千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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住宅ローンと車のローンをまとめることは出来るのか?その注意点をまとめます

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住宅ローンと車のローンをまとめるときに注意する点

どうも千日です。住宅ローンを借りるときに「他の借入金」があると審査が厳しくなり借入できるローンがかなり減ってしまうというのは定説ですね。 この他の借入金の代表的なものとして挙げられるのが、車のローンやカードでの分割払いでの残高です。

隠していても信用情報(全国銀行個人信用情報センター(KSC)や、株式会社 シー・アイ・シー(CIC)など)への照会によって補足されますので、ちゃんと自己申告した方が良いですよ。

借金があることよりも、隠しているとか、ウソをついている、ということの方がダメージ大です。

それに、金融機関によっては車のローンやキャッシングの借入残高をこれから借りる住宅ローンにまとめる、という対応をする金融機関もあるのです。

それは法律違反!

なんて書いているサイトがありますが、実際は法律には違反しません。

ただし、

それ自体は違反しなくても、法律に違反する可能性をはらんでいる、という意味でグレーなのです。

なので、今日は金融機関の担当者から「車のローンやカードローンの借り入れを住宅ローンにまとめましょう」と提案された人が知っておくべきポイントをまとめておこうと思います。

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カードローンや車のローンなどの履歴を審査しない金融機関が増えている

実は、他に借金があっても問題ないケースが増えています。最近の住宅ローンの審査の傾向では、カードローンの返済履歴を必ずチェックするという金融機関は減少傾向にあるのです。

こちらに詳しく書いています。

また一般的に、現に今ローンの残高が残っていることが、必ずしも審査でマイナスになるわけではありません。

スマートフォンを持っている人はほとんどの場合、「割賦購入」という形式をとっていると思います。 この割賦購入も審査の形式上では「他の借入金」ということになるんですよ。借金するつもりはなくても、そうした方が明らかにお得なのです。

「損をしても借金だけはしたくない!」

こうした強い信条を固持している人を除いて、大抵の人は借金があることがデフォルトだという状況になってきているのです。

ただ、全ての金融機関でカードローンの残高や車のローンの残高があっても審査で不利にならないというわけではありませんよ。

例えばフラット35は勤続年数については甘いけど、他の借入金については厳しい傾向があります。また、メガバンクやネット銀行などはすごい低金利である代わりに審査の基準についてもトップクラスに厳しいです。

地銀、第2地銀のきめ細やかな審査

借金も無く高収入という審査上の属性の高い人はメガバンクやネット銀行などに流れていきます。地銀の強みはメガバンクやネット銀行が融資しなかった人に対してきめ細やかに審査を行って融資を行うことです。

そもそも、他に借金はあると住宅ローンを返せないのか?

そんなことは無いですよね。多くの人はちゃんと返しています。ただ、中には返せなくなる人が居る可能性が若干高いのです。

それをしっかり見極めることが出来るなら、融資することで利益を上げられます。地銀や第2地銀は地域密着型で、そうしたきめ細かい融資をする点で活路を見出しているのです。

信金、農協、ろうきんなどの非営利法人

住宅ローンを貸す金融機関の中には営利を目的としない「非営利法人」があります。何を目的としているか?というと「会員の利益」です。

例えば農協であれば農業者の金融の円滑化というものが目的になっています。メガバンクやネット銀行で融資が難しい会員の利益を優先することが存在意義なのですから、個別の状況を斟酌して融資をしてもらえる可能性が高いのです。

他のローンを住宅ローンにまとめる金融機関の思惑とは?

そして、どうせ他のローンのある人に融資をするのであれば、そのローンを一つにまとめてしまいたいというインセンティブが、債権者側の金融機関にもあるのですよ。

2つの観点があります。

  1. 金融機関の儲けの観点
  2. 回収可能性を上げる観点

これを分かりやすくご説明します。

1.融資金額が多い方が債権者の儲けは多い

今は史上まれにみる低金利で、それが銀行の収益を圧迫しているのです。

例えば変動金利は0.45%を下回るような低金利ですが、この金利だと3000万円貸しても年に5万位の儲けしかありません。

なので、「返せる人なのであれば、1円でもたくさん貸したい」というのが金融機関のホンネなのです。

2.住宅ローンの利用者にとっては返済が楽になる

さらに我々にとっては毎月の返済が楽になります。金利が安くなり、返済期間も長くなるからです。

車のローンであれば金利が高い代わりに年数は短い(5年程度)ですよね。それを住宅ローンにまとめると金利は安くなりますけど、年数は長く(最長35年)となります。

たとえば200万円の車のローンを前提として比較したのが以下の表です。

借入200万円

金利10%で5年

(A)

金利1.6%で35年

(B)

差額(B)-(A)

毎月返済

42,494円

6,222円

△36,272円

総支払額

2,591,800円

2,613,294円

21,494円

毎月の返済は4万2千円だったのが、住宅ローンに組み込まれることで、6千円ほどになりましたよね。

車のローンを返しながら新たに住宅ローンを借りることを考えると、すごく楽になっています。毎月の返済が3万6千円減るのですから。

これに対して、総支払額は2万1千円増えています。期間が5年だったのが35年と長い期間になったので毎月の返済が減っても利息の支払いは増えているこということです。

しかし、35年で2万1千円ということは1年でわずか600円の利子です。無視しても良い程度のことだと思います。

なので、車のローンやキャッシングのローンを住宅ローンにまとめるということで、我々債務者の方が損を被ることはありません。そして、約定どおりに返済を継続してくれる限りは、その方が銀行にとっても有難いのです。

つまり、ローンをまとめるメリットは私たち利用者にも、銀行の方にも両方あるのです。

原則として、なぜ家の価格までしか融資しないのか?

だったら、どんどんまとめればいいじゃん? このように思うかもしれませんね。でもそうしないのには理由があるのです。

それは、債権を保全するためです。債務者の収入が減って返済できなさそうだと判断したときに、物件を売却することによって貸金を回収するためです。

  • お金を貸すか貸さないかは人を見て決める。
  • 幾らまで貸すかは担保物件の価値で決める。

あえて単純な言い方をすると上記のようなことになります。

つまり、他のローンもまとめて貸すということは、スタートで担保物件の価値以上のお金を貸すということですよね。

ということは、債権者である金融機関にとっては、もしものときに貸金を回収しきれなくなるリスクがあるとうことです。ローンをまとめるということは、金融機関がそうしたリスクをあえて飲んでいるということです。

返済できなくなった場合に問題が顕在化する可能性がある

つまり、先ほどはWINWINだと書きましたけど、厳密には金融機関が損を被ることもあるんです。

融資担当者が本当は銀行の審査ルールとして貸せないのだけれど、自分のノルマの達成のために審査に通そうとするケースがあります。

また、支店レベルで予算を達成すべく、思い切った融資を行うこともあります。

その結果、家の価格以上の融資を行った。そして借りる人は余分に融資してもらったお金でいったんは他のローンを完済したのだけど、また借金を重ねてしまい、多重債務となって住宅ローンも返せなくなってしまった…ということになればどうでしょう?

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会社のルールを故意に外れて会社に損害を与えたその担当者その支店長は、業務上背任罪に問われる可能性があります。

また、住宅ローンの契約書に資金の用途として「住宅に関係する資金」と規定されていた場合は、住宅とは関係の無い「車のローンの返済資金」を借りたということで、借りた人が詐欺罪に問われる可能性もあります。

詐欺罪の成立には「銀行に損害を与えるつもりがあった」という内心の要件が必要ですので、その罪に問われる可能性は低いと思いますけど、あとで銀行の方から「ローンをまとめるなんて知らなかった」と言われないようにしておけばよいと思います。

いずれにしても、普通の処理ではないという点でリスクがあるんですね。

家の代金を超える部分は住宅ローン控除を受けられません

住宅ローン控除を受けられるのは住宅用家屋の新築等の対価または増改築等の費用までです。

なので、家の値段を超えた部分、つまり車のローンやカードキャッシングの残高をまとめた部分については住宅ローン控除の対象にはなりません。

例えば住宅ローンとして、3200万円を借りた場合、その内訳が以下のようになっていたとします。

  • 3000万円:住宅の対価
  • 200万円:車のローン

住宅ローンとして借りたのは3200万円であっても、住宅ローン控除をうけられるのは住宅の対価である3000万円の部分だけということです。

家を買うためのローンについて税金を安くするのがこの制度の骨子になっていますので、家の値段以外の部分は除かなければなりません。 つまり3000万円の1%である30万円だけが税金からキャッシュバックされます。

翌年以降はどうなるのか?

住宅の対価の車のローンも観念的には別れますけど、色が付いているわけではないですよね。なので、最初の割合で住宅ローン控除の金額を決めるのです。

例えば翌年末のローン残高が31,161,272円だったとしたら、そのうち3000/3200が住宅ローン残高と考えます。つまり以下の式です。

  • 31,161,272円×3000/3200=29,213,692円

この1%の100円台切り捨てした292,100円が住宅ローン控除の金額となります。

面倒ですよね。ちょっとくらいイイでしょ、大した違いじゃないし、と思われるかもしれません。

しかし、最初に住宅ローン控除を受けるときには、住宅ローン契約書と合わせて家の購入契約書を税務署に提出します。

住宅ローンとして借りている金額が家の値段よりも多いということは、税務署には筒抜けです。

 

まとめ

面倒かもしれませんが、この計算を怠ることで、本来よりも多くの税金のキャッシュバックを受けると、これは脱税になってしまうです。

日本の納税制度はあくまで納税する人が自主的に申告する申告納税制度です。

そして、申告するために、わからないことは電話で匿名のまま無料で聞けるようになっていますし、税務署に行けばもちろん無料で手取足取り教えてくれます。

税についての相談窓口|国税庁

ちゃんと決まった金額を納税する私たちは彼らにとって「お客様」なんですよ。堂々と、こうした政府のサービスを利用すべきなのです。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

千日のブログで紹介しているマイホームの購入と住宅ローンのノウハウを一冊にまとめたのがこちらの本です。

全国の大型書店と通販で発売中です。ブログでは、さまざまなエントリーに分散してしまいがちな情報を分かりやすく整理し、よりすぐりのノウハウと考え方をまとめた本です。

是非ぜひ、お手にとって頂ければ嬉しいです!

2018年5月17日

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