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住宅ローン10年固定金利で10年後の金利に左右されない方法を教えます

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10年後に今より金利が上がらなければ得?の落とし穴

どうも千日です。三菱東京UFJ銀行が10年固定金利を0.5%に戦略的に下げて三井住友信託銀行と並んで最安になりましたね。

また、あまり知られていないですが、三菱東京UFJ銀行のカブコム住宅ローンという商品の10年固定金利はなんと0.45%です。証券投資口座を作ることが条件となっていますが、現在の最安金利でしょう。

ですから、これから住宅ローンを組もうとする人は否が応でも、この10年固定を検討せざるを得ないですね。

しかし…10年後にはその時の店頭金利から今よりだいぶ減った優遇金利になってしまいます。

10年後の金利は上がる?下がる?

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考え始めると足元がグラグラして来ます。

上がらないだろ、上がらなきゃ良いじゃん。

それを決めるのは自分ではなく、その時の『市場』です。

金利が上がらなければ、という前提で10年固定を選ぶと10年年間、金利の動向にビクビクしながら過ごさなければならなくなりますよ。

極めて楽観的な性格の人を除いては。

では始めます。

目次

今週のお題「私のタラレバ」

ただ利息が安いだけじゃない10年固定の魅力

  • 三菱東京UFJ 10年固定 0.5パーセント
  • みずほ銀行 35年固定 1.15パーセント

3,000万円を35年元利均等返済で借りるとして上記の二つを比較してみましょう。当初の10年が全然違うんです。

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当初の10年間では住宅ローン控除があるので差し引きの費用はマイナス103万円になるんですね! 

それだけじゃありません。

借入が増えて4,000万円だとこうなります。

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更に儲けが増えて137万円になりましたね。

なんと、多く借金するほど儲かってしまう驚きの状況です。しかも当初の10年は金利が固定されているので『確定』した収益です。 

 

住宅ローン控除によるレバレッジ

住宅ローン控除が当初10年の12月31日時点の借入残高の1%を所得税額からマイナスする減税措置だからです。

支払いの利率が0.5%という事は、住宅ローン控除1%との差し引き0.5%が利益になるのです。ですから、借入元本が大きいほど『儲け』になります。

住宅ローン控除によって「てこの原理」のような、レバレッジがかかっているんですね。

これに対して、35年固定の1.15%だった場合には、住宅ローン控除との差し引きで0.15%が費用になります。

もちろん、それでも金利負担が減るのでありがたいのですが、借入元本が大きいほど費用は増えます。

単に『利息が安い』というレベルを超えたメリットがあるのが今の三菱東京UFJの10年固定金利なのです。

 

10年は住み替えまでのちょうど良い長さ

住宅ローン控除は当初の10年間の減税措置ですから11年目には無くなります。

4,000万円借りて10年後に家を売却して住宅ローンをちょうど完済したとしたら、137万円儲かった状態になりますよね。

買った時の税金やら保証料と差し引きしたら、収支トントンくらいです。

つまり、毎月10万の家賃で4,000万円の家に10年住めたという事になります。

結婚や第一子の誕生を機に家を買う人が多いですが、その時から10年というと家族の人数やライフスタイルが大きく変わってきている事が考えられますよね。

  • 第二子の誕生で人数が増えて手狭になった。
  • 子どもの成長に伴い勉強部屋を与えたい。
  • 長期間にわたる転勤や海外赴任。

このような時に、住まいを変えたいというニーズが高まります。

そんな時に売却までの利息の負担が少ない、というよりも逆に儲かってしまう10年固定金利というのは、最適な金利タイプな訳です。

 

10年固定の金利がこれほど安い理由はマイナス金利政策

安いものには訳があるのが世の常です。10年固定がこれほどまで安くなったのは2016年1月に日銀が始めたマイナス金利政策に端を発します。

マイナス金利政策は民間金融機関が日銀に預ける当座預金口座の一部にマイナス金利を適用するものです。

そうすれば、今まで日銀に眠ってたお金が市中に出て行き、設備投資や消費への融資にまわされ、経済を刺激するだろう。と日銀は考えたのです。

確かに一部ではそういう動きもありましたが、むしろ副作用の方が大きく出過ぎました。

国債価格の上昇=国債利回りの低下(マイナス)です。

 

マイナス金利政策で国債利回りがマイナスに

日銀から余剰資金を引き出した民間金融機関は、そのお金をとりあえず国債の購入に充てました。お金があるからといって、すぐ誰かが貸して欲しいと言ってくるわけでは無いです。

民間金融機関が一斉に国債の購入に走った事で国債の価格は高騰しました。国債価格が上がると利回り(金利)は下がります。

国債価格と利回りの関係については金利ラボ – 千日の住宅ローン無料相談ドットコムをご一読下さい。

こうして2016年2月から長期金利(新発10年国債利回り)がマイナス金利に突入したんですね。

 

国債の代替投資としての住宅ローン10年固定

国債の利回りがマイナスになって困るのは銀行です、もう余剰資金を投資する先が無くなってしまいました。

いくら安全でも利回りがマイナスだと、買った瞬間に損が確定してしまうからです。そこで目を付けたのが住宅ローンです。

住宅ローンは家に第一順位の抵当権を設定しますから、まず取りはぐれがありませんし、国債のように長期の投資ですね。

また、債務者は生活の基盤になる家を取り上げられないように、それこそ死に物狂いで返済にコミットする事が分かってます。これは事業用の貸金と全く違う点です。

ですからメジャーな国債の年数である10年で区切った「10年固定」については少々儲けが少なくても積極的に融資したいのですね。

  • 10年間は金利が固定されるので金融機関にとっての利回りも固定されている。
  • 10年間は金利が低いので、他行に乗り換えられたり、繰上げ返済されたり、返済が滞ったりする事がほとんど無い。

こういう事です。10年固定の儲けは無くても良いと銀行自身が判断しているんです。

つまり、安い理由は利用者にとってのデメリットではなく金融機関側の都合でもあるのですね。

こういうことは珍しいです、特に金融の世界では。

 

5年ルールと125%ルールが無いが元本を減らせば問題無い

変動金利だとある5年ルールと125%ルールがありません。10年経ったらイキナリ元利均等返済額が増える可能性があるという事です。

ただ、それまではとても安い金利で、元利均等返済額も少ない金額で固定されてます。

10年経ったらドカンと上げるから覚悟しなさいよ!

…でも、それまでは借りててよね…

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10年固定ってマサカのツンデレなんです。

35年ローンでも10年固定に関しては、10年経ったら一括返済されてもしょうがないと銀行は考えてます。 

その証拠に三菱東京UFJ銀行の10年固定金利の説明で『こんな方におススメ』として、こう書いてあります。

  • 将来的に、繰り上げ返済を考えている方

い、良いんだ…( ̄Д ̄)て感じですが、さっき述べた10年国債の代わりだと思えば頷けますよね。

とりあえず、10年はこの金利で借り続けて欲しいんです。でないと、10年国債の代わりにならないですから。

というのが本音だからです。

こちらとしても、10年は住宅ローン控除がありますから借りておいた方がトクです。

要するに10年後に金利がドカンと上がってた時に繰上げ返済して元本をゴッソリ減らせる自信があれば、10年固定は『買い』なんですよ。

 

10年後の『金利を予測しない』というスタンス

ここで『10年後の金利はどうなるかしらん?』なんて考え出すと、振り出しに戻ってしまいます。

そんなの金融のプロである銀行すら分からないので『その時の店頭金利によります』って事にしてリスクを取って無いのですから。

下手の考え休むに似たり。

昔の人は言いましたよね。

ですから、10年後の金利動向は予測しないのが千日流です。

  • 予測したって分からない。

これが究極の『答え』です。

分からない事に決断の軸足を置く事がそもそものミスなんですよね。ゼッタイにグラグラするのです。これは断言出来ます。

だって『誰にも分からない事が確実』なのですから。

 予測出来るのは『10年後の残高』

じゃあ何を軸足にするのか?

答えは10年後の残高です、これはグラグラしませんよ。

だって自分でやる事ですからね。

10年固定という商品は、10年経つまで金銭消費貸借契約の重要な要素である金利と残高が未定の、極めて特殊な住宅ローンです。

  • 金利は10年後の市場が決めます。日銀総裁にでもならない限り我々に決定要素はほぼ皆無です。
  • 残高は今の元利均等返済額と10年後の貯蓄額で決まります。これって我々にしかコントロール出来ない要素です。

でしょ?10年後の残高に注目し、シミュレーションするのです。

残高には皆あまり注目しないのですが、金利とほぼ同等の要素ですよ。極端なハナシ、トイチ(十日で一割)の金利でも残高が100円なら鼻で笑って返済出来ます。

つまり『残高』という要素の重要度は『金利』とほぼ同等だという事です。

10年後の金利を心配する前に、自分が10年後に幾らまで残高を減らす能力(収入・節約・貯蓄)があるかを考えるのがセオリーです。

住宅ローンのセオリーについて、詳しくは住宅ローンのセオリー – 千日の住宅ローン無料相談ドットコムをご一読下さい。

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まとめ〜10年で築く城壁の高さを予測する

いかがでしたでしょうか。こうすれば、一度決めた決断がグラグラしなくなりますよね。

そもそも、住宅ローンのリスクは金利変動だけではありません。でも住宅ローン関係の調べ物をしてるとどうしても『金利』に注意が誘導されてしまうのです。

ちょっと考えただけでも、

  • 地震などの天災で家を失うリスク
  • 病気になり返済出来なくなるリスク
  • リストラにあい返済出来なくなるリスク
  • 離婚してマイホームが逆に足枷になるリスク

一般的にはこれらのリスクを合計した方が、金利上昇で払えなくなるリスクより遥かに高いです。

金利変動リスクなんてこれらに比べたら大した事無いんですよ、本当は。

お金で防いだり、備えることが出来るからです。(上記のは幾らお金を積んでも回避は無理ですよね。)

来るべき金利上昇に備えて、日々城壁を高く、厚く、堅牢にしていき、時々点検する。

それが、10年固定のセオリーです。

以上、千日のブログでした。

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