千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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大手ハウスメーカーでも任せて安心じゃない!「言った言わない」設計ミスで揉めない打ち合わせの極意

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大手だから安心と言えるのは不具合があったときだけ

どうも千日です。家と住宅ローンの専門家の見地から、注文住宅を大手ハウスメーカーで建てるメリットは2つあると思っています。

  1. 住宅ローンを借りるときの担保価値が高い。
  2. 資本力が高いので不具合があったときの補償能力がある。

そもそも、我々としては施工ミスなく思った通りの建物を建ててもらうことがまずは優先なのですが、その面においては大手ハウスメーカーだからといって、安心できるとは限らないのですよ。

この1.と2.は両者密接に関わってます。

担保価値が高いのはそのハウスメーカーが今後も会社として存続し、もし建物に不具合があったときに保証期間であれば無償で補修してもらえる可能性が高いからです。

どんなに腕の良い職人を抱えていても、その良し悪しは目に見えませんよね。目に見えるのはその会社の施工実績とかこれまでの存続年数とか、そういう数字なんですね。

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今日は実際に大手のハウスメーカーで注文住宅を建築されたご相談者の方から情報を頂きました。技術士の資格をお持ちで、仕事上でも工事についてメーカーとの交渉を長くされてきた方です。

それほどの知識と経験のある人が、大手のハウスメーカーで家を建てたのですが、マイホームの完成までは実に様々な問題を経験されています。ではどうぞ。

大手ハウスメーカーでも「言った言わない」レベルの食い違いは多発する

お世話になります。大変ご無沙汰しております。

以前ご相談させていただき、おかげさまで家の建築の順調に進み、先月に竣工検査が終了し、一昨日に引渡しの運びとなりました。

住宅ローンに関しては、千日様にお教えいただいた方法で、銀行の融資が無事通過し、これから24年間で完済を目指すことになりました。

もし家を買うときに「お金で損したくない人」が読む本を購入してなければ、そして直接相談に行ってなければ、もっと高い金利のローンを借りることになっていたと思います。

今に至るまで色々なことがありましたが、何とかここまでこぎつけました。

多少なりとも技術的な知識を持っている私は、ハウスメーカーさんにとって非常に文句の多い注文主だったと思います。

その結果、より良い家を建てることが出来たと信じて疑いません。ただ、今日に至るまでハウスメーカーとはかなり揉めました…

こちらでもご報告させていただいた「請負率」や「一階と二階のフローリングが違う」件のほかに以下の揉め事がありました。

ショック!重要な耐震構造についての食い違い

このハウスメーカーでは、耐震対策として地震の振動エネルギーを吸収する特殊な部材を採用しています。

この部材は当該ハウスメーカーにとって、耐震対策の「売り」なので、私の家にも当然に設置されるものと思っていました。

想定していた耐震構造が使われていない⁉そして言った言わない問題へ

ここから先は先方と考えが分かれるところですが、私が契約した外壁はその部材が設置されないものだったのです!   

私はそれを家の外壁が立ち上がった段階で初めて知りました。

そのことをハウスメーカー側に話をすると、契約前の段階で私が契約した外壁にはその免震部材が設置されないと説明したとのことでした。

ところが、耐震構造に関わる重要なことであるにも関わらず、打合せメモにも何の記載もなく、結局は言った言わないの話になりました。

いざこざを回避するための「打ち合わせメモ」のはずなのに…

私にすれば、打合せメモはその後のいざこざを回避するために、お互いが確認した事項を記載すべきものだと思います。

なのに、耐震と言う非常に重要な項目にも関わらず、打合せメモに記載がなく、言った言わないの話になってしまいました。

結局は、その段階ではどうしようもなく納得せざるを得ませんでした。

仏壇収納スペースの寸法でも食い違い!

私は長男ですので、将来的に実家の仏壇を引き取る必要があるため、和室に仏壇収納スペースを作りました。

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和室などで仏壇を収める場合には、軸回し ( じくまわし ) を取り付ることが一般的です。

軸回し ( じくまわし ) とは、仏間に設ける襖戸で、扉を開いた状態でスライドさせて、扉を仏間の両サイドに格納できる建具のことをいいます。

普通の観音開き戸や折れ戸では、扉を開けると扉が手前に開きますが、軸回しだと扉が開いたまま内部に収納される仕組みになっています。

これによって仏壇の扉と干渉することもなく、開けた襖戸が邪魔になるということもありません。

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ハウスメーカーに実家の仏壇収納スペースを伝えたところ、私は仏壇収納スペースの軸回し扉を含めた全幅を伝えましたが、ハウスメーカーはその数字を勝手に軸回し扉の厚みを差し引いた「有効寸法」であると解釈しました。

これによって、仏壇収納スペースが5センチも余分に大きくなってしまったのです。

広い和室ならそれほど問題ないでしょうが、和室は6畳しかなく、これによって仏壇収納スペース以外の収納スペースも非常に手狭になってしまいました。

この件についても、有効寸法の考え方についてハウスメーカーから説明もなく、当然打合せ簿に記載がありません。

「今更作り直して欲しいとは言わないが、もしこのような寸法のずれが10センチ、20センチになった時にはどのように対応するのか」を問い合わせしているところです。

100%ではないにしても、先方に間違いなく落ち度はあるので、何らかの対応をして欲しいと考えています。

竣工検査でエアコン室外機のパイプの穴で設計ミスが発覚!

2階寝室にエアコンを設置する際に、室内から壁に穴をあけて1階までパイプを通す必要があります。

竣工検査の際に、私がクーラー設置を依頼した電気屋がクーラーの設置位置の確認をしたのですが、当初設計で決めた穴からでは施工できないことが判明しました。  

具体的には、下の写真のように黄色の線が施工困難な配管場所、赤がハウスメーカー側よりあらたに提案した配管ルートです。

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赤線の場合は新たに壁に配管の穴を開ける必要があります。   

この件はハウスメーカー側も100%ミスを認めています 。名前を聞けば誰でも知っている超大手のハウスメーカーであっても、これだけのミスや説明不足がありました。

録音+打ち合わせメモについての取り決め

私から今後家を新築される方へのアドバイスとしては以下の二つです。

①ハウスメーカーとのやり取りは必ず録音しておくこと (言った言わないといった内容になったときの証拠になります)。  

②言った言わないの話になったときの事を考えて、「打合せ簿に記載のない項目については施主の言い分をハウスメーカーが受け入れる」ということを初回の打合せメモに記載し、両者で確認する。

以上の対応をすれば、トラブルが発生した際に、施主側が不利になる事態はかなりの確率で防ぐことが出来るのではないかと思います。

千日先生には大変お世話になりましたので、私でお役に立てることがあれば何なりとお尋ねください よろしくお願いします。

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千日太郎のまとめ

いやはや…!やはり実際のエピソード、それも現在まさに交渉中の事案は読んでいても生唾ものです。

どこのハウスメーカーだろう?

そういうのは詮索しても意味ないと思います。どこのハウスメーカーでもあることだからです。

ご相談者はもともと知識のある方なので、通常よりも多くの不具合や、不手際に気づいたということもあるでしょう。

多くの施工ミスは気づかれずにそのままになっているんでしょうね。人間のやることですから、完全なものというのは難しいです。軽微なものであれば別に目をつぶっても良いと思います。

しかし、ここで出てきた食い違いや施工ミスは、まあいいかとはならないものですよね。これから家を建てようとする人にとってすごく参考になることだと思います。

ありがとうございました。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

この記事で言いたいことは大手だから安心ということも無いし、逆に小さい工務店ならいいということでも無いです。

注文住宅では私たちは「お客」である以前に「施主」であるという意識が大事です。受け身ではなく、役割があるんだという意識です。

注文住宅を建てる場合は特に、信頼の中にも緊張感のあるパートナーシップが大事です。そういう関係性を築ける相手かということが重要なんです。

2018年11月4日

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