ブログでご意見番ヨロシク持論を展開する人たちへ
どうも千日です。最近ちょくちょく目にしますね。ご意見番のいろんな意見を報じるニュース。主にネットニュースです。締めには「…と持論を展開していた。」というのが妙に目につきます。
ご意見番的な人がテレビやインタビューで、その事件について考えを述べているのを、そのまま引用しているだけのコタツ記事?って言うんでしょうか、そんなエンターテイメント寄りのニュースです。
ズバリと本質を突いているようなコメントもあれば、全く空気の読めてない、頓珍漢な発言もあったり、色々なんです。
こうした、ご意見番のコメントには一定の存在意義があって、世間の意見の代弁なんです。そうしたコメントを読んで、私たちは何となく、その事件に対して何かもの申した気分になれる。ちょっとスッキリする。
でもってそれを発信する側の新聞社やニュースサイトは、面白いコメントを探すんですけど、自社の立場ってわけでもないです。
あくまでそれはその人個人の見解であって、ワタシはそれを伝えてるだけですよ。
つまり、面白オカシイ部分だけ抜き出しておいて「オレの意見じゃないし」という予防線を張ってエンターテイメントとして消費してもらおうという魂胆なんですね。
それと類似のことを、私の利用しているブログサービスでもやる人が多いです。ただ、ブログでこれをやる場合は、有名人の見解を紹介するというものではなく、ブロガー自身の考えであることが多いです。
つまり、ご意見番とニュースの一人二役をやるんです。原則として私はそんな記事を書きません。
一言でいうとカネにならないからです。
芸能ゴシップ、スキャンダルの記事はカネにならない
芸能ゴシップやスキャンダルに対する持論の展開をネタにいくら良い記事を書いてもカネにならない、その理由は3つあります。
- 訪れる人はキーワードとなったスキャンダルに興味があるのであって、他のことに興味はないので、基本的に直帰される。
- 広告にも興味を示さず、1/10,000の確率で誤クリックする人がいる位であり、もちろん直帰するので、クリック単価を下げる。
- スキャンダルはすぐに別のニュースで忘れられるので、検索される記事の寿命も短い。その記事があることで、サイト全体の検索エンジンからの評価を下げてしまう。
費用対効果が悪すぎる
そのスキャンダルが熱いうちは、実に多くのニュースサイトや個人ブロガーがそのネタに群がってコンテンツを量産します。自分の持論を読んでもらおうと思ったらそれなりに内容を練る必要がありますし、文字数も必要です。
だから、芸能ニュースを垂れ流すスポーツ新聞の電子版はコタツ記事なんですよ。まともに書いてたら、ペイしないんです。
しかし「とにかく知りたい」という好奇心や「いっちょ噛みたい(コメントしたい)」という野次馬根性の発露の場として餌を与えているんです。
よく芸能リポーターが取材対象の女性に対して「男女関係はあったんですか?」とかズケズケ質問するのを見て、知性が無い、デリカシーが無いとかなんとか言う批判がありますけど、一方でそれをいちばん知りたいのも我々なんです。
読む人のリアルの行動に繋がらない
スキャンダラスなニュースについて、読む人は知れば満足してしまいます。それによって自分の行動をどうしようか?なんて考えて検索する人は居ません。
例えば、アドセンス広告を出す企業が求めているのは、目的をもってネットを見る人が具体的に自社の商品を購入したり、サービスを利用したりすることです。これに対して、暇つぶしにワイドショーニュースを流し見る人の目的は、もう言ってましたね「ヒマをつぶすこと」です。
基本的に暇つぶしです。渦中にいる人にとってはどんなに深刻な問題であったとしても、です。
そして、娯楽として情報を消費=好奇心が満たされた気になっておしまいです。
まあ、広告収入のためにブログをやってるわけじゃないし、という人もいると思います。ならば、いいのか?というと、そうでもありません。
ネットに公開する文章の価値とかけ離れたモノ
文章には二つの力があります。
- 読む人の心を動かす。
- 読む人の行動を導く。
先ほど挙げた「広告」に関しては極めて限定された一例に過ぎないんですよ。インターネットに公開される文章は、読む人の心を動かし、読む人の行動を導くことが出来るんです。
誰が何と言おうと、そうなんです。自分の文章なんて、それほどの力は無いと思っているかもしれません。しかし、「文章」にはそうしたポテンシャルがもともと備わっている。
あなたの文章は万人の心を動かす名文章ではないかもしれませんが、それでも誰かの心を射抜く可能性はあるのです。
記事のタイトルでどんな人に読ませるのか決められる
ブログなどで文章を外に公開している人ならば、自分の文章によっていくらか読む人に影響を与えたいと思っていると思います。 そうじゃないんだったら、文字通りチラシの裏にでも書いとけばいいんですからね。
ですから、芸能スキャンダルをキーワードにする=記事のタイトルにする時点で「ヒマつぶし」の人だけを集めてきて、熱心に語りかけているのと同じなんですよね。
私はヒマつぶしの人だけを相手にしたい!
だったらいいですよ、どうぞ。そうしてください。ネットニュースなどはそのつもりで労力をかけずに、コタツ記事を量産しているんです。
タイトルだけで、読ませたい人を選べるのか?私はある程度選べると思っています。読ませたい人に読ませるためのタイトルの付け方について、過去にこちらで記事にしています。
どうしてもそのタイトルでないと書けないことか?
タイトルとしては、芸能界の醜聞や政治家(公人)の不祥事やらであったとしても、そこに書いている内容は人間に対する深い考察がされているし、読んだ人の人生のヒントになるような機知に富んでいる。
そうした書き手もいるかもしれません。
しかし、そこに書いている内容がいかに人間に対する深い洞察がされているか知りませんけど、別にいまここで書く必要の無いことですよ。所詮は彼がどっか他のところで見聞きしたことの受け売りに過ぎないからです。
そこに書かれていることが、共感を得られる普遍的な内容であればあるほど、特定のスキャンダルに絡めて書く必然性の無いことなのです。「そのスキャンダルで、そういえば…と思い出した」程度の関連性ですからね。
とは言ってもね…
べつに、こんなの(ブログなんて)暇つぶしに書いてるだけだから。
と、こんな風にうそぶく人もいると思います。
いつか誰かを傷つける(かもしれない)時限爆弾
そんな記事は書いた本人も書いたことを忘れてしまうような記事ですが、本人が消さない限りはだれも読まなくても10年でも20年でもインターネットに残り続けます。
しかし、そのうちだれかが目にするかもしれません。誰かとは、記事を書いた自分とは縁もゆかりもありませんが、その関係者の子どもです。
あなたが何気なく書いたその記事は、まだ自我の未発達な子供の首根っこを掴み、地面に顔を擦り付け、唾を吐きかけ、その頭の上から小便をかける位のダメージを与えることが出来るかもしれません。
また、その子供のクラスメート。幼い正義感と鬱屈したストレスを抱えた者には、その記事をクラス中、学校中に流布せしめ、その教科書や机、ロッカー、持ち物などに、記事の糾弾の言葉をそのまま書かしめることも可能かもしれません。
「〇〇した許されない人間」の血が流れている。
怖いね…そういう人と一緒のクラスってイヤだな。
WHOの発表によると、〇〇癖って遺伝するらしいぞ。
やっぱりね、そういうヤツだと思ってた。繋がったわ。
一部のクラスメイトをして、物理的にもその子供の首根っこを掴み、地面に顔を擦り付け、唾を吐きかけるくらいのことを、教師の見ていないところでこっそり行わせるのは造作もないことでしょう。
しかし、
その記事を書いた自分や自分の子どもに対して、その災禍が及ぶことは万に一つもありません。それに以下の理由から将来的にも法的な責任を問われることも無いでしょうから安心してくださいね。
- 上記のことはまだ行われていませんし、可能性の一つでしかありません。
- たとえ行われたとしても、全ては、自分のあずかり知らない所で行われることです。
- 書いた記事自体は犯罪でもなんでもありませんし、何を書こうと自分の自由です。ブログへの匿名の誹謗中傷への対処について - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える
安心して下さいというのは、むろん皮肉です。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
なかには、多くの人が注目するテーマとして軽い気持ちで記事にする人も居ると思います。その話題に熱がある間は、結構深くまで検索されますから、一時的にアクセスが増えます。
アクセスが増えると、自分の記事が多くの人に受け入れられているかのような気になりますが、それは錯覚です。
どんなに良いことを書いた気になったとしても、それによって当事者が救われるわけでもありませんし、書いた自分にとっても結局は他人事なんです。
そして書いたことすら忘れる。
しかしネット上の記事は消えません。
新聞社などのニュースサイトであれば、会社としてやってますから、不要になったので消すとか、当事者の求めに応じて消すことがあるかもしれません。
しかし匿名でやってる個人のブログはそうはなりません。
ずっと、静かに残りつづけるのです。想像してみてください。だれに読ませたいのですか?
2018年5月3日
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