千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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【2022年6月】日銀の指し値オペと円安はいつまで続く?2022年6月住宅ローン金利予想

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最新予想

どうも千日です。日銀による毎営業日の指し値オペで長期金利は0.25%より上に上がらない状況が続いています。米国の長期金利は一時節目の3%を超えましたが、そのまま上昇することなく、3%前後の水準で推移しています。

そんな中で住宅金融支援機構の機構債表面利率が発表されました。前月と同じ0.5%ですので、フラット35の金利は前月からおおむね横ばいと予想しています。

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日銀の指し値オペが住宅ローンの超長期固定金利に与える影響

米国では5月のFOMCで0.5%の利上げが決定され、米長期金利は節目の3%を超える水準に上昇しました。これに対して日銀の黒田総裁は金融緩和政策を堅持しており、指し値オペによって日本の長期金利を上限の0.25%に抑え込んでいます。

なぜ指し値オペによって長期金利が0.25%を超えないのか?なぜ金利を上げないようにしたいのか?簡単に解説しておきましょう。

長期金利とは、国債への投資元本に対する1年あたりの利益の割合をいいます。 例えば額面100円で表面利率1%の10年国債を100円で購入したら1年に1円の利息が貰えて、10年後には額面の100円が返ってくるので、1年あたりの利回りは1÷100=1%です。

この10年国債の市場価格が下がって80円のときに購入したら1年に1円の利息が貰えて10年後には額面の100円が返ってきますので、利息に加えて10年で20円(1年あたり2円)のキャピタルゲインが得られます。1年あたりの利回りは(1+2)÷80=3.75%となります。

つまり、債券の価格が下がると利回り(金利)が上がる関係にあります。別の言い方をすると国債の価格と長期金利の関係は負の相関関係にあるのです。日銀はこの長期金利を0.25%よりも上げないようにする政策をとっているのです。

日銀が金利を低く維持する金融緩和政策の主な目的は民間銀行が低金利で企業や個人に融資をするように促して、コロナによって勢いを失った国内景気を上向かせることにあります。

機構債の表面利率が前月から上昇せずに横ばいになっている理由の一つには、日銀が指し値オペによって金利を上げないようにしていることがあるのです。

そのため、フラット35の金利については今の金利以上には上がりにくい状況になっています。そして、民間の住宅ローンのうち、フラット35と同じ固定期間の35年固定金利についても、上がりにくい状況が続くでしょう。

お勧め35年固定の住宅ローン(フルローンも可能)

民間の超長期固定金利で目玉商品を出しているのは三菱UFJ銀行とみずほ銀行です。フラット35は頭金を最低でも1割は入れなければなりませんが、民間住宅ローンではフルローンでも融資してもらえます。

三菱UFJ銀行は7大疾病保障(3大疾病保障充実タイプ)は対象疾病で1日の入院でもローンがゼロ円となります。1日入院でゼロ円になる団信は他行にはないもので、医療現場を知る医療関係者に人気(加入できるのは満50歳まで)です。

ただし金利に0.3%上乗せとなりますが、住宅ローン控除で当初の13年は実質的な負担はゼロに近くなります。0.7%の住宅ローン控除とセットで使うとお得です。

さらに女性には出産による金利軽減があるので、女性や夫婦ペアローンにする人にもおすすめです。

フラット35の金利予想とお勧め住宅ローン(頭金1割必要)

35年固定といえば、フラット35は超長期固定金利の代表格です。頭金として最低1割は入れる必要があります。

買取型は住宅金融支援機構が民間金融機関から住宅ローン債権を買い取って証券化し機関投資家に機構債という形で販売する仕組みになっています(後半で図解しています)。

投資家はこの機構債も安全資産という認識で購入するため、日本の長期金利(10年国債利回り)の動向とフラット35の金利は連動する傾向があります。

これまでの機構債の表面利率、フラット35(買取型)の金利推移を表にしています。

2022年推移

1月

2月

3月

4月

5月

6月

長期金利

0.04%

0.13% 0.22% 0.20% 0.24% 0.24%

機構債(参考)

0.32%

0.40% 0.48% 0.46% 0.50% 0.50%

フラット35

1.30%

1.35% 1.43% 1.44% 1.48% 1.49%

機構債の表面利率は前月から横ばいなので、フラット35の金利も同様に横ばいとなる予想です。35年の長期固定金利であれば、フラット35と三菱UFJの両方で審査を通しておくとリスクヘッジになると思います。

フラット35買取型の予想

フラット35買取型2022年6月 団信込み 団信抜き 頭金
返済期間10年~20年 1.36% 1.16% 1割
返済期間21年~35年 1.49% 1.29% 1割

フラット35保証型の予想とお勧め金融機関

フラット35保証型2022年6月 団信込み 団信抜き 頭金
ARUHIスーパーフラット9 1.44% 1.16% 1割
ARUHIスーパーフラット8 1.36% 1.08% 2割
ARUHIスーパーフラット7 1.34% 1.06% 3割
ARUHIスーパーフラット6 1.32% 1.04% 4割
住信SBI保証型90% 1.42% 取扱なし 1割
住信SBI保証型80% 1.29% 取扱なし 2割

ARUHIは団信に加入しないことで金利が0.28%引下げとなり、さらに頭金を多く入れることで金利が下がります。30代ならば団信の代わりに掛け捨ての生命保険の方が手厚い保障でコストが安くなるので、ARUHIがお勧めです。ARUHIは共働きの場合は連帯債務による収入合算も可能ですので30代までの共働き夫婦にお勧めです。

住信SBIネット銀行のフラット35保証型は団信抜きにはできません。また、連帯債務による収入合算もできません。しかし、団信込みの金利ではフラット35のなかで最低金利となります。40代以上で単独で住宅ローンを組む人にお勧めです。

民間の超長期固定金利の予想とお勧め金融機関

民間の超長期固定金利については、2月から3月にかけては便乗利上げで長期金利の上昇以上に金利を上げています。4月については3月に大きく上げた銀行ほどその反動で金利が下がる可能性があると見ています。

ただし、この予想は銀行の営業方針を推定したものであるため、外れる可能性は大いにあり得ます。民間の長期固定金利だけで審査を通している人は、フラット35の保証型でも審査に出しておくことをお勧めします。

20年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

みずほ銀行と三菱UFJ銀行の2大メガバンクが35年固定金利を目玉商品としていることから、20年固定も今後はあまり上がらない可能性が出てきました。

2022年6月のお勧め住宅ローンについてはこちらを確認してください。

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10年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

米欧が利上げしていることから、日銀の利上げリスクも囁かれるようになっています。それを反映してか比較的短期間の金利を固定する住宅ローンが高くなる傾向が出てきています。

10年固定については、当初10年の金利を固定するものですが、日銀が利上げに踏み切った場合には、今の10年固定の水準で固定すると銀行が損をする可能性もあることから、金利を上昇させる傾向が見て取れます。あまりお勧めではなくなっています。

2022年6月のお勧め住宅ローンについてはこちらを確認してください。

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変動金利の上昇可能性

変動金利は日銀が民間金融機関に融資するときの政策金利の影響を受けると言われます。長期金利は市場の投資家によって債券がいくらで取引されるかによって日々変動していますが、日銀の政策金利は、文字通り日本銀行が政策として決める金利です。

なお利上げの可能性は上がっていますが、今のところそれほど高く上がる見込みはありません。

PayPay銀行などは変動金利が低金利なのですが、5年ルールと125%ルールの適用がありません(あまり知られていない)のであまりお勧めしません。見た目の金利だけで判断すると失敗するのでよく吟味して決めましょう。

長期金利とフラット35金利が連動する仕組み(おまけ)

そしてフラット35の金利がどうやって決まっているのか?について、5分ほどのYouTube動画にしました。動画での図と言葉での解説が理解しやすいと思います。

機構債の表面利率から翌月のフラット35金利が予想できる|youtubeへ

「買取型」は住宅金融支援機構が金利を決める

フラット35の「買取型」は、住宅金融支援機構が金融機関からフラット35の債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて「機構債」という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35買取型の仕組み

マーケットの投資家は国債のような安全資産として機構債を購入しているので、機構債の表面利率は、それを発表する時点の長期金利=国債の利回りとほぼ連動するのです。

そして、住宅金融支援機構は国の機関なのでほぼ固定した経費を上乗せしてわたしたちに貸すフラット35の金利を決めます。

融資のときに窓口になるのは民間金融機関ですが、その債権を買い取り、最終的に債権者となるのは住宅金融支援機構ですから、フラット35の金利を決めるのは住宅金融支援機構なのですね。

「保証型」は民間金融機関が金利を決める

フラット35の「保証型」は民間金融機関が貸す住宅ローンの債権を住宅金融支援機構が保証するという仕組みになっています。

フラット35保証型の仕組み

上図のように、買取型と同じく金融マーケットから資金を集めていますが、住宅ローンの債権者は民間金融機関のままです。つまり、金融機関は住宅金融支援機構に保証料を払ったうえで儲けが出るようにフラット35の金利を決めているのです。

そのため、保証型のフラット35は取り扱う金融機関の裁量によって決められるということです。

以上、千日のブログでした。

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