千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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【2022年4月】ウクライナ侵攻で下がるか?住宅ローン金利予想とお勧め住宅ローン

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最新予想

どうも千日です。ウクライナ侵攻による地政学リスクの高まりとロシア経済制裁による景気後退で一時長期金利は下がりました。しかしその後、米政策金利の利上げとその後のパウエル議長のタカ派発言によって再び長期金利は上昇し、フラット35(買取型)の金利は上昇すると予想しています。

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日米金利の最新動向

スタグフレーション懸念から下がる金利

日経平均と長期金利の推移

日経平均株価はウクライナ侵攻の前から右肩下がりに下がり続け国内金利は米長期金利の急上昇が波及して上昇しています。Xの形になっていますね。その後、ウクライナ侵攻で株価も金利も大幅に下がっています。

これまでは好調な米雇用統計に後押しされ、米中央銀行はインフレ抑止に向けて金融の引き締めと利上げペースを速めるとの見方が強まっていました。しかしウクライナ侵攻によって原油高が高騰しインフレ予想は上振れしつつも、ロシア制裁による景気後退が懸念されています。インフレによる物価高と景気停滞が併存する「スタグフレーション」への警戒感が高まっているのです。

さらに3月には米政策金利の利上げが予定されています。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は3月2~3日の議会証言で3月の利上げを明言していますが、利上げ幅を0.25%と特定することでウクライナ情勢への懸念をつのらせる市場に対して配慮を見せています。

スタグフレーションを回避するため、利上げするにしてもそのペース配分には繊細なアクセルワークが必要になります。これまでのような早いペースでの利上げ観測は後退するでしょう。

フラット35の金利予想とお勧め住宅ローン

フラット35は超長期固定金利の代表格です。買取型は住宅金融支援機構が民間金融機関から住宅ローン債権を買い取って証券化し機関投資家に機構債という形で販売する仕組みになっています(後半で図解しています)。

投資家はこの機構債も安全資産という認識で購入するため、日本の長期金利(10年国債利回り)の動向とフラット35の金利は連動する傾向があります。

これまでの機構債の表面利率、フラット35(買取型)の金利推移を表にしています。

2021年推移

7月

8月

9月

10月

11月

12月

長期金利

0.06%

0.01%

0.01%

0.03%

0.09%

0.07%

機構債(参考)

0.36%

0.31%

0.31%

0.33%

0.38%

0.36%

フラット35

1.33%

1.28%

1.28%

1.30%

1.33%

1.33%

2021年推移

1月

2月

3月

4月

5月

6月

長期金利

0.04%

0.13% 0.22% 0.20% % %

機構債(参考)

0.32%

0.40% 0.48% 0.46% % %

フラット35

1.30%

1.35% 1.43% 1.44% % %

機構債の表面利率は前月よりも0.02ポイント下がりましたがフラット35の金利は0.01ポイント上昇するでしょう。

目下の長期金利はウクライナ情勢によって下がる局面も見られますが、2022年1月から3月にかけての急激な長期金利の上昇に対して、フラット35金利上昇が抑えられた分だけ、4月以降のフラット35金利は下がりにくい傾向があるためです。

フラット35買取型の予想

フラット35買取型2022年4月 団信込み 団信抜き 頭金
返済期間10年~20年 1.31% 1.11% 1割
返済期間21年~35年 1.44% 1.24% 1割

フラット35保証型の予想とお勧め金融機関

フラット35保証型2022年4月 団信込み 団信抜き 頭金
ARUHIスーパーフラット9 1.39% 1.11% 1割
ARUHIスーパーフラット8 1.31% 1.03% 2割
ARUHIスーパーフラット7 1.29% 1.01% 3割
ARUHIスーパーフラット6 1.27% 0.99% 4割
住信SBIフラット35保証型 1.37% 取扱なし 1割
住信SBIフラット35保証型 1.24% 取扱なし 2割

ARUHIは団信に加入しないことで金利が0.28%引下げとなり、さらに頭金を多く入れることで金利が下がります。30代ならば団信の代わりに掛け捨ての生命保険の方が手厚い保障でコストが安くなるので、ARUHIがお勧めです。ARUHIは共働きの場合は連帯債務による収入合算も可能ですので30代までの共働き夫婦にお勧めです。

住信SBIネット銀行のフラット35保証型は団信抜きにはできません。また、連帯債務による収入合算もできません。しかし、団信込みの金利ではフラット35のなかで最低金利となります。40代以上で単独で住宅ローンを組む人にお勧めです。

民間の超長期固定金利の予想とお勧め金融機関

民間の超長期固定金利については、2月から3月にかけては便乗利上げで長期金利の上昇以上に金利を上げています。4月については3月に大きく上げた銀行ほどその反動で金利が下がる可能性があると見ています。

ただし、この予想は銀行の営業方針を推定したものであるため、外れる可能性は大いにあり得ます。民間の長期固定金利だけで審査を通している人は、フラット35の保証型でも審査に出しておくことをお勧めします。

20年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

2022年3月の20年固定金利は1%強に金利を上昇させた銀行が多く、令和4年度の税制改正によって住宅ローン控除の恩恵が無くなることとなりました。これによって、20年固定を主力商品から外す可能性もあります。長期金利が下がって適用金利を下げる銀行とそれほど下がらない銀行が混在すると見ています。

2022年4月のお勧め住宅ローンについてはこちらを確認してください。

毎月更新コロナバブル金利先読み住宅ローンランキング - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

10年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

2022年3月の10年固定金利については住宅ローン控除率と同じ0.7%前後にそろうという予想が的中しています。これによって。固定型10年の基準金利は約6年半ぶりの高水準となりました。

今後も銀行同士が横並びで金利を据え置くとすれば、4月に長期金利が下がっても10年固定はそれほど下がらない可能性があります。

2022年4月のお勧め住宅ローンについてはこちらを確認してください。

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変動金利の上昇可能性は少し後退

変動金利は日銀が民間金融機関に融資するときの政策金利の影響を受けると言われます。長期金利は市場の投資家によって債券がいくらで取引されるかによって日々変動していますが、日銀の政策金利は、文字通り日本銀行が政策として決める金利です。

ウクライナ侵攻によって米国の利上げペースは緩やかとなるでしょう。また景気停滞と物価高騰が併存するスタグフレーションリスクも顕在化してきているので、日銀が金融引き締めにシフトする可能性は後退しています。

変動金利のお勧め住宅ローン

三菱UFJ銀行は7大疾病保障(3大疾病保障充実タイプ)は対象疾病で1日の入院でもローンがゼロ円となります。1日入院でゼロ円になる団信は他行にはないもので、医療現場を知る医療関係者に人気(加入できるのは満50歳まで)です。

ただし金利に0.3%上乗せとなりますが、住宅ローン控除で当初の13年は実質的な負担はゼロに近くなります。0.7%の住宅ローン控除とセットで使うとお得です。

さらに女性には出産による金利軽減があるので、女性や夫婦ペアローンにする人にもおすすめです。

なお、PayPay銀行などは変動金利が低金利なのですが、5年ルールと125%ルールの適用がありません(あまり知られていない)のであまりお勧めしません。見た目の金利だけで判断すると失敗するのでよく吟味して決めましょう。

長期金利とフラット35金利が連動する仕組み(おまけ)

そしてフラット35の金利がどうやって決まっているのか?について、5分ほどのYouTube動画にしました。動画での図と言葉での解説が理解しやすいと思います。

機構債の表面利率から翌月のフラット35金利が予想できる|youtubeへ

「買取型」は住宅金融支援機構が金利を決める

フラット35の「買取型」は、住宅金融支援機構が金融機関からフラット35の債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて「機構債」という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35買取型の仕組み

マーケットの投資家は国債のような安全資産として機構債を購入しているので、機構債の表面利率は、それを発表する時点の長期金利=国債の利回りとほぼ連動するのです。

そして、住宅金融支援機構は国の機関なのでほぼ固定した経費を上乗せしてわたしたちに貸すフラット35の金利を決めます。

融資のときに窓口になるのは民間金融機関ですが、その債権を買い取り、最終的に債権者となるのは住宅金融支援機構ですから、フラット35の金利を決めるのは住宅金融支援機構なのですね。

「保証型」は民間金融機関が金利を決める

フラット35の「保証型」は民間金融機関が貸す住宅ローンの債権を住宅金融支援機構が保証するという仕組みになっています。

フラット35保証型の仕組み

上図のように、買取型と同じく金融マーケットから資金を集めていますが、住宅ローンの債権者は民間金融機関のままです。つまり、金融機関は住宅金融支援機構に保証料を払ったうえで儲けが出るようにフラット35の金利を決めているのです。

そのため、保証型のフラット35は取り扱う金融機関の裁量によって決められるということです。

以上、千日のブログでした。

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