離婚は特別なことではない誰にでも起こりうる
どうも千日です。局所的に波紋を広げた離婚騒ぎでした。わたしたち夫婦に限らず、こうしたせめぎあいというのはどの夫婦にもあるものだと思っています。
もし、無いとしたら、それは自分の方だけかもしれません。相手の方は日々フラストレーションを溜めていってるかもしれませんよ。イキナリ三行半を突き付けられることの無いように、日ごろの行いを考え直しましょう。
厚生労働省の人口動態統計によると平成27年の婚姻件数は635,096組、離婚件数は226,198組でした。婚姻件数の約3分の1の件数で離婚しているということです。
おおむね3組に1組の割合、ということは、これはべつに特別なことではなく、普通に有りうることと考えておいた方が良いように思います。
- 離婚した人達
- 離婚しなかった人達
それぞれにどんな決定的な違いがあるのか?そんなの、分かりませんよね。
そもそも死が二人を分かつときになってみなければ『離婚しなかった人』かどうか分かりませんし。
- 離婚した方が良かったのか?
- 離婚しない方が良かったのか?
これもどっちなのかは、最後まで分かりませんよ。
ただ、離婚するということになったのなら、この結婚は失敗だったのかもしれませんね。
さらに購入したマイホームについては、買わない方が良かった家だということになるでしょう。
金利変動リスクと自分リスク
一言でいうとこういうことです。
カネで話のつくことは一番カンタンなことだ。
家を購入するにあたっては、住宅ローンを組みますよね。それで多くの人は金利変動が気になるんですよ。変動金利か固定金利か?金利がこれからどうなるのか?
金利が今後どうなるのかなんて、どんな専門家でも正確に予測することは難しいです。千日自身も専門家として予測をしていますが、それが当たるとか当たらないとかってハナシになると、本当に当たるも八卦、当たらぬも八卦なんですよ。
専門家の予想が素人のそれと違う点というのは、その理由付けです。
- 多くの人が納得しやすい理由付けであること。
- 当たった場合にも、当たらなかった場合にも、その理由付けによって何故当たったか、当たらなかったかの説明ができること。
ただそれだけなんですよ。
それにね、普通に考えるなら、金利変動リスクなどより離婚リスクの方が遥かに高いですよね。つまり自分リスクです。
自分リスクの方がはるかに高い
例えば変動金利で借りる場合、は以下のハードルをクリアすることをオススメしています。
- 毎月の返済額の4分の1を貯蓄した上で、その返済額と貯蓄を合わせた金額を手取り月収の4割以下に抑える。
これは変動金利で借りる場合の金利変動リスクに対応するためのハードルです。
しかし、このハードルをクリアしていても、実際に貯蓄できてる?というと『イヤー出来てないかも…』という人が多いんですよね。
金利の変動リスクそのものよりも、自分が合理的な行動を出来ていないというリスクの方が高いのです。
例えば金利が上がったとしても、夫婦でお互いに協力して作った貯蓄で一括返済したら大丈夫ですよ。当初の計画より毎月の返済が増えたとしても、夫婦で協力して家計を見直して何とかやっていくことが出来ますよ。
しかし、この夫婦関係が破綻してしまう確率が3分の1なのです。夫婦関係を解消する可能性が3分の1。
これ、結構高いですよね。
離婚することになると家は要らなくなる
うちには子どもがいないので、お金の話しか残ってませんから、本当に簡単に決まるんです。
妻『貯金は明日離婚届けを取りに行くついでに下してきて』
千日『わかった』
妻『家はどうする?』
千日『売って住宅ローンを完済して残ったお金を2等分しよう』
妻『あなたの両親が500万出してるから、その分を引いてから2等分しましょう。アナタ本当にズルいね』
これ、どういうことか説明します。
千日は住宅ローンを完済してある程度お金が残りそうだから、残った分を2で割ろうと言っているわけです。もし、マイナスになるのなら、妻はその分を放棄すればいいんですが、多分プラスになりそうだという予想があったんです。
しかし、これに妻が物言いをつけているんです。
家を買うときに千日の両親から500万円の贈与があったんですよね。
約10年前のことなんですが、妻はそのことを覚えていて、二人の財産分与の際にそれは私の両親に返すと言ってるんです。
でもなんで私に対して『ズルい』なんて言うんでしょうか?黙っていれば500万の贈与分の半分250万儲かったのは妻の方です。
おそらく、ずっとこのことを考えていたんですよ。自分の取り分がいくらになるのか?その計算方法については、前から考えていたのです。
妻は千日がそれに気づかないフリをしていて、彼女の良心を試しているのでは?と思ったからではないでしょうか。
実際、私のHPはゼロでしたから、それは考えすぎなんですけどね。言葉としてはキツイのは妻の方ですが、目を真っ赤にして泣きはらしているのも妻の方でした。私は『ズルい』という妻の言葉に何も返すことが出来なかった。
財産分与では所有権登記の持ち分なんて関係ない
たまにペアローンについての相談で言われるのが『妻としても持ち分を持ちたい』というものです
ペアローンは夫婦ふたりそれぞれが住宅ローンを借りる方法です。
この場合、ご契約する住宅ローンは2本となり、ローンの金額比率に応じて所有権も持ち分という割合で登記します。
そして、それぞれが相手の方のローンに対する連帯保証人となります。
まずは借入契約が2本になることで二つのメリットがあります。
- 借りられる金額が増える。
- 住宅ローン控除が増える。
1.借りられる金額が増える
債務が夫婦に分割されるので、それぞれが返済出来れば、2人分の多くの融資が受けられます。
2.住宅ローン控除も増える
住宅ローン控除について、夫婦それぞれの税金から控除が受けられるので、片方だけなら片方の年収で頭打ちになるところが、夫婦それぞれ最大まで受けられるようになります。
住宅ローン控除の上限については、こちらをご一読下さい。
このメリットを最大にするには10年間はご夫婦ともに今の収入以上を維持する必要があります。
この比率は途中から変更がききません。10年間の途中でご夫婦のいずれかが無収入になると、その部分の控除はゼロとなります。
もし、子どもを作るのであれば、育休中の収入減があるので、まずご主人の年収ベースで全額使い、残りを奥様とすれば、比較的ロスが少なくなると思います。
1%ですから払う利息より大きいです。比率については、まずそこを勘案して決めることになります。
1人で十分に返済できるけれど、住宅ローン控除の為にあえてペアローンにする方もいますね
デメリット=連帯保証
夫婦や親子など、ペアローンを組むと『お互いがお互いの債務の保証を連帯して負う』という重い責任を負うことになります。
連帯保証というのは「主債務者ではないけど主債務者と同じ責任を負っている」ということです。
片方が返せないという事になったら、もう片方が「当然に」返す義務を負うという事です。
離婚してもローンが残れば元夫婦の連帯債務は残ります。千日のケースのように売却してお金が残る場合であれば大した問題は感じないでしょう。
ただ、売却しないケースもあると思います。
私たちには子どもがいないので、離婚したら大したスペースは必要なくなります。しかし子どもがいた場合、学校への通学なども考えると、この家を維持したまま続けた方が明らかにロスが少ないのですよね。
もしも売却しないということになると、つまり住宅ローンは残るということになります。
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まとめ〜住宅ローンの連帯保証の考え方
基本的に千日のブログでは連帯保証を含む住宅ローンをお勧めすることはありません。
- 家は離婚するとどちらかが出ていくことになるものです。
売却してゼロスタートにしよう。このように簡単に話し合いが付く場合ばかりとは限りません。
私の場合はペアローンじゃく、千日の単独名義ですし、家賃と考えても今の家のローンの返済はおトクだったので、できれば売りたくないな…と思ってました。だとすると、妻が得るべきお金をキャッシュで払って清算するという手もありましたね。
しかしペアローンや収入合算などで連帯保証に入っているとそういう訳にはいかなくなります。
- 出て行った関係の無い家について住宅ローン全額の連帯債務を負っている。
このような状態が続くことになります。
連帯保証に入っても良いのか?
これを決める考え方は『夫婦だから』という考え方は甘いです。
ましてや、融資金額とか、住宅ローン控除とかというのも、甘いと思いますよ。
- 融資金額が足りないということは、離婚後の妻側のリスクが高くなるということです。
- 住宅ローン控除は夫の収入が増えていけば、何の問題もなく使いきれるものです。頑張ってもらいましょう。
『夫婦でなくなっても』住宅ローンの債務を負うことになる可能性は、3分の1と考えて決めてくださいね。
相手がどういう人間か、という判断もあると思います。しかし、あくまでその判断は『夫婦』という前提無しには見れないと思うんですよね。できれば『夫婦』という前提を外した判断を行うことをお勧めします。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
いままでも何度か妻との喧嘩でこうした話になることがありましたけど、今回ばかりは、マジで覚悟しました。
妻はわりと思ったことを全部私に言うタイプです、まず溜めない。それでもここまでのことを考えていたんだな、ということがわかりました。
この後、ギュウして一緒にお風呂に入って一緒に寝て…そして今日も夫婦としての記録を更新することが出来ました。
この話し合いによってさらに絆が強くなったように思います。ちょっと逆説的なんですけど、私が離婚届を出すことに応じたことが、逆に、彼女に対する歩み寄りとなった部分もあるのかもしれないと思っています。
しかしその分かなりのHPを持っていかれたことは確かですね。もう少しこのエピソードを聞きたいという人はこちらをどうぞ。
2018年2月16日
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