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就職希望ランキングでメガバンク人気に陰り~人材の空洞化は沈没船を見るよう

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メガバンクから人材の流出が始まった

どうも千日です。

自分の船が出港する前日、多くのねずみがロープを伝って船を下りるのを目撃して不思議に思った。

翌日無事出航したが、その航海の途中沈没してしまった…

そんな寓話を想起させるような事態がメガバンクに起きているようです。

 就職支援大手のディスコが16日に発表した就職希望企業ランキングによると、従来トップ5の常連だったメガバンクは軒並み順にを落とし、三菱UFJ銀行を除いてトップ10の圏外に飛ばされてしまったそうです。

順位 2018年卒業予定 2019年卒業予定
1 みずほFG 日本航空
2 三菱東京UFJ銀行 伊藤忠商事
3 全日本空輸 全日本空輸
4 日本航空 三菱UFJ銀行
5 三井住友銀行 トヨタ自動車
6 サントリーグループ 三菱商事
7 伊藤忠商事 サントリーグループ
8 東京海上日動火災保険 東京海上日動火災保険
9 三菱商事 資生堂
10 JTBグループ JR東日本

赤字で書いたのがメガバンクです。昨年1位だったみずほFGは17位に転落、昨年5位の三井住友銀行は14位に転落です。特にみずほ銀行の落ち込みが激しいですけど、これは去年に大規模な人員リストラ計画を行うことを発表していて、実際に採用も絞っていることが大きいでしょう。

『落ち目』だと思われたら、これだけ掌を返したように人気が下がるんです。もちろん、採用を絞ったことで狭き門になるのでそれで『アンケート上での人気が下がる』ということもあるとは思います。

しかしここ最近のメガバンクを取り巻く環境の変化と、メガバンクの対応を見るにつけて、冒頭の沈没船の寓話を想起せずにはいられないのは私だけでは無いでしょう。

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メガバンクが抱える課題

メガバンクが就職希望ランキングから圏外に飛んでしまった原因として、2つのポイントがあります。

  1. 短期的には財務面での課題を抱えていて、リストラに踏み切ったから。
  2. 長期的には銀行業そのものが曲がり角にあって、明るい未来を描けなくなっているから。

それぞれについて整理しておきましょう。まず短期的な視点については、従来から千日のブログで指摘していたものですね。

財務面の課題(短期)

メガバンクの利益はマイナス金利政策による低金利で収益が圧迫されています。つまり、低金利ということは我々が借りるときの利息が安く、銀行が受け取る利息が減っているということです。

その一方で、人件費や減価償却費が重しとなり、収益性が大幅に下がっているんです。

  • カネ余りで融資は伸びない。
  • 一方で団塊ジュニアの人件費の負担が増加する。

これについて、詳しくはこちらの記事で書いてます。

また、この財務面の課題に対応するために、住宅ローンの変動金利を上昇させるタイミングという側面でも注意を喚起しています。

  • 今の銀行は、何か手を打たないと赤字に転落していく厳しい局面にある。
  • 変動金利は、銀行が独自の判断で金利を上げることが出来る金利タイプである。

ならば、上がっても対応できるようにしておくということが変動金利を選ぶ人のセオリーであり、その対応とは『繰上げ返済』一択ということです。具体的にはこちらをどうぞ。

ただし、この人件費のピークというものは一時的な波です。これを凌げば大丈夫ということであれば、メガバンクの将来を危ぶむ必要など無いはずですよね。

もはや『安定した会社』ではなくなった

このリストラ策が適切な舵取りであり、将来的な成長を約束するとまでは言わなくても、従来どおりの安定性があるなら人気は落ちないはずです。つまり、実際はそうではないということです。

こうなってくると、今後は自ら希望して中途退職する人も増えてくるでしょう。

利用者の利益よりも銀行の利益を優先するような金融商品がノルマとなっていることは前から問題になっています。それに加えて、結局のところ安定していると思っていた銀行の将来が見えないとなれば『我慢してまで残りたくない』という人が出てくるのは自然な流れです。

銀行員はそもそも優秀な人が多いですから、引く手もあまたですよ。年齢が若ければ県庁や市役所など、安全志向の受け皿は豊富にあります。地方上級であれば年齢制限は22歳~59歳ととても幅広いです。

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銀行の間接金融機能そのものが賞味期限を迎えつつある

根本的な問題として、今の商業銀行が屋台骨としている間接金融機能そのものが、いよいよ賞味期限を迎えつつあるんじゃないの?ということです。

わたし達は、余剰資金をほとんど金利が付かない銀行に預金していて、融資先を見つけられない銀行は銀行同士でやり取りするためだけの日銀の口座で眠らせているんです。

銀行としては、元本保証で集めた資金はリスクにはさらすことはできないから、担保を持たないベンチャーには簡単には融資できません。

お金が飼い殺し状態になっているんです。

こういうのをタンス預金と言ってます。

企業がローリスクローリターンで給料を減らして利益を作る経営に胡坐をかく→給料が上がらないので個人がリスクの高い資産運用に手を出さない。

こうした悪循環になっています。

そのうち銀行はスマホアプリの一つになってしまうかも…?

これまでメガバンクは幾度となく金融危機を経験してきましたが、「経済を安定化させる」という大義名分の下に投入される公的資金によって救済されてきました。

だから、銀行が潰れることは無い、最後は政府が公的資金で救ってくれるなんていう見方も一部には見られますけど、そんな「銀行は潰れない」神話が今後も通用するとは限らないんです。

またネットバンクの利便性が高まっていて、今では銀行の支店の有人窓口を利用する機会は全く減りました。電子マネーを上手に利用すればATMさえほとんど利用しなくなってきます。

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なにも駅前の一等地に支店を構える必要性は無くなってきます。しかし、そういうものこそが、銀行の『安定性』や『信頼性』の源泉となっていたのも確かなんですよね。

メガバンクは、人件費、資産(店舗・システム)、預金という三つの過剰のリストラにやっと手を付け始めたところなんです。

負の遺産を一掃すると同時に、稼ぐ力を付けなければいけません。ただこれは、従来型のビジネスモデルの効率化だけでは不十分なんです。

このまま行くと、リアルの銀行というものは姿を消してスマホアプリの上にしか存在しなくなる未来がやってくるのかもしれません。

 

まとめ~この正念場ではイノベーションを起こせる人材が必要だが…

メガバンクはいずれもリストラ策の理由としてIT化やAI化を挙げていて、それが競争力につながることを強調していますが、それって従来型のビジネスモデルの効率化でしかないんですよね。

国に助けられてに積み上げてきた信用に胡坐をかいてきたことのツケを払う時期に来ています。具体的な金融危機であれば公的資金の注入という感じになるんでしょうけど、これからはそうじゃないんですよ。

  • 徐々に銀行の収益構造が陳腐化していく。
  • 仮想通貨取引業者やモーゲージバンクなど、銀行業の利益の中抜きをする業者が増えていき、利益とともに存在意義も奪われる。
  • かつて自分たちのやってきた貸し渋り、貸し剥がしで顧客との関係は冷えている。

この状況をひっくり返す、イノベーションを起こせる人材が必要なんですが…ちょうどそういう時期にリストラを前面に出してしまったことで、人材の空洞化に拍車をかけてしまっているのが現状なのですね。

 

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

これからが正念場なのに…!

というところで人材の流出が始まってしまったメガバンクなんですが、こういうことってよくあることなんですよね。

例えば資金については、『この今のピンチを乗り越えれば…!』という局面があるのですが、そういう場面というのは、審査上は危ない会社ということになりますので、債権者(銀行)から資金を引き揚げられてしまうということがありました。

こういうのを貸し渋り、貸し剥がしと呼んだんです。貸し渋りとは、いままで当たり前に融資してくれていた運転資金の融資を止められてしまうことです。

貸し剥がしとは、『融資をするためには一度今の借り入れを返済することが条件だ』と言って一旦貸金を回収して、その後『貸せなくなりましたごめんなさい』と言って資金を引き揚げられてしまうことです。

この『資金』を『人材』に読み替えると、今後メガバンクが直面する問題が良く見えてくると思います。

2018年4月17日

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