千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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【マイホームの資産価値】知らずに買うと危ない?立地適正化計画の居住誘導区域外

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これから買うマイホームの資産価値(地価)が今後どうなるか

どうも千日です。どうせなら価値の上がるマイホームを買いたいですね。そんなの誰にもわからない?いいえそうでもありません。少なくとも確実に下がることが決まったような地域は存在します。
 
そのようなことが言える理由は、国土交通省が平成26年8月に施行した改正都市再生特別措置法に基づく立地適正化計画です。
 
今日は国土交通省の立地適正化計画についてです。
 
 目次
[:contents] 
 

背景の少子高齢化

少子高齢化
今後、地方都市では高齢化が進んで福祉や医療費の増加は避けられ無いんですが、一方で働き手になる若年層の人口は減少してます。
 
一方で大体の地方都市は高度成長期に拡大路線を取って膨張して来たんです。効率が悪い。そこでこれをコンパクト化して効率化しようというのが狙いなんです。
 

立地適正化計画=コンパクトシティ•プラス•ネットワーク

  1. 居住誘導区域に緩やかに住民の居住エリアを誘導していく
  2. 都市機能誘導区域に医療、福祉、商業施設を誘導していく
  3. 拠点間を結ぶ交通サービスを充実させる
国土交通省のパンフレットより
国土交通省立地適正化計画,居住誘導区域,都市機能誘導区域
薄い緑色の範囲に疎らに広がった居住区域を立地適正化計画区域にして、それを水色の区域にギュッと凝縮しようということなんですね。
 
駅前を中心に都市機能誘導区域や居住誘導区域にして医療や福祉施設をまとまって立地して高齢者をはじめ住民達が公共交通手段で手軽にアクセスできるようにしようという内容です。
 

注意するポイント=居住誘導区域外のエリア

徐々に千日の言わんとしていることが分かってきた人もいるのではないでしょうか?上の図の薄い緑色の地域は今後取り残される運命にあるということです。
 
殆どの市バスは赤字路線を抱えています。一部にはこれを民営化しようという動きなんかもありますが、赤字では手をあげる民間企業はありません。
 
だからと言って急にやめるわけにも行かないので、徐々に居住区域を利便性の良い場所に誘導しようというのが趣旨なんです。
 
しかし、これから知らずに居住誘導区域外の地域にマイホームを購入してしまったら…?今から購入してしまったら、ローンが終わるまでの20年から30年はそこに住み続けるしかないです。
 
居住誘導区域外ではマイホームを買った時には近くにあったはずの市立病院は無くなり、バスの停留所も無くなり…という状態になっていくのです。
 
不動産業界では既に皆知ってることですが…
試しにこのキーワードで検索してみると既に幾つかの不動産コンサル会社がヒットします。マンションデベロッパーや大手不動産仲介業者なら既に知ってるでしょう。
 
しかし、この計画の内容は宅地建物取引業法で説明が義務づけられる重要事項ではないので、聞かなければ知らないままになってしまうことです。
 

立地適正化計画の対象都市

下記は2018年5月1日現在で立地適正化計画の作成について具体的な取り組みを行っている407都市です。
下記のリンクから一覧を閲覧できます。

f:id:sennich:20180717021740j:plain

f:id:sennich:20180717021755j:plain

とは言っても、上記に挙げた都市が既に具体的な区域の線引きを終えている訳ではなく、現在その計画を策定している最中です。早ければ2017年には各都市で計画の全体像が公開されるでしょう。
 

各都市の取り組み状況

2018年9月3日時点で計画の取り組みを行っている都市は198あります。下記のリンクから一覧へ飛びます。
 
大阪府箕面市がまず、立地適正化計画を公表しましたね。2016年2月18日に公表しました。 箕面市立地適正化計画について/箕面市
 
 
その他の主な都市については今のところ以下のような進捗です。
  

少なくとも現時点でこれらの都市について、駅前までの交通手段がバスのみである場合は注意が必要です。いくら割安だからと言っても決断を急がない方が得策です。

主婦が住みたい街ランキング
1位神奈川県藤沢市3位兵庫県西宮市も計画中ですね。下に参考として上位20都市とそのHQ指数(暮らし、家族、お金、健康•食事、モノ•趣味の5つの指標で点数化したスコア)を挙げてます。
立地適正化計画の取り組みが決まっている都市です。
 
《参考》主婦が住みたい街Best20
  1. 藤沢市(神奈川県)132.0◎
  2. 稲城市(東京都)129.5
  3. 西宮市(兵庫県)127.5◎
  4. 三鷹市(東京都)123.4
  5. 松山市(愛媛県)121.3◎
  6. 福岡市(福岡県)121.1
  7. 生駒市(奈良県)119.4
  8. 守谷市(茨城県)119.3
  9. 新居浜市(愛媛県)117.5◎
  10. 広島市(広島県)117.1◎
  11. 大阪市(大阪府)116.9
  12. 三沢市(青森県)116.5
  13. 志木市(埼玉県)114.0◎
  14. 福山市(広島県)112.5◎
  15. 狛江市(東京都)112.3
  16. 京都市(京都府)111.6
  17. 菊川市(静岡県)111.1
  18. 豊海城市(沖縄県)110.6
  19. 浜松市(静岡県)110.6◎
  20. 山形市(山形県)109.4

 

関西の住みたい街ランキング

リクルート住まいカンパニーによる住みたい街ランキング2016では、西宮北口駅と梅田駅が不動のツートップです。

西宮市が全国でも3位に入っているのは、西宮北口駅のブランドによるものでしょうね。これらの駅が徒歩圏内にあるなら安心して良いのではないでしょうか。

1位 西宮北口駅

2位 梅田駅

3位 神戸三宮駅

4位 岡本駅

5位 千里中央駅

6位 夙川駅

7位 なんば駅

8位 宝塚駅

9位 江坂駅

10位 天王寺駅

11位 御影駅

12位 高槻市駅

13位 心斎橋駅

リクルート住まいカンパニー住みたい街ランキングより(調査期間2016年1月27日〜2016年1月29日、母集団は関西圏在住の20歳から49歳の男女4,200人)

1位の西宮北口駅は梅田と三宮の中間に位置する特急停車駅で大型商業施設の西宮ガーデンズを駅前に擁し、利便性は抜群です。

文化面では県立文化センターをはじめ多くの文化教育施設が集積しています。大阪人もニシキタには一目置く、憧れの街です。

 

2位の梅田駅は言わずと知れた大阪の中心で、関西圏では最も地価が高いですね。

加えてJR大阪駅北側に広がるうめきた地域は2018年度には新大阪駅まで繋がる北梅田駅(仮称)が開業予定で、更に利便性が高まります。

 

3位の神戸三宮駅は兵庫県の中心地です。都会なんですけどゴチャゴチャしてなくて、異国情緒に溢れる関西のオシャレのシンボルです。特に神戸旧居留地エリアなんかは本当に綺麗な街だなぁと思いますね。

徒歩でほぼ端から端まで行けてしまうサイズ感も千日は好きです。

 

居住誘導区域を予測する!

千日はある程度できると思います。
以下は国土交通省が公表している自治体向けのQ&Aからの抜粋です。
 

Q8 居住誘導区域を、市街化区域全域に設定することはできますか?

居住誘導区域は、将来の人口等の見通しを踏まえた適切な範囲に設定されるべきです。このため、今後、人口減少が見込まれる都市においては、現在の市街化区域全域をそのまま居住誘導区域として設定するべきではありません
また、人口等の将来見通しは、立地適正化計画の内容に大きな影響を及ぼすことから、国立社会保障•人口問題研究所(以下「社人研」)が公表している将来人口推計の値を採用すべきであり、仮に市町村が独自の推計を行うとしても、社人研の将来推計人口を参酌すべきであると考えています。

どうでしょうか。ちなみにQ&Aの市街化区域とは既に市街地を形成している区域及び概ね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域を言います。

質問の意図は、既に市街化してて多くの住民が住んでる区域=居住誘導区域ってことでいい?と聞いてるんです。

国立社会保障•人口問題研究所のホームページへ行けば2040年までの市町村ごとの年齢別の人口推計が出てます。

以下がリンクです

国立社会保障・人口問題研究所

殆どの都市が減少傾向です。人気のある都市でも増加するのは2025年までで、その後は減少傾向になっています。

答えとしては、事実上全ての都市について、現在市街化区域だからといって、イコール居住誘導区域にはならないということです。

再度国土交通省のパンフレットを見てみましょう。

国土交通省の立地適正化計画パンフレット

薄い緑色の範囲が現在の市街化区域と考えれば、水色の居住誘導区域というのは…

  • 駅から徒歩圏内
  • 幹線道路から徒歩圏内
  • 駅から離れていても、大型ショッピングセンターがあるなど都市化しているエリア
これらが居住誘導区域になると推定されます。これからマイホームを購入される際に検討しておくべきポイントでしょう。
 
  • 2016年5月27日立地適正化計画を取組み中の都市を更新しました。
  • 2016年7月1日に関西の住みたい街ランキングを追記しました。
  • 2016年9月6日に立地適正化計画の取組み都市を更新しました。
  • 2018年7月17日に立地適正化計画の取り組み都市を更新しました。
  • 2018年9月3日に立地適正化計画の取り組み都市を更新しました。

以上、千日のブログでした。

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