モデルルーム見学と間取り図のポイントを知っているだけで百万円〜2百万円の価値がある
- 入居の時にイメージと違いガッカリ
- もっと値引き出来たのに知らなかった
どうも千日です。ポイントを知らずに買うとこうなってしまいます。
本格的にマンションの検討を始めるとモデルルームの見学は隅々まで見るでしょう。また間取り図を穴の空くほど見るでしょう。
極端な言い方をすれば、知らずにいくら見ても、見ていないのと同じなんです。
買った後で何か違うな?では済まないモデルルームの錯覚と間取り図のカラクリ
間取り図は平面で縮尺があります。部屋の位置関係や形状は分かっても実際にその場に入ったイメージは素人にはなかなか付きません。
そこで誰もが参考にするのがモデルルームです。モデルルームは実物大で室内をしつらえた住宅見本です。設備の内容や使い勝手、建具の配置など、住んだ後の生活イメージをより具体的につかむことができます。
しかし、モデルルームには数々の錯覚を起こさせる仕掛けがあります。モデルルームに見学に行かれる方は、モデルルームの正しい見方を身に付けておいて損はないです。
マイホームの購入にあたって『検討しすぎる』ということはありません。
マイホーム購入ではある程度の『後悔』は不可避です。検討時点で知りようのなかったことはしょうがないですが、注意深く検討すれば知りえたことは後悔したくないですね。
以下、今日の目次です。
Ⅰ. モデルルームで錯覚を起こさせる仕掛けと間取り図で見落としがちなポイント
①畳数の目安と部屋を広く見せる家具
②階層によって同じではない天井の形状
③専有面積は「柱」込みの面積(1本50〜100万円)
Ⅱ. 間取りから見えない大事なポイント
①防音は上下隣の部屋の間取りと家族構成、壁の厚さ
②共用部分の導線にも注意
では、始めます。
Ⅰ. 錯覚を起こさせる仕掛けと見落としがちなポイント
あなたが今まで一戸建てに住んでた、もしくは古いマンションに住んでいたのなら特に注意すべきは広さの感覚です。
思ったより狭いと思われるかもしれません。
①畳数の目安と部屋を広く見せる家具
畳の大きさには何種類かあるのをご存知でしょうか?
- 中京間 1.6562m2
- 京間 1.82405m2
- 江戸間 1.5488m2
- 団地 1.445m2
1番小さい団地サイズでは1番大きい京間の8割位しかないのです。一応、マンションの一畳は1.62m2以上で表示するルールが不動産公正取引協議会の決まりになっていますが、実質的に団地サイズで表現している会社も少なくありません。
約6畳とか
6Jとか
テキも色々考えますねσ(^_^;)
LDK(リビング•ダイニング•キッチン)の畳数はキッチン込みでカウントされているのをご存知でしょうか?
不動産公正取引協議会の決まりでLDK(リビング•ダイニング•キッチン)とは居間と台所と食堂の機能が一室に併存する部屋をいいます。
つまり、LDKの畳数の表示は台所=キッチン込み、作り付けのコンロとシンク込みでの表示なんです。
LDKの表示は10畳以上からです。LDK10畳ならば、実質的にリビング•ダイニングは7畳しかありません。
モデルルームの家具は低いものが多く、収納家具は置かない(少ない)
モデルルームがオシャレで生活感がない所以です。
モデルルームの大きさは確かに実寸ですが、より大きく見せるために家具は低いものが多く、収納家具は極端に少ないです。
実際に引き渡しを受けて家具を入れると、必ずと言っていいほどモデルルームの印象よりも狭い部屋になります。これは印象の問題ですのである程度はどうしようもない所です。
さすがに自分の家の家具をモデルルームに入れてみるなんて出来ません。
- これより小さくなるものだという脳内補正を入れる
- 家で使っているベッドやソファ、テーブルなどのサイズを測っておき、モデルルームでシミュレーションする(その家具を入れるとドアの開閉が出来ないなんてことになるかもしれません)
特にモデルルームの壁紙から建具に至るまで目に付くものの殆どが『オプション』です。良いものを使ってますので印象が全然違ってきます。注意しましょう。
②階層によっては同じではない、天井の形状(下がり天井)
さらに気を付けたいのが、天井の形状です。同じ間取りのタイプでも天井の形状が異なる場合があります。
天井の配管の取り回しで天井部分に大きな梁のように天井が下がっている=下がり天井部屋もあります。間取り図では点線で表現されます。モデルルームでは最も天井の梁が小さな部屋がモデルになっていますので注意が必要です。
間取り図に点線がある場合は何センチ天井が下がっているのか営業マンに確認します。何センチか聞いただけではイメージしにくいのでメジャーは必ず持って行きましょう。
③専有面積は「柱」=1本50万円〜100万円込みの面積
下の二つの間取り、左のアウトフレーム工法(柱を間取りの外側に出した工法)の方が広く使えますよね。しかし両者のパンフレット記載の専有面積は、なんと同じになるんです。
パンフレットの間取り図の下には専有面積が書いてありますが、この専有面積は、間取りの内側にある「柱」も含まれた面積なんです。
専有面積とは、専有部の面積です。専有部とは区分所有者が完全に自分の所有物として処分出来る、部屋の内側の部分です。
柱は共有物ですから専有部には含まれません。
しかし、専有面積の計算方法には2つの方法が認められています。
- 内法面積(うちのりめんせき)=壁の内側の部分の面積
- 壁心面積(へきしんめんせき)=部屋の壁の中心線で囲まれた部分の面積
内法面積が正味の専有部の面積です。壁心面積は壁や柱を含みますから正味の専有部の面積では無いです。壁心計算も建築基準法で認められた方法で、パンフレットや契約書に記載されます。
注意すべきは同じ専有面積の間取りでも柱が少ない方が広いという事です。
間取り図を見ると柱が所々にありますよね。柱は下の階ほど太く、上の階に行くに従って細くなります。
- パンフレットで同じ専有面積でも柱の少ない間取りがおトク
- 柱の多い間取りは、合理的な値引き交渉の材料
値引き交渉の材料としては有力です。知らずに定価で買う人が多いからです。営業マンも確かに柱が含まれた面積である事を『確かにそうです』と認めざるを得ません。
あなた『本当は別の(柱の少ない)間取りが良かったが…柱が多い分だけ割高になっているのでは決断出来ない』
こう言われて、値引きの稟議を上げない営業マンはいません。彼らの営業の感覚は決断させるというものです。
このケースでは決断出来ない理由が面積に対する価格にある事が合理的だからです。アツい見込み客であれば、必ず値引きを通す稟議を上げます。
柱一本なんて…?
柱一本の面積は約1平方メートル。関西のマンションの1平米あたりの単価は50〜70万円、首都圏では70万円〜100万円ですよ。
なお、最近の中層マンションではアウトフレーム工法(アウトポール工法)によって柱を間取りの外に出したりして柱を専有部に入れないようにしているマンションが主流です。
しかし間取りによっては柱込みになっている部屋もありますので、注意しましょう。
Ⅱ.間取りから見えない大事なポイント
①防音は上下隣の間取りと家族構成、壁の厚さ
マンションのトラブルで最も多いのが音のトラブルです。最上階の角部屋なら悩まされる事は少ないでしょうが、皆がそこに住める訳ではありません。それにこちらが音を出して苦情を受けるのも辛いです。
- 台所や収納が隣の部屋との仕切りになっている
- 上下隣の家族構成が自分と似ていること
- 壁の厚さは最低200mm以上、気にする方なら330mm以上
1.間取りについては、隣上下の間取りも確認しておきましょう。最近のマンションならば有る程度考えて間取りを作っているはずですが、面積効率を追求してそこが犠牲になっているケースもあります。
2.の家族構成については、似ていれば生活音を出す時間帯や心理的な許容度も広がるからです。同じように小さなお子さんがいれば、音を出す子供の起きている時間帯が似通ってくるはずです。
3.の壁の厚さは目安を書きましたが、過信は禁物です。子供がドンドン飛び跳ねたりすれば、太鼓現象でいくら壁が厚くても、マンションの仕様内である以上は振動は伝わります。
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②駐輪場•駐車場からの導線にも注意
正面玄関だけでなく、駐輪場や駐車場からの導線にも注意しましょう。最近はオートロックでマンション内に入るのにはリモコンキーの所が殆どです。
駐車場や駐輪場とマンションをつなぐ勝手口に当たる出入口は大抵は鍵です。何度か鍵を使わないと駐輪場や駐車場に行けないというマンションもあります。
駐車場や駐輪場から出入りする場面というのは両手に荷物を持っているような場合が多いです。
- 勝手口で鍵を使うのは一度だけ
- または、さほど遠回りしなくても正面玄関に回れる
参考にして下さい。
以上、千日のブログでした。
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