです。これまでの歴史で、オリンピックの開催国がその直前になって不開催になったことはありません。その経済的ダメージは計り知れないのです。

詳しくは前回のブログをご一読ください。

コロナショックで株価下落も長期金利が上がる理由は?住宅ローン金利への影響と対策方法 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

4月の住宅ローン金利動向を予想!

住宅ローンの金利は金融市場の長期金利の影響を受けます。つまり、長期金利が上がるということは、住宅ローンの金利が上がることを意味するのですが、その金利タイプや取り扱い金融機関によっても個々の対応に違いが出ます。

変動金利に変動なし

変動金利は日銀の政策金利に影響を受けます。今日の金融政策決定会合で政策金利の利下げは見送られましたので、4月の変動金利が目に見えて下がることは無いでしょう。

民間銀行の固定金利

すでに3月16日時点で4月の適用金利を発表しているのがソニー銀行です。

固定セレクト住宅ローン 3月 4月
10年 0.570% 0.550%
15年 0.870% 0.823%
20年 0.988% 0.922%

すでに長期金利が上がっている中で4月の金利を下げてきていますね。ただしソニー銀行の固定金利の決まり方は一般的な銀行とは異なり、独自に計算する資金コスト(住宅ローンの貸し出し資金をソニー銀行が調達するために必要なコスト)や営業コスト、および収益を加味して決定されます。

今後、長期金利がさらに上がっていけば、たとえそれが景気の実態を反映したものでなくても、一般的な民間銀行にとっては固定金利を上げる大義名分となりますので、上がる可能性を加味しておく方が良いでしょう。

月末近くに再度予想をYouTubeで公開します。

公的融資のフラット35は20日の機構債の表面利率

フラット35を融資する債権者は住宅金融支援機構という国の機関です。住宅金融支援機構が住宅ローンとして貸すお金は、フラット35の債権を証券化した「機構債」を販売して金融市場から調達しています。

典型的な例として「買取型」というフラット35のスキームを図にすると以下のようになります。

フラット35買取型のスキーム

この「機構債」は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。投資家たちは機構債を国が取り扱う安全資産という考えで購入します。そのため、表面利率は毎月20日前後の長期金利=10年国債の利回りに連動する傾向があるのです。 

日本国債が安全資産ではなくなってきているという状況であれば、当然に「機構債」に対して投資家が要求する表面利率は高くなります。つまり、フラット35の金利も上がってしまうということですね。

過去のフラット35が決まったときの長期金利、機構債の表面利率、翌月のフラット35金利は以下のようになっています。

 

(機構債発表日)

2月金利

(2020年1月22日)

3月金利

(2020年2月19日)

4月金利

(2020年3月19~23日)

長期金利

0.00%

-0.05%

0.02%

機構債の表面利率

0.34%

0.30%

0.36%

フラット35

1.28%

1.24%

?%

長期金利の上昇0.07ポイントにたいして機構債の上昇幅は0.06ポイントと抑えられています。

フラット35の金利予想について、更新しました。

【金利予想】コロナで長期金利が上がる異常事態で4月のフラット35金利は0.06ポイント上昇! - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

まとめ~金利動向の予想とリスクヘッジ

前半では、あくまで千日太郎個人の予想として今後の金利動向を予想していますが、実際の金利動向が異なってくる可能性は大いにあり得ることです。

また、最近は日本国債の海外投資家保有率が増加傾向にありますので、日本で生活している我々の感覚と違った動きをすることもよくあります。日本国債をリスク資産視するというのは、その最たるものですよね。

今後、住宅ローンの実行までの間に、どんな事件が起こり、それに金利がどう反応するのか?正確に予想することは非常に困難です。最新の情報を入手し、あらかじめ複数の住宅ローンで審査を通しておくことをお勧めします。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》~最新金利動向とおすすめの低金利&高付加価値の住宅ローン

予断を許さない状況です。複数の住宅ローンで審査を出すにしても、手当たり次第に出すのではなく、戦略的に3つ程度に絞って出すべきです。

千日のブログでは最新の金利動向を確認できるページに加え、今の時点で低金利かつ高付加価値の住宅ローンをピックアップして紹介しています。

また、姉妹サイトの千日の住宅ローン無料相談ドットコムでは年齢と年収ごとにお勧めの住宅ローンをランキング形式でご紹介しています。

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これらもぜひ参考にしてくださいね。

2020年3月16日

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