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千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日のブログは住宅ローンの最新ニュースと不動産の購入マニュアルとして多くの方にご支持いただいています。他にも社会経済問題の硬派から男女夫婦間の愛情、趣味の海水水槽まで、雑多なようで一本芯の通ったエントリーを心がけてます。それは家族とホームです。よろしくお願いします。

どうも千日です。

あなたの役に立つか 立たないか分かりませんが2分位の話です 良かったら少し聞いていきませんか?

ペアローン、収入合算、クロスサポートのメリットとデメリット 連帯保証に注意が必要です

マイホームとお金 マイホームとお金-住宅ローンと税金

住宅ローンの連帯保証を簡単に考えてはいけない

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重要な事ですので最初に書きますが、私が提供するのは参考となる情報であり、最終的な決定はあくまでお二人に委ねられています。

1人ではしんどい住宅ローンもDINKS夫婦共働きでなら返せるケースってありますよね。

例えば、500万円の年収で6,000万円の住宅ローンを返すのはしんどいです。

しかし夫婦の収入を合算して1千万の世帯収入で、と考えたら容易いです。

でも何か不安…

そう思われる理由はペアローンの連帯保証に集約されるんですよ。 

目次

ペアローンのメリットとデメリット

以下はある銀行のホームページにあるペアローンの説明です。銀行名がわかる言葉は外しました。また太字は千日が付けました。

【ペアローン】

おふたりそれぞれが住宅ローンのお申し込みをする方法です。
この場合、ご契約いただく住宅ローンは2本となり、それぞれが相手の方のローンに対する連帯保証人となります。

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具体的なメリットとデメリットについて、一通りご説明しましょう。

メリット=二本の借入契約

まずは借入契約が2本になることで二つのメリットがあります。

 

借りられる金額が増える

債務が夫婦に分割されるので、それぞれが返済出来れば、2人分の多くの融資が受けられます。

こちらの記事には、元本3,000万円の場合の金利タイプの選び方について書いてます。

ちょうど2倍すればペアローンで6,000万円のローンを組む目安となります。

しかし、この後述べる連帯債務の負担まで織り込んだ内容では無いので、量的な目安にしかなりません。ご注意下さい。

 

住宅ローン控除も増える

住宅ローン控除について、夫婦それぞれの税金から控除が受けられるので、片方だけなら年収500万円で年間30万円位の控除で頭打ちになるところが、最大の50万円まで受けられるようになります。

住宅ローン控除の上限については、こちらをご一読下さい。

このメリットを最大にするには10年間はご夫婦ともに今の収入以上を維持する必要があります。

この比率は途中から変更がききません。10年間の途中でご夫婦のいずれかが無収入になると、その部分の控除はゼロとなります。

もし、子どもを作るのであれば、育休中の収入減があるので、まずご主人の年収ベースで全額使い、残りを奥様とすれば、比較的ロスが少なくなると思います。

1%ですから払う利息より大きいです。比率については、まずそこを勘案して決めることになります。

1人で十分に返済できるけれど、住宅ローン控除の為にあえてペアローンにする方もいますね。

 

デメリット=連帯保証

夫婦や親子など、ペアローンを組むと『お互いがお互いの債務の保証を連帯して負う』という重い責任を負うことになります。

 

人生を担保として提供する人的保証

連帯保証というのは「主債務者ではないけど主債務者と同じ責任を負っている」ということです。

片方が返せないという事になったら、もう片方が「当然に」返す義務を負うという事です。

また、債権者はどっちに請求しても良いんです。主債務者が破産などしてなくても延滞したら即、連帯保証人に請求できます。

銀行からすると、もしも片方から回収が出来なければ、夫婦の財産は別ですから、本来そこで終わるところが、もう一方にも請求出来ます。

家を売って返せれば御の字です。債務が残ってしまったら、当然に残りを完済するまでローンは終わりません。

連帯保証というのは、本当に重い責任であり単に今の収入を合算して返すから、という理由だけで受け容れるのは、割に合わないと私は思いますよ。

以上の事を勘案して、ペアローンを考えると、量的な面で全く問題ありませんが、質の面「リスク」としては、夫婦それぞれが全額(1人だと払うのがしんどい額)を負っているという事です。

 

離婚しても住宅ローンで繋がる夫婦

住宅ローンのリスクについて、是非こちらをご一読下さい。

  • 欠陥住宅をつかむ可能性は0.6%〜1.0%
  • ローンが返せなくなる可能性は0.34%〜0.61%
  • 離婚する可能性は35%

皆、リスクを考える際は欠陥住宅とか、金利が上がって返せなくなったらとかを心配しますよね。しかしその可能性はこんなものです。

それにこれらによって失うものって、たかだか容れ物としての家なんですよ。

それよりも、離婚によって実質的なファミリーを解散してしまう人の方が遥かに多いのが現実です。

離婚してもローンが残れば元夫婦の連帯債務は残ります。

最近、某金融機関の保証会社のFPと話す機会があったんですが離婚した後から「どうにかならないか?」という支店を通じての問い合わせは毎月一定数あるそうです。

こればっかりは、どうにもなりません。

 

金利タイプの組み合わせでは減らせないリスク

ペアローンにすると、ローン契約が二つに分かれますので色々なシミュレーションをして訳が分からなくなってきます。

どんな組み合わせでもこのリスクは解消されないからです。

その危険を第六感が警鐘を鳴らしているんです。

これは連帯保証の根本的な性質です。ローンの組み合わせの先には答えは無いと私は考えます。

 

収入合算のメリットとデメリット

以下はある銀行のホームページにある収入合算の説明です。銀行名のわかる言葉は外しました。また太字は千日が付けました。

【収入合算】

住宅ローンをお申し込みする方(債務者)の収入に、相手の方(収入合算者)の収入を合算して住宅ローンのお申し込みをする方法です。
この場合、ご契約いただく住宅ローンは1本となり、収入合算者はローンの連帯保証人となります。

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メリット=一本の契約でも融資を増やせる

ペアローンはそれぞれ収入のある夫婦で別々にローンを組む方法ですが、収入合算は住宅ローンを一つにまとめる方法です。

夫婦2人の収入を合算して審査しますので住宅ローンの契約としては一つであっても、ペアローンと同じように2人分の融資を受けられます。

ただし住宅ローンを組む人(=主債務者)は1人だけですから、住宅ローン控除の上限はペアローンよりも小さくなります。

 

デメリット=連帯保証 

住宅ローンは一本ですけど、もう1人(収入合算者)は連帯保証しますので、主債務者と同じ責任を負っています。

このデメリットはペアローンと何ら変わることはありません。

 

クロスサポートのメリットとデメリット

ローン契約を1本化する「クロスサポート」という商品がありますね。商品名だけで判断するのではなく、実質的に見てみましょう。

夫婦が主債務者と連帯債務者の関係となり、連帯債務者が亡くなった場合も住宅ローン残高をゼロ円にするものです。

理解しやすいように、図にするとこうなります。

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追加金利は+0.18%ということです。

 

このメリットは本当に「メリット」なのか?

仮に、住宅ローンの名義人である主債務者を夫とします。

普通の住宅ローンは、名義人である夫に先立たれたら団信保険で住宅ローンがゼロ円になります。しかし妻が先立った場合は住宅ローンは残ります。

このクロスサポートは、妻が先立っても住宅ローンがゼロ円になるという商品です。

その代わり

  • 妻も連帯債務を負うこと。
  • 金利が0.18%上乗せになること。

を要求します。

これは果たしてメリットなんでしょうか?これだけでは理解に苦しみます。

つまり、金融機関の側では「収入合算」のソロバンが弾かれているんですよ。『夫の収入だけでは貸せないが、妻の収入と連帯保証があれば貸せる』というだけの話です。

ならば納得ができます。

 

明らかなデメリット=連帯保証

クロスサポートも「連帯保証」である限り同じ事ですよ。本質的には変わりません。

上乗せの0.18%は『追加の団信保険料だ』と言えば良いのに、と思うのですが…それを言うと嘘になってしまうのでしょう。

経済的実態としては保証会社に払う上乗せ保証料になっていると思われます。

 

発想の転換~単独で融資を受けることは出来ないか?

ここまでの流れで、ペアローンや収入合算、クロスサポートを検討しなければならないような値段の家を契約してしまった人は…

やっちまった…

と思ったのではないでしょうか?

まだ方法はある、と私は考えています。年収の多い方で単独で審査にトライしてみることをお勧めします。

また既にだいぶ前に連帯保証でローンを組んでしまったのなら、金利の安い今こそ、借換を機に単独の融資に変えるチャンスですよ。

当時よりも勤続や信用実績は上がってますからね。いつまでも割りに合わない過重な条件に甘んじる必要はありません。

サッサと乗り換えて消してしまいましょう。

 

住宅資金の贈与税の非課税を利用する

もし、頭金が必要となれば、親の援助を求めます。

贈与税の非課税枠がありますので相続税の節税になります。それにもっと安い家を購入しつつも、親から贈与を受けてマイホームを購入されている方は多いですよ。

どうしても厳しければ『借りる』という手もあるでしょう。出世払いでいいじゃないですか。

もし、まだ審査をしてみたことがないということでしたら、銀行の担当者に打診してみてください。

銀行としては、保証人が居る方が有利なので、同じ銀行だとペアローンを勧められるかもしれません。

なので、別の銀行の方が良いかもしれませんね。それもネット銀行でなく、リアル銀行の方が良いです。

ネット銀行は融通がききませんから、一発勝負になってしまいます、ちょっと打診というのはリアル銀行の方が色々と便利です。

 

都銀やネット銀行以外にも視野を拡げよう

夫婦の片方だけでは審査に通らないと言われた。

都銀とかネット銀行だけじゃないですか?金融機関の審査のトレンドは常に変化しているんです。

最近の傾向については、こちらをどうぞ。

一人だけで融資が下りるなら、かなり問題がクリアになると思いますし、どのように住宅ローンを返済していけばよいかということについて、方針が定まりやすくなります。

一人で住宅ローンを組むとしても、返済は二人で行うのですから、量的なポイントでは何ら変わりませんからね。

(話は逸れますけど、万が一、財産分与ということになった場合は、ローンの名義人でない方が負担した分を集計して清算することになります。)

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まとめ〜金融機関の関係者様へ

ペアローン、収入合算、クロスサポートのそれぞれについて、もしものことがあった場合にどうなるか?をまとめました。

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これを眺めて、どう思いますか?

『アナタが死んだら私に半分残るのね』

『キミが死んでも、ゼロになるのか』

こんな話し合いを夫婦間でさせようとしているのが連帯保証を条件とする住宅ローンです。

一般的にどうかは知りませんが、これは異常な事なんです。

  • 家なんて所詮は容れ物なんですよ。
  • そもそも、住宅に第一順位の抵当権を設定して担保価値以上は貸さないんですよ。
  • 融資の条件はマイホームの購入資金に限定されてますので、債務者が返済にコミットすることは客観的に確保されてますよ。

それなのに、抵当権という十分な物的担保に加えて連帯保証という、人生を人質に取るような人的担保を設定する必要が、本当にあるんでしょうか?

結構最近まで会社が金融機関から融資を受ける際には社長による連帯保証がほぼ必須の条件になっていましたが、2013年には中小企業庁:「経営者保証に関するガイドライン」が公表されました

これにより、多くの会社で金融機関が経営者に設定させていた連帯保証が解除されました。

つまるところ、住宅ローンならばなおさらのこと、連帯保証など要らないのです。

基本的に千日のブログでは連帯保証を含む住宅ローンをお勧めすることはありません。

このような話は、不動産会社から紹介されたFPさんや金融機関のFPさんでは、頭では思っててもなかなか言いずらいかもしれません。

重要な事ですのでもう一度書きますが、私が提供するのは参考となる情報であり、最終的な決定はあくまでお二人に委ねられています。

 

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

昨日はてなさんからメールが来ました。f:id:sennich:20161209201114j:image

千日のブログが2歳になりました(-_^)

いつも読んで頂いている皆様のおかげです。ありがとうございます!

スターやコメントで応援して下さったおかげです。感謝感謝です。

これからも頑張って書きますのでよろしくお願いします。

2016年12月9日

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