東芝はまだ死んではいない
どうも千日です。今まで不適切会計なんて新語を駆使していたマスコミや専門家が普通の言葉遣いになったのは良いことです。が、東芝は巷で言われる程悪くはないですよ。
千日の読者様なら『お前さ、今までと全然態度が違うじゃん?ひょっとして中の人か?』なんて思われるかもしれませんがσ(^_^;)違いますよ。
あまのじゃくなだけかもしれませんね。
企業の本体は経営者でも株主(株式)でもありません
その活動を通じて社会にメリットをもたらすことです。今回の不正会計によって株式市場への信用を著しく損ねましたが、東芝の存在意義は投資家へのメリットだけじゃない。
製品です
今回の事件は東芝の製品が社会にもたらすメリットを少しも毀損してないんです。東洋ゴムとは違います。
その優れた製品を作っているのは名も無い多くの従業員、下請企業です。不正会計によって利益を水増ししたと言われてますが、企業本体の価値は事件の前後で何も変わっていません。
少し大きめに錯覚させられていただけです。実体のメリットに変わりは無いです。
発揮された組織の自浄力と優れた従業員の価値
東芝の不正会計が発覚し、今の状態に至ったきっかけは証券取引等監視委員会に寄せられた内部通報が発端でしたね。
- 粉飾決算は自転車操業、いつかはパンクする
- 歴代3人のリーダーにはそれを正す力量は無かった
- 組織そのものが硬直化して正しい方向へ軌道修正出来なくなっていた
放っておけば、もっと問題は深刻化したかもしれません。
いつかは明るみになるが、外から指摘される前に組織のガンを排除することで存続の活路を見出すことを名も無い社員がやってのけたのです。
この内部告発は会社の中に居ながら、会社を潰すかもしれない極めて危険な賭です。
しかしそれ(内部通報)以外に会社を救う道は無かった
よほどの信念と覚悟が無ければ出来ないことです。これは匿名掲示板などにコソコソ会社への不満を書き込む行為とは一線を画します。
オレは正しいと思ったからやったんだ
これは、ジョジョの奇妙な冒険第5部でブチャラティがボスを裏切る場面で発する名セリフです。
なんだマンガのセリフだと笑いますか?
実際にこれを地で行く人が東芝には居るのです。東芝という会社にはそういう人材(人財)がまだ居る。きれいごとだと思われるかもしれませんが、私はこの点を大きく評価しています。
大企業といえども組織は所詮人間の作ったものです
東芝の従業員数はグループで約20万人、言わずと知れた超巨大企業です。ここまでの大きな組織で何十年と継続してきた訳ですから、ちょっとやそっとのことではビクともしません。
しかし、所詮は人間の作ったものです。新陳代謝を繰り返しながらも徐々に硬直化し、多様性を失って行きます。
長く続く組織の条件は、組織の破壊と再生によって硬直化した部分を刷新して行くことではないかなと思います。それを自分で出来る企業は残り、出来なかった企業は消える。
東芝は自分で刷新が出来る、そういう社員がいる企業だ
きれいごとだと思われますか?
今回、私は『東芝が名実ともに復活する』にコインを置きたいと思います。