フラット35の金利が団信込みで1%を切っている
どうも千日です。7月のフラット35金利は、0.1%下がると予想し、ほぼ的中し0.09%下がりました。
フラット35 7月 |
団信込み | 団信抜き |
10年~20年 | 1.12% | 0.92% |
21年~35年 | 1.18% | 0.98% |
そして、予想外の商品が住信SBIネット銀行から飛び出しました。フラット35保証型で2割の頭金を入れることで0.97%という驚きの低金利です。
同じく保証型で最低金利のアルヒスーパーフラットとの違いを見ると以下のようになっています。
フラット35保証型 7月 |
団信込み | 団信抜き | 頭金 |
住信SBIネット銀行フラット35保証型 |
1.05% | 取扱なし | 1割 |
住信SBIネット銀行フラット35保証型 |
0.97% | 取扱なし | 2割 |
ARUHIスーパーフラット8 | 1.08% | 0.80% | 2割 |
ARUHIスーパーフラット7 | 1.03% | 0.75% | 3割 |
7月はフラット35のランキングにも大きな変動が起きそうです。今回はトップに出てきた住信SBIネット銀行のフラット35保証型について、分かりやすく解説したいと思います。
目次
借入対象者の条件は団信に加入できることが必須
フラット35保証型とは住宅ローンを貸す債権者は住信SBIネット銀行ですが、その債権を住宅金融支援機構が保証するという仕組みです。
以下を全て満たす必要があります。一点を除き通常のフラット35と同じです。
- 借入時に満70歳未満で、完済時年齢が80歳未満。
- 国内に住んでいる。
- 日本国籍を有するor永住許可を受けているor特別永住者である。
- 住信SBIネット銀行指定の団体信用生命保険に加入できる。
- フラット35保証型とその他借入金を合わせた全ての年間返済額の年収に占める割合(返済負担率)が、年収400万未満なら30%以下、年収400万以上なら35%以下にであること。
- 借換えの場合、住宅取得時に借り入れた住宅ローンの借入日から借り換えの申込日までの期間が1年以上経過し、かつ直近12回分の約定返済を正常に返済していること。
通常のフラット35は団信の加入は任意となっていますが、住信SBIネット銀行のフラット35保証型では必須になっている点に注意が必要です。
アルヒスーパーフラットでは、団信の加入は任意で加入しない場合は0.28%の引き下げになります。
また、住信SBIネット銀行のフラット35保証型は夫婦ペアローンなど連帯債務で利用することは出来ません。
資金使途はセカンドハウスもOK、リフォーム資金は不可
次に資金使途ですが、概ねフラット35と同じですが、制限のある部分もあります。以下のとおりです。
- 申し込み本人またはその親族が居住するための、新築住宅の建設資金or購入資金、中古住宅の購入資金。
- セカンドハウスの取得資金
- 借換資金。
通常のフラット35ではリフォーム一体型という商品もあり、中古住宅のリフォームやリノベーションの工事代金も融資対象となりますが、住信SBIネット銀行のフラット35保証型ではリフォーム工事代金等は融資対象外です。
しかし、一方でセカンドハウスの取得資金については使えるのは魅力ですね。
住宅は住宅金融支援機構が定める技術水準に達していること
フラット35は住宅性能に条件があります。住信SBIネット銀行のフラット35保証型も同様の条件を要求していますので、住宅金融支援機構が指定する適合証明機関からその証明書を交付してもらう必要があります。概ね6万前後です。
また、その住宅の建設又は購入に要する費用は1億円以下(税込み)であることが必要です。
そしてその住宅について、フラット35保証型と合わせて他の貸付を受けていない(受ける予定になっていない)ことが条件となっています。
購入価格又は建設費に対して1割または2割の頭金を入れる必要がある
借入限度額は8000万円以下(借り換えの場合は機構による担保評価額の200%か住宅ローン残高のいずれか低い方)となっています。
さらに頭金(自己資金)の条件がポイントですね。
住宅の購入、建設の場合は頭金が必須
住宅購入価格または住宅建設費(土地の借入がある場合は土地の取得費を含む)に対して一定額の頭金を自己資金で入れる必要があります。
自己資金は親からの援助や親ローンも可です。また、金融機関でない勤め先からの借入も可です。
自己資金 | 借入金額 |
購入価額or建設費の20%以上 | 80%以上 |
購入価額or建設費の10%以上20%未満 | 80%超90%以下 |
自己資金20%以上の方が適用金利が低い方になります。
借換えの場合
住宅取得時に借入れた住宅ローンの借入金額が8000万円以下、かつ住宅の購入価格または建設費の100%未満であることとなっています。
適用金利は高い方になります。
フラット35で全疾病保障が付帯する
買取型フラット35では機構団信が付帯します。機構団信は死亡に加えて身体障害保障が付帯するのがポイントですね。
それに対して住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)は住信SBIネット銀行指定の団信となりますので、保障の範囲と支払条件などに差があり、さらに「全疾病保障」も付くのがポイントです。
なお、保険料は全て銀行が負担します。
機構団信と住信SBIネット銀行の団信を比較
項目 | 機構団信 | 住信SBIネット銀行フラット35保証型 |
死亡 | 住宅ローンがゼロ円 | |
身体障害 | 身体障害者福祉法に定める障害等級(1・2級)の「身体障害者手帳」を交付されれば住宅ローンがゼロ円になる。 | ━ |
高度障害 | ━ | 非常に重い障害状態でその後の生活に重大な支障をきたす状態になると住宅ローンがゼロ円になる。 |
リビングニーズ特約 | ━ | 医師の診断書等で保険会社により余命6ヵ月以内と判断されたとき住宅ローンがゼロ円になる。 |
重度ガン保険金前払特約保険金 | ━ | ガンと診断確定され、標準的な治療の指針にもとづく治療をすべて受けたが効果がなかったなどと保険会社により判断されたとき住宅ローンがゼロ円になる。 |
先進医療給付金 | ━ | ①責任開始日以後の傷害または疾病を直接の原因とする療養、②先進医療による療養、のいずれも満たす療養を受けたとき、被保険者の請求により給付金が支払われる。 |
機構団信の方は加入は任意です。健康上の理由で加入できなくてもフラット35を借りることが出来ます。
住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)では、保険料は銀行の負担ですが、加入は必須です。健康状態などから、この保険に加入できない場合は住宅ローンを借りることが出来ません。
全疾病保障は加入できなくても借りられる
さらに住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)では、全疾病保障にも加入できます。この保険料も銀行が負担します。保険会社の査定の結果、全疾病保障に加入できない場合でもフラット35(保証型)で住宅ローンを借りることが出来ます。
全疾病保障の内容はざっと以下のとおりです。
- 8つの特定疾病及び重度慢性疾患で12か月連続して働けなくなったら住宅ローンがゼロ円になる。
- 8つの特定疾病及び重度慢性疾患以外でも入院により12か月連続して働けなくなったら住宅ローンがゼロ円になる。
この「12か月連続して働けないor入院」という条件はかなり高いことは確かです。しかし、もし加入できるなら、もちろん入っておいた方がおトクですよね。
融資手数料は一律2%+消費税だが総支払額で最安か?
そして、融資手数料ですがこれは前から変わらずの2%+消費税です。同じ保証型のアルヒと同じですね。
手数料率が最も安いのは優良住宅ローンですが、頭金が2割のときは35年間でアルヒスーパーフラット8の方が総支払額では少なくなることは、ダイヤモンド社への寄稿記事で検証済みです。
今回の住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)はアルヒスーパーフラット8よりも低金利ですから、団信込みで現時点で最も総支払額が少ない住宅ローンでしょう。
フラット35 7月 |
団信込み | 団信抜き | 頭金 | 手数料率 |
住信SBIネット銀行フラット35保証型 |
1.05% | 取扱なし | 1割 | 2.2% |
住信SBIネット銀行フラット35保証型 |
0.97% | 取扱なし | 2割 | 2.2% |
ARUHIスーパーフラット8 | 1.08% | 0.80% | 2割 | 2.2% |
ARUHIスーパーフラット7 | 1.03% | 0.75% | 3割 | 2.2% |
優良住宅ローン | 1.18% | 0.98% | 1割 | 1%or0.8% |
ただし、早期に繰上げ返済する場合は結果が変ってくる場合もありますので、ご自身の資金計画でシミュレーションしてみてください。
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まとめ~SBIマネープラザで無料相談とシミュレーションした
変動金利と固定金利の総支払額の差は保険料とも言えますが、大きく下がった7月のフラット35の中でも住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)はこの保険料が最もオトクな商品です。さらに団信の保障もかなり充実しています。
ホントか?と半信半疑で住信SBIネット銀行に電話で問い合わせたのですが、全く繋がりませんね。
詳しい内容を聞きたい方は、SBIマネープラザがお勧めです。
住宅ローンアドバイザーが相談者の資金計画を聞きながら、住宅ローン返済までのシミュレーションまでやってくれます。また、自分の場合は借りられるのか?審査が不安だという人の相談にも乗ってくれます。
SBIマネープラザの来店予約は30秒で完了
私もフラット35を借りるにあたって、この無料相談を利用しました。その時のことはこちらに詳しく書いています。
住宅の購入は多くの人にとって人生で最大の契約であり、必要なのは冷静な判断と十分な自己資金です。
千日のブログを読んだ方が、妥協せず、後悔しない、正しい選択をされれば、それが何よりの喜びです。
以上、千日のブログでした。
《あとがき》
まさに彗星のように現れたフラット35保証型ですが、本当にこの金利なの?何か落とし穴は無いのか?と思いますよね。
おそらくそういう人が電話で問い合わせまくっているんでしょう。まだ住信SBIネット銀行への電話は繋がらない状態です。
2019年7月はフラット35が大きく下がった月ですが、それによってランキングの上位にも劇的な変化が起きそうです。
いままでは、金利面でアルヒの独り勝ちみたいな状況だったのですが、住信SBIネット銀行がまくってきましたね。さらに住信SBIネット銀行は変動金利で最低金利ですから、変動・固定ともに最も低金利の住宅ローンを提供する銀行になってきています。
今後も動向を注目したいですね。
2019年7月6日
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ランキング | 年齢 | |||
---|---|---|---|---|
20代 | 30代 | 40代 | 50代以上 | |
新規借入 | 20代800未満 | 30代600未満 | 40代600未満 | 50代1000未満 |
30代600~1200 | 40代600~1200 | 50代1000以上 | ||
20代800以上 | 30代1200以上 | 40代1200以上 | ||
借り換え | 20代借換 | 30代借換 | 40代借換 | 50代借換 |
団信 | 20代団信 | 30代団信 | 40代団信 | 50代団信 |
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