人口1万人程度の高齢化のすすんだ町でカフェを成功するにはどうすれば良いか答えます
どうも千日です。私のブログでは常時お題を募集しており、それに答えています。今回は、高齢化のすすんだ小さな町で自宅兼店舗でカフェを開業したい!どうすれば?というご相談です。
人口1万人程度の高齢化のすすんだ町で成功するにはどうすればよいでしょうか?田舎でも最近はフェイスブックやインスタの効果で足を運ぶ人も多いようですが、やっぱり田舎は難しい感じもします。
不便な所でもとても人気の店もありますし、やっぱり廃れているところもあります。
いろいろな視座があると思いますが、アドバイスをいただければと思います。
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店舗兼住宅の住宅ローンの注意点とは?|千日太郎YouTube動画
同種の質問はYahoo!知恵袋なんかを見れば出てきてますね。それなりに答えてくれている感じではあるのですが、私の目から見ると少し(本音としては大きく)ポイントがズレている印象を受けました。
- カフェ営業は客単価が小さいから経営が大変だよ。
- 小さな町では集客にも限界があるし。
- コンセプトは?メニューは?何もきまってねーじゃん。
- 開店がゴールか?自分に酔ってるんじゃないの?
- 目を覚ませば?どーせむりだよ。
こんなの、どこにでも転がっている石っころのような回答です。あなたと同じく、まだやったことも無い人達の言っていることです。
また、同時にこういうサイトも存在しますね。
- 素人でも成功するカフェ開業の秘訣教えます!
- 成功するマインドセットの重要性。
- 普通のミネラルウォーターでも3万円で売れる!?客単価を上げる方法を伝授。
- SNSを利用してカフェを一気に流行らせる方法!
- お金を払って私のノウハウを買えばその10倍儲かるのに…ま、ご自由に。
こんなことを書くつもりもありません。論外ですね。もしかしたら、私のサイトにこうした広告が出るかもしれません(Googleが考えて表示させてますので)。おおむねこんな感じで読む人を煽って、開業資金をかすめ取ろうと企んでいる人です。
字数にも限りがありますし、文字で伝えられることにも限界があります。最も大事なことにフォーカスしてお話しますね
- 小さな町で小さなカフェを成功させる準備。
- 成功するために必要なたったひとつのこと。
ではどうぞ。
小さな町で小さなカフェを成功させるためのはじめの一歩
まず何から始めるのか?について書きますね。
コンセプト?
メニュー?
立地?
資金集め?
これらはスタートアップ企業が最初に決めるべき教科書的な内容ですが、それよりも先にスタートしておくべきことがあります。
もちろんどれも開業する前に決めなければならないことですが、それらを決める前段階から既にカフェの開業はスタートしています。
- そのカフェがあることが、小さな町にどうプラスになるのか?
- そのカフェによって、小さな町に住む人にどうプラスになるのか?
二通りの言い方をしましたけど、カフェを作ろうと思っている地域の小さな町に住む人が何を必要としているのか?を知ることです。
そして、自分に何ができるのか?を知ることです。
人口1万人は「小さくて大きな数字」です
人口1万人の小さな町にある小さなカフェ。これはとても大きな仕事ですよ。
地方の町はこれから高齢化が進み、若い人は職を求めて都会に出ていきます。これから、ますますそうして格差は広がっていくでしょう。
カフェは小さくても、小さな町にあるカフェがその小さな町で果たす役割は大きいと思っています。
都会の大きな街と田舎の小さな町のカフェの違い
店を作るのであれば、お客になる人が沢山いるところの方が良いに決まっています。そこで供されるサービスが中途半端なものであって「もう2度と来ないな」というお店でも、ある程度続けることが出来ます。
都会の大きな街のカフェは、払う家賃、材料費、人件費が売上を上回ると続けられなくなり、廃業する。これがパターンです。
では田舎の小さな町ではどうか?お客になる人は少ないです。通りがかりに店に来てくれる人を期待していては、続けることは出来ないですよね。つまり、「リピーター」無しには続けられないのが小さな町の小さなカフェのポイントです。
小さな町に無くてはならない存在になること
つまり、小さな町の1万人にリピーターになってもらうための方法を考えるのです。
そのように考えると、1万人という数字は大きな数字ですよね。通りすがりの人が落とすお金をアテにするのではなく、
- 町の人にそのカフェがあって良かったと思われること。
- これからも、町にそのカフェがあって欲しいと思われること。
町に何が足りなくて、自分は何が出来るのか?を探ることが本当のスタートだと思います。
SNSの本質と成功のカギ
SNSとはSocial Networking Serviceの略です。フェイスブックやツイッター、インスタグラムと、ほぼイコールのように捉えられていますけど。
友人・知人間のコミュニケーションを円滑にする手段や場を提供したり、趣味や嗜好、居住地域、出身校、あるいは「友人の友人」といった共通点や繋がりを通じて新たな人間関係を構築する場を提供するサービス。
いわゆるネットを介した口コミですね。
すごく流行っているのであたかも万能の宣伝ツールであるかのように思われているのですが、万能じゃありません。
コアになる価値が無ければ、イイね!が増えるだけで終わります。
小さな町で口コミで成功した例
「口コミの成功例」は現実としてどうなのでしょうか?
私が真っ先に思い出したのが「小山ロール」です。ロールケーキはそれまで、どっちかというとパッとしない、ケーキの中でも脇役だったように思います。
小山氏が最初に店を構えたエスコヤマは、兵庫県の三田市。大阪から1時間、神戸からも1時間もかかるような、立地としては必ずしも良いとは言えない場所です。しかし、現在は店の前に観光バスが並ぶほどの人気店となっています。
立地のハンデを克服したのはSNSではなくバリュー
口コミで評判が広がり、ここまでの人気になったのですが、それは小山氏のロールケーキに、既存の価値を凌駕する新たな価値を創るほどの力があったからですよね。
小山ロールを走りとして、様々な〇〇ロールが出現しました。そうした世の中に新しい価値を創るほどのバリューをコアとして持っていたからです。
小山氏本人に聞いたわけではないですけど「SNSで成功したんだよね」なんて言わないと思いますよ。
成功するために必要なたった一つのこと
私は営利企業のコンサルを生業としてきました。カフェというお店もまた、営利を目的としている以上は営利企業です。本質的には個人も法人も変わりはありません。
カフェ開業で成功する。
何をもって成功と考えるか?これはお聞きしていませんけど、営利企業としての成功というのは、存続し利益を上げ続けることです。
自分が得る利益以上のメリットを周囲の人にもたらす
ちょっとだけ専門的な話をします。
営利企業は、文字通り営利を業(なりわい)として設立される法人です。法人というのは法律上の用語ですが、社会で営利活動する際に我々人間と同じように権利や義務の主体になれる存在ということです。
法人格などと呼ばれることもあります。人間のように扱ってるんですね。そして死ではなく、倒産という形で社会から退場していきます。
営利企業の目的は文字通り営利ですが、その存在意義は『企業が得る営利以上の利益を社会にもたらすこと』だと私は考えます。(これは人間の存在意義と大きく違うところの一つだと私は思います)
社会の富はその時点時点で有限であり、我々は皆でそれをシェアしています。ここでいう富は金銭のみではなく貢献や効用のようなものも含まれます。メリット、と言い換えてもいいです。
そして営利企業の倒産とは『その企業が存続するのに必要とする富が社会へのメリットを超えており、社会からその存在意義を否定された』ともとらえることが出来ます。
社会「オマエもう要らないヨ」
企業「まじっすか!?」
よく営利企業がCSR活動と称して道路の掃除をしたり、発展途上国の支援をしたりすることがあります。
でも、これらの活動は利他行為ではなく、社会に対して自らのメリットを大きく見せるための、むしろ至極利己的な行為と考えられます。
「小さな町」だからこそ「自分に出来ること」があるはず
- ビジネスとしてカフェを営業する以上、お金を回さなくては続きません。
- 自分の店がもたらす価値以上にお金は入って来ません。
ではエスコヤマのような価値がなければ無理なのか?そういう成功例しか華々しくクローズアップされないので、そう思ってしまいがちですよね。
しかし、そうじゃないと思うのです。
これから小さな町は様々な問題を抱えることになります。ならば、そんなに卓越したバリューを持っていない自分でも「何か出来ること」があるはずなのですよ。
それだって立派なバリューです。町が小さいということは、ハンデばかりではありません。
自分が生み出した価値の分だけをお金に換える、そうしたサイクルを作ることができれば続けることが出来るのです。
あなたのカフェがその地域に必要であれば、その地域の人があなたのカフェを存続させてくれます。絶対に廃業させないのです。
まとめ~自分に何ができるか?そのためにどうすればいいか?仲間を増やして下さい
けして簡単なことではありませんけど「どーせむり」「だからやめときなさい」とは言いません。「小さな町で」というのは「自分の町で」ということだと、私は解釈しました。
これは、自分の町のために意味のある仕事です。
だから私は応援したいのです。
周囲の人の中には「無理」「やめとけ」と言ってくる人もいるでしょう。そんなことを言ってくるのは、どれもやったことの無い人たちです。
そういう言葉に負けないようにしてください。
一方で現状を理解し、これからやることの大きさ、ハードルを理解し、自分に何が足りないのか?そのためにどうすればいいのか?を知ることが大事です。
また、前述までのバリューを創るためには、地域に住んでいる人と交流し、友だちになり、何を必要としているのか?自分に何ができるのか?を知ることが大事です。
- 自分にできること。
- 相手が助けを求めていること。
- 自分に出来ないこと。
- 相手に助けてもらえること。
こうした出会いを沢山つくることが、まず最初にやるべきことだと思います。
人は足りないから助け合える。
スポットライトの当たるスーパースターになる必要はありません。自分ひとりで出来ないということを知り、そして仲間を作ってください。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
お題のリクエストを募集したところ、メールで頂きまして、作成した記事です。常時募集してますので、奮ってメールでご応募ください。
昨晩、本の校正作業で半ば放心状態の頭で運命的にTEDを目にしました。あっという間の20分でした。
あまりにも有名な動画だそうですが、私は初めて観ました。同じブログサービスでブログを書いてらっしゃるid:roponさんの記事がきっかけで知ることができました。
よかったら、合わせて観てみてください。
これは私からの
だったらこうしてみたら?
です。
微力かもしれませんが、助けになればうれしいです。
2018年1月17日
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