年寄りが年寄りらしく隠居出来ない世の中を生き抜く術
どうも千日です。インターネットの普及でブームの栄枯盛衰のサイクルが速くなりました。日々新しい情報が供給され、凄い勢いで多くの人々に広がったかと思うと、たちまち古くなってしまう。
高く跳び上がっても必ず重力の力で地面に落ちる。万有引力というものがあります。逃れられない宿命であり道理です。
今年ブレイクした芸能人は年の瀬を越すと来年には消える。本当に消えた訳じゃないけど見向きされなくなってしまう。昔の人は諸行無常と言いました。
物の道理です。高く上がると落ちますし、世の中は日々変化している。新しい人にリソースを渡して行かなければならないんです。ずっと持ってる訳には行きません。
それに抗うように若作りしたり、自分はまだまだ行ける。なんて若者に張り合って頑張っちゃう人もいます。
そういう行為を昔の人は年寄りの冷水と言って戒めたんですね。怒らないで下さいね、千日が言ってるんじゃ無くて昔の人がそう言ってるんです。
年寄りは年寄りらしく隠居しろということか?
そうではないです。少子高齢化ですからね、特にこれからの高齢者は今の高齢者と同じようにタダで隠居させてもらえるような余裕はありません。
従来型の人生設計が通用しない
そういう時代がやって来ます。これから経済は成長せず、若者は子供をつくらず、年寄りだけが増えていく時代がやって来ます。
これ確実です、もう今からは回避出来ません。長期金利が人類史上最低水準になっている理由の根底には、皆んながそれを自覚し始めたこともあるんじゃないでしょうか。
金融とはお金の融通ということです。長期金利が低いというのは長期的な将来への期待度が低いということです。
マイナス金利っていうのは、『将来への期待がマイナスだ』とも言い換える事が出来るんですよね。
ポジションから降りながら落ち目にならない方法を探る
今のわたし達の立ち位置は、『加速度的に下降する経済社会の流れの中で、今やってる社会経済活動からは降りなければならない。』と言うポジションです。
- 今のリソースを若い人に譲る。
- それでいて社会と繋がり、その一員として貢献し続ける。
これから老人になる人は、こういう相反することをやってのける必要があるんですね。未だかつてこんなミッションを課せられた世代はありません。
昔は若い人の方が多かったからです。社会的なリソースを譲るだけで良かった。譲る事で若い人達が活躍し、年金だけで余生を送れた。
しかしこれからはどうか?
降りると少ない年金でギリギリの生活、少ない年金でもさらに少ない若者世代の負担は大きいですから、年寄りは邪魔者・お荷物扱いされるようになる。
世知辛いですね。
「降りながら落ち目にならない」そんな方法は無いんでしょうか。
落ちながら決して「落ちない」ものがある
ニュートンが発見した万有引力は有名ですよね。地球上のすべての物質は重力によって地球に引き寄せられます。
すべての物はいずれ落ちるように出来てます。鳥だって羽ばたくのを止めれば落ちますし、飛行機も同じです。
リソースを手放さずに若者に張り合おうとするのは、落ちないように必死で羽根をバタバタさせるようなものです。決して長続きしません。
高く飛んだだけ強く地面に叩きつけられるでしょう。
でもね、落ちながら決して落ちないものがあります。なぞなぞみたいですけど、なぞなぞじゃありません。答えは人工衛星です。
人工衛星って飛んでるんじゃなくて永遠に落ち続けているんですよ。説明しますね。
ボールを投げると、地球の引力で必ず落ちて来ます。
ボールをうんと高く、遠くに投げると、うんと遠くに落ちますよね。
さらに遠くにボールを投げるとどうなるかというと、下の図のようになります。
やはり引力に引っ張られて落ちて来るんですけど、地球は丸いですから落ちる地面が無い。
地球を離れて行く力に対して地球の引力に引っ張られますから宇宙空間に飛び出すことも出来ない。
こうして人工衛星はずーっと地球の周りを「落ち続けている」のです。動力無しに人工衛星が地球を周り続けられる理由は地球の重力を利用しているからなんです。
今のポジションは、先達が譲ってくれたからあるものです。時が来ればそこから降りて次の人にバトンを渡す。
これは道義です。
その道義を通す事の先にのみ「活きる道 」があると千日は考えています。
活きる道はまだこの世に無い
じゃあどうすれば良いのか。
現時点でこの問いに対する「答え」は地球上のどこにもありません。そんな答えが必要とされる時代じゃ無かったからです。
今までに誰も歩いた事の無い道ですし、無かったものに名前はありません。つまりそれを表現する言葉が無いんです。
- 第二の人生を。
- 老後はボランティアで社会貢献。
- 新しい生きがい。
なんとなくそれっぽい言葉はありますけど、これらは「年金だけでもちゃんと生きて行けるけど、それだけじゃ人生つまらないからネ」と言う従来型のライフモデルを前提にしてます。
わたし達が将来直面する現実(リアル)は、こんなヌルいものではありません。生き物の生存戦略としての活きる道なんです。
年金で余生を送れる時代には、そんな問い(ニーズ)もありませんし、問いがなければ答えだって無いのが道理というものです。
ニュートンが万有引力の法則を発見した時代に「人工衛星」などという言葉はおろか概念すら無かったのと同じ事なんですよ。
老後の新しい生き方を創る
無いものは作るしかないですよね。今の、そしてこれからの高齢者の仕事は、老後の新しい生き方をクリエイトする事なんですよ。
降りながら生き延びる術です。
一定以上の教育を受け、社会について知識欲のある若者達はこんな風に思ってますよ。
このまま行くと自分が年寄りになる頃は相当にヤバい。
今はまだ若いからマシだけど年を取ったらもう希望はない。
明るい未来が想像出来ないんです。そんな若者達が担う将来の社会が明るい訳がないです。
ですから、これから老後を迎えるわたし達は「こうすれば、豊かで持続可能な老後の生活が送れるよ」というロールモデルを身をもって提示する必要があるんですね。
それが、今後の若い人達が生きる道標になります。人間は逆境にあっても、この後に希望があると思うとかなり頑張れるものです。逆にそういうものがなければ少しも踏ん張れない。
彼らに美しい老後のロールモデルを示せないと、将来待っているのは老後破産です。これは他でもない自分の為なんですよ。
まとめ〜移行期の混乱の中から生まれるもの
こういう社会の移行期には様々な混乱が起きるのが特徴だそうです。
- 今までのやり方が使えなくなってしまう。
- 新しいものを作らなきゃいけない。
- でも自分には範とすべき実体験がない。
そのために空理空論になり、ネットや本で読んだり誰かから聞いて仕込んだ新しい生き方を実践する人が増えるんです。
戦後に子供時代を過ごした方なら、幾つか思い当たる節があるんじゃないでしょうか。アメリカ映画に影響されてカミナリ族が流行ったり、にわかに両親を「パパ、ママ」と呼ぶようになったり。
後から思うと滑稽なことです。しかし封建主義的な社会から民主主義社会へ、高度成長期経済へ移行するにあたって、必要な試行錯誤だったんです。おそらく。
この混乱を経て、今の日本の民主主義社会がクリエイトされたんですから。
現在の低成長経済への移行期では、ミニマリストや生活コストの安い田舎に移住してネットビジネスで食べて行こうとする人なんかが出てきました。
1つ1つの試みが結果として成功するか失敗するかはともかく、生き物として生存していくための足掻きのようなものかとも思います。
これまでフェイスブックもツイッターもやった事のない千日が40歳を超えてから初めてブログを書き始めたのは、生き物としての生存本能がそうさせているのかも知れませんね。
そして、新しい生き方や新しい社会はいつも、こういった混乱を経て生まれるものなのです。
以上、千日のブログでした。
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