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子どもの読書感想文がひどすぎる 二つの処方箋

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子どもの文章力の無さにさじを投げそうな人へ

どうも千日です。今日は今週のお題「読書の秋」です。子どもに文章を書かせるとワンセンテンスで終わってしまう、いいかげん匙を投げそう…!子どもの将来を大事に思うほど、親としては不安になるかもしれません。

話の内容は大まかに理解できている。
国語のテストも理解している。

けれども、感想文となると、全然話を理解しようとしない。

自分の意見を感想文として書き出すのが苦手なのか、好きなこと以外は集中力が無いのか、右から左に話が流れて行ってしまうのか。

……全部だな、きっと。

eagle-3axel.hatenablog.com

こちら、読者登録させていただいてるめざし女さんの記事です。「どうすればいいんですかね?(笑) 」とあったので回答を募集されていると解釈し、勝手に答えたいと思います。えへへ。

わりと単純なことなのかなと思っています。

どんな文章を書けば親や教師が喜ぶかを(未だ)知らないだけです。

カンタンにできる上手な読書感想文の書き方

本についての自分の認識を書くのが読書感想文です。なので子どもが自分の認識を整理し、論理立てて書くことで読書感想文の文体になります。

  1. 本の中で心に残った文を書いてごらん=「事実認識」
  2. 次に自分がどう思ったか書いてごらん=「価値判断」
  3. そしてなぜそう思ったか書いてごらん=「理由付け」

現実認識は基本的に「事実認識」と「価値判断」の2つから構成されます。事実認識は「〜である」と表現できます。価値判断は「〜すべき」と表現できます。理由付けは「なぜなら〜」に続く表現です。これだけで10行、20行は埋まります。

この方法は哲学の認識論の基礎を利用した手法で、イギリスの哲学者スティーブン・トゥールミン(1922〜2009)が論理の構造を分かりやすく図式化したトゥールミンモデルがあります。

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データ=事実認識、主張=価値判断とすればトゥールミンモデルそのままですよね。

上記の構成がワンセット出来ると、これに更に自分の体験と比較します。比較には似た状況と比較する「類比」と反対の状況と比較する「対比」があります。

  • もしじぶんが「ちいちゃん」だったらどうする?=「類比」
  • 今と戦時中ではどんな違いがある?=「対比」

これを幾つかつくると、読書感想文の出来上がりということです。子どもの横について一緒に考えてあげれば、すぐに原稿用紙2枚3枚くらいの読書感想文を書きあげることが出来るでしょう。

子どもはちゃんと認識しているんです、ただそのアウトプットの仕方を知らないだけです。小学校低学年であれば、この世に生まれてから10年足らず、言語を使ったアウトプットの経験はさらに短い。自分の認識を言語で出力する経験に乏しいのですから、読書感想文がワンセンテンスで終わるのは、ごく当たり前のことだと思います。

 

自分もかつては子どもだったことを忘れるのが大人

今でこそ、文章を書くことを生業の一つとしていますし、ブログでも「先生キャラ」が付くほど、論理的な文章を書くのは得意になりましたけど、基本的に自分の書いていることは、どこかで見聞きしたことなんですよね。

子どもが今までの自分の経験に照らして、戦時中の事に関して「薄いリアクション」であることは、かえってそこに嘘が無いということです。その子どもも少しずつ色んなことに触れるうち、ストックが増えてきます。

  • 戦時中の悲惨さについてどうリアクションすれば良い?
  • 親や教師が喜ぶ子どもらしいリアクションとはなにか?

こういうことをも「学習」するようになるでしょう。優秀な読書感想文として表彰されるのは、そんなツボを押さえた読書感想文です。それは既に子どもではありません。私たちも知らず知らずそうやって大人になっているんですよね。

ですから、「学習」する前の素の子どもの文章っていうのは、そういうバイアスのかかっていない本当の彼らの言葉なんです。

  • 大人の私たちはもう無理です。自分だけの言葉というものは既にありません。
  • 子どもはまだ言葉の使い方を知りません。だからワンセンテンスにならざるを得ない。

自分が子どものころは、もう少し書けてた。

その記憶は、半分大人になっている状態の記憶であって、素の子どもの頃の記憶ではないんですよ。そういう意味で、子どもは結構早い段階で大人になっています。

私は幼いころから本が好きで、良く読んでいましたし、読書感想文を良く書いてました。親も褒めてくれたのをよく覚えています。でも、ホントに大人になってからひょいと出てきた当時の作文や読書感想文を読んだら、まあ、読むに堪えないものでしたね。ほんとにワンセンテンスをただ羅列しただけのものばかりでした。

よくこれを読んで褒めるところがあったな(笑)

と、今にして思います。

 

親との読書の思い出は芥川龍之介の短編集

うちは父親の方が教育熱心でよく自分が購入してきた本とか図書館で借りてきた本を父と一緒に読むという少し変わった家でした。小学校低学年の頃だったかなと思うのですが、ある日父が買ってきた本が芥川龍之介の短編集でした。

漢字にはルビが振ってありますし、注釈もついていて一応読めなくもないですけど、まだ当時は絵本の方が多かった私には字が多すぎるという印象だったのを覚えています。なので父と一緒に読んだんですよね。母親はちょっと引いてました。難しいというよりはその内容です。低学年の子どもに読ませるにはちょっとアレな内容も結構あるんです。

優れた文学にはその分毒も含まれます。幾つか、憶えている範囲で読書感想文を書いてみます。

「羅生門」

事実認識:飢饉のときに死体から衣服を盗むババアを見つけた役人が葛藤の末、じぶんも生きるためにそのババアから衣服を盗む話。

価値判断:救いがない。

理由付け:そりゃそうでしょ。

類比:オレだってそうするかも。

対比:今の役人とか←つまらない話。

「地獄変」

事実認識:イカれた天才絵師がイカれたパトロンの依頼で「地獄」の絵を描くために自分の娘を生きながら焼かせて絵を完成させる話。

価値判断:惨たらしい。

理由付け:だって娘は大事でしょ。あたりまえでしょ。

類比:無理。

対比:無理。

「蜘蛛の糸」

事実認識:自分のことしか考えないバカをお釈迦様が再び地獄に落とす話。

価値判断:惜しかったね。

理由付け:ずっと悪いヤツもいないがお釈迦様はそういうの許さないタイプか?

類比:プレイステーションVRで「カイジ」の鉄骨渡りを疑似体験できるらしいよ。

対比:こっちの方が楽しそうじゃない?←色々汚れてしまった。

ナカムラシズカVR (マルチメディア)

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  • 作者: 中村静香
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2017/09/08
  • メディア: 大型本
 

「鼻」

事実認識:鼻がデカいというコンプレックスを当時の医術の粋を尽くしてほんのちょっと治すことに成功したけど、やっぱ前の方が良かったと思う話。

価値判断:整形する前によく考えよう。

理由付け:コンプレックスが逆に強みになる可能性もあるよ。

類比:池乃めだかとか。

対比:鼻がデカいとアレもデカい←だから強み?

「杜子春」

事実認識:3度人生に失敗した若者が人の世に愛想を尽かし、仙人になるため老人の仙人から試練を受ける話。その試練というのが、岩山の頂上に座して「何があっても声を出してはならない」というもの。

虎や大蛇に襲われても、突き殺されても、さらに地獄に落ちてその責め苦を受けても耐える杜子春。

反省の色なし?と怒った閻魔大王が、畜生道に落ちた彼の両親を連れて来させると、彼の前で鬼たちにめった打ちにさせる。それでも堅く目をつぶった杜子春の耳に消え入りそうな母の声。

心配をおしでない。私たちはどうなつても、お前さへ仕合せになれるのなら、それより結構なことはないのだからね。大王が何とおつしやつても、言ひたくないことは黙つておいで。 

ここから先はネタバレなので自粛します。←って今までのは何だ?

 

ともかく、

子ども心に、親の愛というのは、これほどのものなのか。ということが深く心に刻まれたのを覚えています。もちろんこれについて、当時の私がまともな読書感想文を書くことは出来なかったでしょう。

しかし、ちゃんと認識はしていました。言葉にする方法を知らなかっただけです。

 

まとめ~子どもと一緒に良い作品に触れる

今でも私の読書感想文のレベルはこの程度なのですが、当時の低学年だった私が書いたものはもっとひどいシロモノだったでしょう。

しかし、それでもちゃんと認識しているんですよね。小手先のアウトプットは、簡単に身に付きますし、要らないことも一緒に身に付けてしまいます。それは私が書いた上記の感想文を見れば一目瞭然でしょう。

その後に読んだ本の殆どは忘れてしまいましたが、この作品については、父親と一緒に読んだという記憶も含めて今も残っています。ですから、親と一緒に本を読んで良い作品に触れるという経験をさせてあげるだけで、目的の8割がたは達成できているのではないかと思うのです。

そして、頑張って自分の言葉で書いてたら褒めてやっってください。

 以上、千日のブログでした。

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《あとがき》

当時の本がAmazonで出てないか探してみたんですが、同じやつはさすがになかったです。

しかし、子供向けに読みやすくしながら、原文に忠実な本は今も出版されてます。

くもの糸・杜子春(新装版)-芥川龍之介短編集- (講談社青い鳥文庫)

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  • 作者: 芥川龍之介,百瀬義行
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/11/29
  • メディア: 新書
  • 購入: 2人 クリック: 42回
 

あと、宮沢賢治の「風の又三郎」とかも好きでした。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

この擬音を見ると、ああ。ちょうど今くらいの季節の話でしたね。

風の又三郎-宮沢賢治童話集2-(新装版) (講談社青い鳥文庫)

風の又三郎-宮沢賢治童話集2-(新装版) (講談社青い鳥文庫)

  • 作者: 宮沢賢治,太田大八
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/10/31
  • メディア: 新書
  • クリック: 3回
 

2017年9月28日

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