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【金利予想】フラット35の2018年2月金利は少し上がって1.38%~1.40%でしょう←1.4%確定!

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トランプ減税で2018年2月のフラット35金利は1.40%

どうも千日です。2018年2月のフラット35の金利のもとになる機構債の表面利率が発表されました。

発表された機構債の表面利率は0.46%と前月から0.04%上昇しましたので、フラット35の2018年2月金利は前月から0.04%上がるだろうというのが大方の予想でした。

21年〜35年は0.04%上がりましたね。それに対して10年〜20年は0.02%の上昇にとどまりました。

フラット35
2月確定
団信込み 団信抜き
10年~20年 1.32% 1.14%
21年~35年 1.40% 1.20%

ちなみに1月の実績は以下のとおりでした。

フラット35
1月実績
団信込み 団信抜き
10年~20年 1.30% 1.10%
21年~35年 1.36% 1.16%

今後のフラット35を予測する上でのポイントはやはり北朝鮮情勢ですが、韓国の平昌で開催される予定の冬季オリンピックへの参加も表明しており、今はなりを潜めています。

そして2017年末のトランプ減税。これに呼応する大企業による賃上げや設備投資によりアメリカの長期金利は上がり、その波及効果で日本の新発10年国債利回りが一時は0.09%にまで上昇し、ニュースにもなっていました。

フラット35の金利が確定するのは1月末ですので、まだ決まったわけではありませんが、何もなければ少し上がるだろう、と考えられます。

3月の金利はこちらです。

長期金利と機構債の表面利率の関係

フラット35は民間金融機関やモーゲージバンクで申込をしますが、実質的に融資をしているのは住宅金融支援機構という国の機関です。そして、住宅金融支援機構は投資家に機構債を販売してフラット35の資金を調達しています。

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なので、フラット35の金利は投資家達が長期の安全資産に投資するときの金利=市場の長期金利の影響をモロに受けるのですね。その長期金利の指標となる新発10年国債利回りの推移と機構債の表面利率の推移を並べてみましょう。

直近の10年国債利回りと機構債表面利率の関係

年月 10年国債利回り 機構債表面利率
2016年5月 -0.134% 0.34%
2016年6月 -0.102% 0.36%
2016年7月 -0.208% 0.23%
2016年8月 -0.229% 0.19%
2016年9月 -0.084% 0.33%
2016年10月 -0.040% 0.37%
2016年11月 -0.056% 0.34%
2016年12月 0.013% 0.41%
2017年1月 0.076% 0.48%
2017年2月 0.065% 0.46%
2017年3月 0.093% 0.47%
2017年4月 0.071% 0.46%
2017年5月 0.014% 0.40%
2017年6月 0.048% 0.43%
2017年7月 0.050% 0.44%
2017年8月 0.074% 0.46%
2017年9月 0.043% 0.42%
2017年10月 0.035% 0.42%
2017年11月 0.064% 0.43%
2017年12月 0.025% 0.40%
2018年1月 0.045% 0.42%
2018年2月 0.079% 0.46%

(注)年月は対象のフラット35の適用金利なので、時点としては前月の20日前後の金利です。例えば2018年2月のフラット35に対応する機構債の表面利率の発表は1月19日ですので、2018年2月には1月19日時点の金利を書いています。

  • 長期金利は前月から0.034%上がった
  • これに対して機構債0.04%上がったということです。

機構債の上り幅の方が大きいですよね!

機構債が実際に投資家に販売されるのは1月26日が予定ですので、今日から26日までに長期金利がもう少し上がりそうだ、という市場の予想を反映したものだと思います。

最近の長期金利(新発10年国債利回り)の動向

基本的には安倍政権の続投で、基本的に現行の日銀政策がかなり長い間続くという見方が支配的になっています。

直前の長期金利(新発10年国債利回り)は以下のようになっています。年末から正月にかけて大きく上昇し、そのあと横ばいになっていますね。

f:id:sennich:20180119181618j:image 

アメリカのトランプ減税が原因?!とんだトバッチリ

これは2017年末のトランプ減税によってアメリカの長期金利が上昇している流れが日本に波及しているためだと言われてます。

アメリカの長期金利が日本の長期金利に影響するというのは、まあ、セオリーのように言われていることですが、日本で家を購入する人にとっては、はっきり言ってトバッチリのようなものですね。

なのでフラット35の金利はすこし国が操作している

とは言っても、フラット35の原資は機構債の販売代金です。アメリカの金利が高いのに機構債の金利を安くしてしまったら、そもそも売れませんよね。

機構債が売れなければフラット35で住宅ローンを借りることもできなくなる。それはもっと困ります。

だから、金融市場の長期金利が上がってしまったらしょうがない?

そういう部分も確かにあります。

しかし、あまりに不条理な金利になってしまったら日本の住宅市場に悪影響を与えてしまうので、国はフラット35の金利を少し操作することがあるのですよ!

 

今までの長期金利とフラット35の金利推移からおおむね1.38%前後で推移すると予測

つまり、フラット35の金利は金融市場の金利の動向だけでなく国の思惑で決まっている側面もあるのです。

千日の分析によると、今のところ国はフラット35の金利(団信0.28%込み)で1.38%弱に抑えたいと考えていると見込んでいます。

2017年10月の申込からは団信保険料0.28%が金利に込みになっています。それ以前の長期金利の推移とフラット35(団信抜き)の金利推移をみるとそれが見えてきます。

詳しくは2018年以降のフラット35の金利を予測している記事で詳しく書いていますので、まだ読んだことのない方は読んでみてください。今のところ、この当時の予想通りに進んでいる感じです。

但し今回は0.02%超える程度なので「国による調整」は無いかも?

一言で言うと、機構債がメチャメチャ上がったときには、国がその分をかぶって安い金利でフラット35を貸していたときが過去2016年2017年にはあったということなんですよ。

ですが、今回の上昇は0.04%で、国が目安としている1.38%をほんの少し0.02%上回っているだけです。

0.02%の上昇というのは、例えば3000万円を元利均等返済で35年借りたとして、35年間で約11万円の利息の増加です。

大した影響ではないのですね。なので、国がかぶって1月と同じ金利、または1.38%に抑える可能性は低いと思います。

逆を言えば、上がることは上がるけど、審査の結果や資金計画に影響するほどの上がり方はしないだろうとも言えます。

そして、この予想は北朝鮮情勢については織り込んでいないので、その点はご了承くださいね。 

 

複数の金利タイプで審査を通しておきましょう

住宅ローンは実行月によってこれだけ金利が変化することがあります。予め異なる金利タイプで本審査を通しておけば直前になってから慌てることは無いですね。

変動金利や3年固定などの短期の固定金利でも審査を通しておく

基本的にはフラット35を中心として固定金利が低い状況が続いていますので、フラット35はオススメしやすい金利タイプです。

しかし一時的な変動はよくあることです。

姉妹サイトの住宅ローン年齢・年収別パーフェクトランキング | 千日の住宅ローン無料相談ドットコムでは年齢・年収別にマッチする住宅ローンを変動金利も固定金利もミックスしてランキングしています。

以下がそのランキングへのリンクです。

世帯年収(万円) 年齢
20代 30代 40代 50代以上
400未満 20代800未満 30代600未満 40代600未満 50代1000未満
400~600
600~800 30代600~1200 40代600~1200
800~1000 20代800以上
1000~1200 50代1000以上
1200~1500 30代1200以上 40代1200以上
1500~2000
2000以上

このランキングの上位から複数の金利タイプをミックスして本審査に通しておくことをお勧めしています、これもいわゆる『ポートフォリオ』です。 

マイホームを買うときには住宅ローンを組まなくてはいけません。その住宅ローン金利は金融市場の影響をモロに受けます。投資家でもないのにそうした市場の動きに影響を受けてしまうのですよね。

住宅ローンで家を買う人は、まさに数千万円という元本でもって金融市場に参加しているのだ、という心構えでいる必要があるのですよ。

  • 2018年1月31日に実績の金利を更新しました。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

今日の午後の時点では、まだ機構債が発表されていませんでしたので、来週かな?なんて思っていたのですが、夕方もう一度見てみると更新されていたので、急遽書きました。

ちょうど今日は少し慣れない仕事をしまして、頭も疲れていたので、こうしたおなじみの記事を書くことができて渡りに船でした(笑)。

おかげさまで毎日更新を継続中です。この調子で習慣化していければうれしいですね!

2018年1月19日

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