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不安定な金利情勢下に住宅ローンで損しない方法
どうも千日です。新型コロナウイルスの感染が拡大し、株価が下がる反面でなぜか長期金利が上がっています。
住宅ローンの金利は長期金利の影響を受けますので、長期金利の動向に注意が必要ですね。
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今日は新型コロナウイルスが2020年の住宅ローンの金利にどう影響するのか?特に3月に下がる住宅ローンをどう選ぶか?について解説します。
また、最新の日米金利動向については下記ページで毎日更新しています。
また、この時期にお勧めの変動金利についてこちらで詳しく解説しています。
コロナショック後に住宅ローンを借りる人が損しないために知っておくべきこと - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える
- 不安定な金利情勢下に住宅ローンで損しない方法
住宅ローンの金利動向に影響する長期金利の動向
15日のFRBのゼロ金利政策導入と翌日16日の日銀臨時金融政策会合、その直後の17日から長期金利が急上昇しました。株価は下落しているのに、長期金利が株価と逆方向に上昇するという異常事態です。
普通はリスクが意識されると、投資家はリスク資産である株を売るので株価が下がり、安全資産の債券を買い債券価格が上がります。債券価格が上がると利回りは下がるため長期金利が下がるのです。
しかし、コロナウイルスのリスクは大きすぎて、従来は安全資産と認識されていた債券すらも売りに走っているため、債券価格が下がり利回りが上がってしまうという逆転現象が起きているのです。
詳しい解説はこちらで行っています。
コロナショックで株価下落も長期金利が上がる理由は?住宅ローン金利への影響と対策方法 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える
住宅金融支援機構はフラット35の金利高騰を防ぐために、18日に前倒しで機構債の表面利率を公表しており、前月の0.30%から0.06ポイント上昇の0.36%としました。千日のブログでは4月のフラット35金利予想は1.29%としています。
詳しくはこちらをどうぞ。
【2020年4月】コロナで長期金利が上がる異常事態でフラット35金利は0.06ポイント上昇! - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える
生命のリスクは低いが…
現在のところ、致死率は約3%であるとのことですが、過去に蔓延したSARSコロナウイルスが約10%、MERSコロナウイルスが約34%であったことと比べると、まだ生命のリスクは高くないといえます。
これが2月上旬に入って金利の低下が止まった要因です。しかし世界保健機関(WHO)は7日に感染者が全世界で10万人を超えたことを受けて声明を発表し、感染拡大防止に向けた取り組みを続けるよう各国に呼び掛けています。感染拡大のリスクが大きすぎるのです。
感染拡大のリスクは高い!
新型コロナウイルスの感染がここまで広がっている原因の一つがその潜伏期間の長さです。平均5.2日とのことですが、最長で14日は潜伏し、症状が出ていない状態で感染が拡大するためです。
大阪で武漢への渡航歴のない方の感染が明らかになったのは、感染の疑われる時期(1月12日~17日)から約2週間経過してからでした。感染拡大リスクについては、早期に収束することは無さそうです。
米FRBがリーマン以来の緊急利下げでゼロ金利政策を導入
最近では、新型コロナウイルスの感染拡大リスクから、米連邦公開市場委員会(FOMC)は3日に0.5ポイントの緊急利下げを決定しました。さらに15日には1ポイントの追加利下げを緊急決定しました。これにより0.25%と実質ゼロ金利政策に突入です。
米中央銀行(FRB)が事実上のゼロ金利政策に踏み切ったことで、ドルを売って円を買う動きが急速に進むかに思えましたが、為替にはあまり影響しませんでした。
日銀は当初18日19日に予定していた金融政策決定会合を前倒ししましたが、マイナス金利深堀りはなし、EFT買い入れ額の倍増と低金利融資政策の創設など苦肉の策を絞り出すにとどまりました。
これまでしばしば「マイナス金利の深堀り」を示唆してきましたが、一方ですでにマイナスとなっている政策金利をさらに下げたところで…とその効果を疑問視する声もあります。金融政策としては万策尽きたということでしょう。
金融市場は将来を織り込んで即座に反応する
一連の金利低下は大方の予想として収束に向かうだろう…となった後で急速に感染が拡大し、ヒステリックにリスクオフへ動いたことが要因です。想定外の事実が出てくると過敏に反応する、そんな不安定さをはらんでいるのが今の状況です。
ここで、よく認識しておかなければならないのは、金融マーケットは問題自体が収束に向かっていなくても、「どうやら収束しそうだ」または「ダメージが出きった」と判断すれば上がります。
リーマンショックはアメリカ第4位の投資銀行だったリーマンブラザーズが、サブプライムローンと呼ばれる高リスクの住宅ローンで大規模な損失を出し、事実上の破産となったことと、それを原因とする世界同時不況です。
これは10年近く続きました。日本ではまだ復活できていません。
今回のコロナショックは新型コロナウイルスのパンデミックリスクですから、ウイルスの収束によってリーマンショックより早期に復活する可能性もあるといえます。
変動金利はもう下がらない?
変動金利は日銀の政策金利の影響を受けますので、黒田総裁が政策金利を下げれば、変動金利が下がり、逆に政策金利が上がれば全ての銀行で一斉に変動金利が上がります。
市場関係者の間では17、18日の米FOMCでさらに0.25%の追加利下げになると言われており、ドル安・円高のリスクが高まりやすい状況にあります。
そうなってくると日銀の黒田総裁が円高に対応するためにさらに政策金利を下げてくるかもしれません。ということは、「日銀がマイナス金利政策の深堀りを実行に移せばさらに変動金利が下がる?」と思われるかもしれませんが、そうはいきません。
すでに変動金利はこれ以上下げられないほどの低金利になっています。
こちらは、リーマンショックから直近までの政策金利と変動金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)の推移を表しています。
リーマンショック以後、日銀は景気を上向かせるために政策金利を下げることで、短プラを低い水準に抑えてきました。これは、金融機関が貸し出す金利を低金利に誘導することで、民間企業の設備投資を促し、景気を上向かせようとする金融緩和政策です。
しかし日銀が政策金利をマイナス0.1%にまで下げても短プラはピクリとも下がらず今に至っています。つまり、政策金利の影響を受ける変動金利は、今の水準が底でありこれ以上は下げられない水準まで下がっているという状況なのです。
つまり住宅ローンの変動金利については、日銀の黒田総裁がマイナス金利政策を深堀りしようがしまいが、もうこれ以上は下がらないでしょうね。
民間銀行の10年固定金利、20年固定金利は?
長期金利の低下に伴って金利が下がる余地があるのは、民間住宅ローンの固定金利です。
ただし、最近では住宅ローンの低金利競争が10年固定金利から変動金利に移ってきていますので、これまでのように各銀行が競って10年固定金利を下げてくることは期待しにくいです。
10年固定はauじぶん銀行と三菱UFJ銀行
派手には下がらないという前提で唯一下げる可能性があると予想しているのはauじぶん銀行です。ただしauじぶん銀行の10年固定は、10年経過後の金利引き下げ幅が少ないのが注意点です。
固定期間が終わった後の金利引き下げ幅や団信の保障などでバランスが取れているのが三菱UFJ銀行です。ネットでの申し込みに力を入れていて、3年固定と10年固定が狙い目です。
20年固定は新生銀行とauじぶん銀行
2020年3月の20年固定金利の最低金利は新生銀行です。その新生銀行では2月の1%から3月には0.95%に下げました。
ただしこの金利はこれまで最も低金利だった2019年9月とあまり変わらない水準なのです。つまり今後ということでは、あまり下がり代が残っていません。また、これまで20年固定のトップだったauじぶん銀行は横ばいでした。
auじぶん銀行はガン50%保障と全疾病保障がついているので、金利の面以上の魅力があります。さらに競争してもらいたいですね。
民間住宅ローンの固定金利の注意点=月末近くの事象で急に上がることがある
もしも市場が思いのほか早くリスクオンに向かえば、それまで大きく下がったその反動で大きく金利が上がることになります。
実行までにいくら低金利であっても、結局のところ実行日の属する月の金利でもって35年間の金利が決まるのです。これから、新型コロナウイルスの動向と長期金利の動向には注視しておく必要があるでしょう。
フラット35は民間住宅ローン金利より早く金利が決まる
フラット35の金利の決まり方は民間銀行のそれとは違うため、月末に長期金利が上がったとしても、フラット35の金利が上がらないということがあります。
住宅ローンのフラット35は、住宅金融支援機構が民間金融機関から債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて機構債という形で販売するという仕組みになっています。
機構債の表面利率から翌月のフラット35金利が予想できる|千日太郎youtube動画
マーケットの投資家は国債のような安全資産として機構債を購入しているので、機構債の表面利率は、それを発表する時点の長期金利=国債の利回りとほぼ連動するのです。
この機構債は毎月20日前後に表面利率を発表し募集します。機構債の発表以降の長期金利の大幅下落はフラット35の金利に反映されていません。
フラット35(買取型)の金利はどこまで上がるか?
こちらは2020年に入ってから直近までの長期金利(10年国債利回り)、機構債の表面利率、フラット35金利の推移です。
推移 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月予想 |
10年国債利回り |
-0.01% |
0.00% |
-0.05% |
0.02% |
機構債(参考) |
0.33% |
0.34% |
0.30% |
0.36% |
フラット35 |
1.27% |
1.28% |
1.24% |
1.29% |
機構債の表面利率が発表される直前17日の長期金利の終値は0.02%で前月の-0.05%から0.07ポイント上昇しました。
なので、機構債の表面利率は前月から0.07ポイント上がっても不思議ではなかったのです。しかし、本日発表された機構債の表面利率は前月から0.06ポイント上昇の0.36%でした。
つまり、0.01ポイント分は機関投資家が本来要求する利回りよりお低めの利回りで機構債を購入したということになります。
さらにフラット35の金利の上昇も0.01ポイント抑えられるとすれば、前月の1.24%から0.05ポイントの上昇で1.29%となるでしょう。
参考として、2019年11月~2020年3月までのフラット35と10年国債利回りの推移をグラフにしました。
公的融資のフラット35は、これまでもこうした急激な金利の上昇局面において、金利の上昇が抑えられるということがありました。
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【金利予想】コロナ不況で2020年4月のフラット35金利は上がってしまう⁈|千日太郎youtube動画
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まとめ~民間融資とフラット35の両方で審査に出しておくメリット
下記のように民間融資とフラット35では金利を決めているタイミングが異なります。
事象 | 民間融資の固定金利 | フラット35 |
---|---|---|
月初から20日までの事象 | 影響しない | 機構債の表面利率として織り込まれる |
20日から月末までの事象 |
月末時点で今後の金利動向を読んで翌月の金利を決める |
影響しない |
月末ギリギリまでの事象を金利に織り込んで欲しい場合は、民間融資の固定金利の方が有利ですね。2月がその例です。
しかし、月末近くに金利が上がってきたようなケースでは、後半の金利の上昇を影響させないフラット35の方がお得となるのです。
そのため、今回のように突発的な事象で金融市場が不安定な状態にあるときは民間融資とフラット35の両方に審査に通しておくことをお勧めします。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
最近はまずYouTubeでしゃべってみてから、ブログ化するという流れを作ろうとしています。
つっかえずに話しつづけるって意外とむつかしいんですが、最近は3分くらいの長さならずっとしゃべれるようになってきました。それ以前にスマホに向かってしゃべる虚しさ、気恥ずかしさ、という壁もありました。
最初は撮影に1時間、編集に3時間くらいかかっててブログの方が早いかも?なんて思いましたが、最近では撮影15分、編集2時間くらいになってきました。
さらに上達してきたら、撮影してほとんどそのまま出すまでになりたいですね!チャンネル登録してくださる方や、コメントも増えてきたのが励みになっています。
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2020年3月20日
毎月更新!コロナ情勢下の住宅ローンランキングを更新しました!
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ランキング | 年齢 | |||
---|---|---|---|---|
20代 | 30代 | 40代 | 50代以上 | |
新規借入 | 20代800未満 | 30代600未満 | 40代600未満 | 50代1000未満 |
30代600~1200 | 40代600~1200 | 50代1000以上 | ||
20代800以上 | 30代1200以上 | 40代1200以上 | ||
借り換え | 20代借換 | 30代借換 | 40代借換 | 50代借換 |
団信 | 20代団信 | 30代団信 | 40代団信 | 50代団信 |
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