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変動金利でも固定金利でも返済できる人の住宅ローンはどっちを選ぶべき?ミクロな視点とマクロな視点

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住宅ローンは変動か固定か?2018年度版

どうも千日です。住宅ローンを変動金利にするのか、固定金利にするのか、誰もが一番悩むポイントです。特にこの2018年の環境から考えると、あちらが立てばこちらが立たずのトレードオフのような状態になります。

  • 今後は配偶者控除等が削られていく…
  • 老後資金の貯蓄をしながら住宅ローンを払わなくては…

ならば、月々の支払い額を抑えた方が良いかと思って変動金利で借りようか?

しかし、

  • 固定金利自体は今が底値に近い…
  • また北朝鮮情勢の不安もある…

ならば、固定金利(何があっても金利を変えないのはフラット35)の方が安心かなとも思ったりしますよね。

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私の著書の家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本では、この考え方について基本的な考え方を解説しています。今日はその基本的な部分に加えて、マクロで長期的な視点からどちらを選ぶべきなのか?の考え方について書きたいと思います。

目次

ミクロな視点:自分と銀行どっちが金利変動リスクを負うか?

まずはミクロな視点からの考え方です。変動金利と固定金利、それぞれどういうものか?を確認しておきましょう。

  • 変動金利:いつでも銀行が金利を上げられる金利タイプ。
  • 固定金利:契約時点の金利で全期間にわたり固定する金利タイプ。

これを金利変動リスクをどっちが負うか?という切り口で分かりやすく言うと以下のようになりますよね。

  • 変動金利:金利変動リスクを自分が負う金利タイプ。
  • 固定金利:金利変動リスクを銀行が負う金利タイプ。

つまり、固定金利の方が少し金利が高いのは、銀行がリスクを負う分が上乗せされているためです。

変動金利を選ぶのは金利の上昇リスクに対応できる人

変動金利の金利でないと家計的に厳しいです…

こういう人が変動金利を選んではいけません。金利をいつ上げるのか?金利をどれだけ上げるのか?それは銀行が握っています。

金利が上がったら、固定金利に借り換えるよ…

銀行が変動金利を上げるときには、同時に同じだけ固定金利も上がります。もしくは変動金利が上がる前から既に固定金利は上がっています。借り換えによって今の安い金利を維持することは不可能です。

じゃあどうするのか?

繰上げ返済して元本を減らし、払う利息を減らすのです。

これが、変動金利を選ぶ人の、唯一にして最も有効な、金利上昇への対応方法です。

支払利息=借入元本×利率である

この式を見てください。当たり前の式ですね。

  • 利率は銀行に握られている
  • 元本は繰り上げ返済すれば減らせる。
こういうことです。
ですから、利率を上げられたら、対抗手段として借入元本を減らせば良いのです。これが出来る人が変動金利で借りても、失敗しない人ということです。

変動金利で借りる人のハードル「2つの四」

なので、千日のブログでは住宅ローンを変動金利で借りる場合には2つの「四」をクリアしているか?を確認することをお勧めしています。

毎月の元利均等返済額の4分の1以上を貯金する

②上記の貯金と元利均等返済額を手取り月収の4割(40%)以下にする

住宅ローンを変動金利にする人は必見!2つの『四』=返済額の4分の1と収入の4割 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

これは変動金利には、5年ルールと125%ルールという利用者を守る制度があるためです。

  • 5年ルールとは、金利が変動しても5年は元利均等返済額を変えないというルールです。
  • 125%ルールとは、1度に上げる元利均等返済額は125%を上限とするというルールです。

つまり、変動金利で住宅ローンを借りて、すぐに金利が上がったとしても、5年間は毎月の返済額は変わりません。そして5年経過したところで125%まで返済額が増えますが、そこからまた5年間は返済額は一定に維持されます。

つまり、10年間で上がる「返済額」は125%が上限なのです。

4分の1(25%)を貯蓄して無理なく返済できるのであれば、10年間は問題なく家を維持することが出来ます。

5年ルールと125%ルールで守られる住宅ローン控除の10年間にやるべきこと

この10年間は返済額が増えない代わりに、元本が減りません。

  • 当初の10年間は元本が減らない。

実はこれはある意味、好都合なことでもあります。住宅ローン控除があるからです。

住宅ローン控除っていうのは、住宅ローンの利息を国が肩代わりしてくれる減税制度です。その金額は最大で12月末時点の住宅ローン残高の1%です。

  • 家を購入した年の年末から数えて10回
  • 年末の住宅ローン残高の1%を上限として税金を安くする(キャッシュバック)

つまり、12月末のローン残高が3000万円なら30万が現金でキャッシュバックされる。それが10回です。

だったら、住宅ローンの残高が減らない方がおトクということです。

この当初の10年間の間は金利が上がったとしても、住宅ローン控除によって相殺されるんですよね。 

この間に繰り上げ返済用の資金をせっせと貯蓄していくのです。

このように変動金利で借りる場合は、借りた後からが勝負です。銀行の金利上昇に備えて貯蓄の城壁を築いていくのですね。

固定金利は借りるまでが勝負

これに対して、固定金利は借入時点の金利で固定されますから、上記したような変動金利ならではのハードルや貯蓄というものからは解放されます。

契約時点に決まった元利均等返済額を粛々と払いつつ、老後のための備え、子どもの学費への備えを作っていくことになります。言ってみれば毎月払う金額がその家の対価のようなものです。

しかし、固定金利は金融市場の長期金利に連動します。長期金利は金融市場の将来期待によって日々変動していて、毎月の住宅ローンの金利にほとんどダイレクトに影響してきます。

ですから、北朝鮮情勢が急展開して市場がヒステリックに反応し、一時的に長期金利が上がってしまった、そんなタイミングで住宅ローンを借りると、今後35年間ずっと高い金利で返済しなければならなくなります。

なので、2つのポイントがあります。

  • 変動金利でも借りる場合のことを想定しておく。
  • ギリギリまで保留できるように住宅ローンの実行は月末近くにする。

変動か固定か?早い段階で決めてはダメ

何があるか分かりませんから、早い段階で一つの銀行や一つの金利タイプに決めてしまうのは危ないです。新築マンションなどでは1年以上前から契約することもザラですよね。

1年後の金利がどうなっているのか?来月の金利もなかなか予想が難しいのに、そんなの分かるわけがないです。

選択肢は広くとり、それぞれの金利タイプの特性を理解して、金利タイプごとにどんな返済プランで行くのかシミュレーションしておきましょう。

そして、審査は複数の金融機関、金利タイプで通しておきます。

土壇場で変更できるように融資の実行は月末にしておく

月末近くになって来月の方が金利が明らかに下がるということが分かることがあります。

そんな場合に、融資の実行日を月末にしておくと、それを数日送らせて翌月にするだけで安い方の金利で借りることが出来ます。

住宅ローンの金利は月ごとに設定されますから、月初も月末も同じ金利が適用されます。月末に設定しておけば来月の金利を適用するというオプションを得られる可能性が増えるということです。

銀行や売主との調整も必要となります、相手のあることですので、交渉してみましょう。

以上、書籍家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本 の第4章「金利動向に左右されない住宅ローンの組み方」に書いている内容を駆け足で説明しました。

 

マクロな視点:現在と将来のどちらにリスクを取るのか?

中には変動金利でも無理なく払えるし、固定金利でも無理なく払えるという人も居るでしょうね。

このエントリーの執筆時点である2018年2月は、変動金利で2つの「四」をクリアできる人ならば、余裕で固定金利でも返済出来る人です。

ミクロな視点ではどちらも大丈夫。それぞれにメリットもあるしデメリットもある、という場合は何を基準に決めればいいのか? それについて書いておこうと思います。

少子高齢化社会では「現在」より「将来」により大きなリスクがある

これから私たちを待っているのは少子高齢化社会です。人口が戦争や災害などの原因ではなく自然に減少していく、というのは人類がいままで経験したことの無いことです。

いままで、というのはもちろん景気の上り下がりはありましたけど、人口はずっと右肩上がりに増えていったのです。亡くなる人よりも生まれる人の方が多かった。

「日本」という大きな船は、基本的に浮上していく船でした。その船に乗っていれば、中での勝ち負けというものはあったとしても、ベースとしては上がっていく中での競争だったのです。

少子高齢化の分水嶺は避けられない大きな波

その前提が全く変わってしまうのが「少子高齢化」です。「日本」という船はゆっくりと沈んでいく船になろうとしています。

つまり、その構成員であるわたし達がこれからも生きていくためには従来のルールでは立ち行かなくなる世の中です。これまで社会の成長を支えてきた様々な制度やルールは賞味期限を迎えて姿を消し、新しいルールが適用されることになるでしょう。

既にこうした兆候は見えてきていますが、その決定的な分水嶺というのはもう少し先にあるのだとは思いますが、ほぼ避けられない大きな波として捉えられています。

例えば変動金利が上がる時期について、千日が予測をしているこちらの記事がその一例です。

ルールの変更に伴う「想定外」がやって来る

こうしたルールの変更は誰かが新しいルールを作るというものではなく、今までのルールではどうしようも無いという混乱の中から生まれるものです。

そうした混乱の中では多くの人が「こんなはずじゃなかった」という「想定外」に見舞われます。それがどういう想定外なのか?今から分かったら想定外じゃありませんよね(笑)。

つまり、今の我々に分かることというのは、少子高齢化に伴う様々な想定外のリスクが将来に待っているということなんです。

賃貸と持ち家のリスクの違いを知る

そこで、これからやろうとしている「住宅ローンで家を買う」ということが、人生のリスクという観点から、どういうことなのか?を考えてみましょう。

賃貸は定年後にリスクを取る戦略

定年退職すると、毎月のサラリーの代わりに年金と貯蓄が生命線となりますね。

そういう収入の仕組みがガラッと変わる、また年金で貰える金額に期待できない、という状況下で、定額の家賃を払い続けるということになります。

収入面はどうなるかわからない、でも支出はある程度固定されている。

このリスクを和らげるのは、老後の貯蓄です。 つまり、賃貸というのは、定年退職後にリスクを取り、生涯賃金を定年後のためにより多く配分していくという戦略をとることになります。

持ち家は定年前の現役時代にリスクを取る戦略

子どもを含めた家族構成でジャストサイズの家というのは、子どもの独立後には持て余す広さの家です。

その後半に不要となるスペースを購入するために毎月の支払(最大35年420回)をやりぬかなければならない。

途中にやってくる「想定外」に見舞われて、これに失敗すると家を取り上げられ、その時点からゼロスタートを強いられます。

その代わり、定年後は維持費(管理費、修繕積立金、固定資産税)だけで住居を維持し続けることが出来ます。

つまり、持ち家というのは、現役時代にリスクを取り、生涯賃金を現役時代により多く配分していく戦略です。

今後我々が直面する少子高齢化社会においては、年金がどこまで減るか全く見えません。現役時代に多く配分しすぎて、定年後の最低限の貯蓄すら無くなってしまうというリスクに対してもケアしなければなりません。

いま楽ができる、おトク感がある選択ではなく将来安全な選択

確かに住宅ローンの変動金利は安いですが、それが銀行の経営を圧迫し、大きな方向転換(景気が上がらないのに金利が上がる)に拍車をかけている要素でもあるのです。

今回の自分の判断が正しかったのか、間違っていたのか?それは、すべてが終わってからしか分かりません。

しかし、いまの時点で分かっている要素(上記までのこと)については織り込んで計画することが、悔いのない選択に通じるものだと思います。

以上、家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本の第1章から第2章の内容を駆け足で解説しました。

少し先にある将来のリスク(少子高齢化リスク)については、今の感覚よりも多めに見積もっておくべきだと思っています。

 

まとめ

住宅ローンの金利タイプを決めるにあたっては、損得だけでなく、こうした長期的な視野をもつべきことですが、あまりそこにフォーカスしたコンテンツは発表されていません。

もちろん、これに対する正解はまだこの世にありません。

  • 正解なのか?
  • 不正解なのか?

分からないことについては、みんなあんまり書きたくないのかもしれません。

私のブログや本は、その正解のない問いに真正面から答えることを目指しています。

どうすれば無理なく自分の家を持ち、子どもを育て、安心できる老後を迎えられるのか?

これは私にしか書けないことだ、と思っているからです。

支払いが少なく済むことを「お得」と表現しますが、文字通り得をすることが主眼ではありませんよね。

これは私が繰り返し、口を酸っぱくして言っていることです。

千日太郎と出会った皆様が、家の購入と住宅ローンの選択に正しい道筋を見つけ、ご家族と素敵な人生を歩まれることを祈っています。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

千日のブログでは、マイホームの購入や住宅ローンの組み方について、最新の情報に基づいて分かりやすく解説しています。そしてこのたび、本の出版を致しました!

是非ぜひ、お手にとって頂ければ嬉しいです!

それと本日、ザイオンラインにて連載している記事本当はローンなしでも家を買えるけど、住宅ローン減税でもうけたい人向けの裏マニュアル|住宅ローンの選び方[2018年]|ザイ・オンラインがGoogleのニューストピックに掲載されました!裏ワザ是非読んでみてください。

2018年2月8日

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