千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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【2022年3月】米利上げの影響は?住宅ローン金利予想とお勧めする住宅ローン

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最新予想

どうも千日です。機構債の表面利率は前月から0.08ポイント上昇したため、フラット35の金利も同じ幅の0.08ポイントの上昇となりました。

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日米金利の最新動向

米長期金利の上昇が波及してどこまで上がる?

日経平均株価については、1月の終わりごろに急降下しました。これはコロナ環境下に米中央銀行が早期利上げを行うことによる経済への影響を懸念し、投資家が株式を売ったためです。

長期金利は2021年12月の下旬から2022年2月にかけて米長期金利の急上昇が波及して急上昇しています。これは、国際通貨基金(IMF)が日銀に金融政策の修正を提言したことで、日銀も利上げに動く可能性があると投資家が反応したためだと思われます。

米国に続いて日銀も量的緩和政策の引き締めにかかり、債券買取りを絞ると債券価格が下がることが予想されるため、価格が下がる前に売ろうという流れになるのです。これによって債券価格は下がり、長期金利が上昇しているのです。

今後の長期金利は日銀が許容範囲の上限としている0.25%に達する可能性もあります。そうなれば日銀は無制限に国債を買い(連続指値オペ制度)金利上昇を抑えることが予想されます。今後の動向によっては、瞬間的に大きく上がったとしても、その上昇が急激であればあるほど強く日銀によって抑制されるでしょう。

フラット35の金利予想とお勧め住宅ローン

フラット35は超長期固定金利の代表格です。買取型は住宅金融支援機構が民間金融機関から住宅ローン債権を買い取って証券化し機関投資家に機構債という形で販売する仕組みになっています(後半で図解しています)。

投資家はこの機構債も安全資産という認識で購入するため、日本の長期金利(10年国債利回り)の動向とフラット35の金利は連動する傾向があります。

これまでの機構債の表面利率、フラット35(買取型)の金利推移を表にしています。

2021年推移

7月

8月

9月

10月

11月

12月

長期金利

0.06%

0.01%

0.01%

0.03%

0.09%

0.07%

機構債(参考)

0.36%

0.31%

0.31%

0.33%

0.38%

0.36%

フラット35

1.33%

1.28%

1.28%

1.30%

1.33%

1.33%

2021年推移

1月

2月

3月

4月

5月

6月

長期金利

0.04%

0.13% 0.22% % % %

機構債(参考)

0.32%

0.40% 0.48% % % %

フラット35

1.30%

1.35% 1.43% % % %

機構債の表面利率は0.48%となりました。2022年1月から2月にかけての金利上昇時にフラット35の金利上昇を0.03ポイント抑えたことに鑑みれば、フラット35の金利は概ね1.40%の水準に上昇を抑える可能性もありました。

しかし3月の金利は1.43%となっています。住宅金融支援機構が損を被るということは国民の税金がそこに投入されることでもあります。2月に抑えた0.03ポイントがその上限ということでしょうか。

フラット35買取型の予想

フラット35買取型2022年3月 団信込み 団信抜き 頭金
返済期間10年~20年 1.31% 1.11% 1割
返済期間21年~35年 1.43% 1.23% 1割

フラット35保証型の予想とお勧め金融機関

フラット35保証型2022年3月 団信込み 団信抜き 頭金
ARUHIスーパーフラット9 1.38% 1.10% 1割
ARUHIスーパーフラット8 1.30% 1.02% 2割
ARUHIスーパーフラット7 1.28% 1.00% 3割
ARUHIスーパーフラット6 1.26% 0.98% 4割
住信SBI保証型90% 1.36% 取扱なし 1割
住信SBI保証型80% 1.26% 取扱なし 2割

ARUHIは団信に加入しないことで金利が0.28%引下げとなり、さらに頭金を多く入れることで金利が下がります。30代ならば団信の代わりに掛け捨ての生命保険の方が手厚い保障でコストが安くなるので、ARUHIがお勧めです。ARUHIは共働きの場合は連帯債務による収入合算も可能ですので30代までの共働き夫婦にお勧めです。

住信SBIネット銀行のフラット35保証型は団信抜きにはできません。また、連帯債務による収入合算もできません。しかし、団信込みの金利ではフラット35のなかで最低金利となります。40代以上で単独で住宅ローンを組む人にお勧めです。

民間の超長期固定金利の予想とお勧め金融機関

民間の超長期固定金利については、民間住宅ローンの超長期固定金利は2月と同様の上昇幅で上がる可能性が高いと思われます。

民間の長期固定金利だけで審査を通している人は、前述のフラット35の保証型でも審査に出しておくことをお勧めします。

20年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

住宅ローンの固定金利の商品を貸すための資金は金融市場から10年から30年の長期金利で調達している建前があります。しかし20年固定金利には超長期固定金利ほどの連動性はありません。

さらに住宅ローン控除の控除率が1%であることを意識した、民間金融機関の営業方針により1%前後となっていましたが、令和4年度の税制改正によって控除率が0.7%に下がっており、そのメリットが大幅に減ることになります。

これまでの長期金利と20年固定のその時点の最低金利を表にしています。

2021年推移

7月

8月

9月

10月

11月

12月

長期金利

0.05%

0.02%

0.02%

0.05%

0.09%

0.07%

20年固定

0.895%

0.845%

0.865%

0.905%

0.965%

0.975%

2022年推移

1月

2月

3月

4月

5月

6月

長期金利

0.06%

0.17% 0.19% % % %

20年固定

0.965% 0.995% 1.045% % % %

20年固定金利については、2月の上昇幅と同じ位の上昇幅で上がる可能性が高いと思われます。

2022年3月のお勧め住宅ローンについてはこちらを確認してください。

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10年固定金利の予想とお勧め住宅ローン

10年固定金利は従来0.5%前後の金利水準としている銀行が多く、令和4年度の税制改正によっても住宅ローン控除の恩恵は続くこととなりましたが、2月に上昇したことで0.6%台が多くなっています。

10年固定は主力商品として横ばいの可能性もありますが、さらに上昇して住宅ローン控除率と同じ0.7%前後にそろってくる可能性もあります。

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米長期金利が上昇しても住宅ローンの変動金利が上がらない理由

変動金利は日銀が民間金融機関に融資するときの政策金利の影響を受けると言われます。長期金利は市場の投資家によって債券がいくらで取引されるかによって日々変動していますが、日銀の政策金利は、文字通り日本銀行が政策として決める金利です。

政策金利とは中央銀行が民間銀行に融資するときの金利であり、景気後退時には政策金利を下げ、好景気時には政策金利を上げます。グラフはリーマンショックから直近までの日米政策金利の動向です。

リーマンショックから直近までの日米政策金利の動向

リーマンショックで日米ともに政策金利を引き下げゼロ金利政策を開始しました。その後米国では景気が回復し2016年から金利を上げましたが、日本は金利を上げられず2016年にはマイナス金利政策に突入しています。

直近の2022年1月の日銀会合では現在の金融緩和政策(短期金利マイナス0.1%、長期金利0%)を継続するとの方針を決定しています。3月に上昇する可能性は低いでしょう。ただし、12月ごろには金利上昇の兆候が見えてくるかもしれません。詳細はYouTubeで解説しています。

変動金利のお勧め住宅ローン

三菱UFJ銀行は7大疾病保障(3大疾病保障充実タイプ)は対象疾病で1日の入院でもローンがゼロ円となります。1日入院でゼロ円になる団信は他行にはないもので、医療現場を知る医療関係者に人気(加入できるのは満50歳まで)です。

ただし金利に0.3%上乗せとなりますが、住宅ローン控除で当初の13年は実質的な負担はゼロに近くなります。0.7%の住宅ローン控除とセットで使うとお得です。

さらに女性には出産による金利軽減があるので、女性や夫婦ペアローンにする人にもおすすめです。

なお、PayPay銀行などは変動金利が低金利なのですが、5年ルールと125%ルールの適用がありません(あまり知られていない)のであまりお勧めしません。見た目の金利だけで判断すると失敗するのでよく吟味して決めましょう。

長期金利とフラット35金利が連動する仕組み(おまけ)

そしてフラット35の金利がどうやって決まっているのか?について、5分ほどのYouTube動画にしました。動画での図と言葉での解説が理解しやすいと思います。

機構債の表面利率から翌月のフラット35金利が予想できる|youtubeへ

「買取型」は住宅金融支援機構が金利を決める

フラット35の「買取型」は、住宅金融支援機構が金融機関からフラット35の債権を買い取って証券化し、機関投資家に債券市場を通じて「機構債」という形で販売するという仕組みになっています。

フラット35買取型の仕組み

マーケットの投資家は国債のような安全資産として機構債を購入しているので、機構債の表面利率は、それを発表する時点の長期金利=国債の利回りとほぼ連動するのです。

そして、住宅金融支援機構は国の機関なのでほぼ固定した経費を上乗せしてわたしたちに貸すフラット35の金利を決めます。

融資のときに窓口になるのは民間金融機関ですが、その債権を買い取り、最終的に債権者となるのは住宅金融支援機構ですから、フラット35の金利を決めるのは住宅金融支援機構なのですね。

「保証型」は民間金融機関が金利を決める

フラット35の「保証型」は民間金融機関が貸す住宅ローンの債権を住宅金融支援機構が保証するという仕組みになっています。

フラット35保証型の仕組み

上図のように、買取型と同じく金融マーケットから資金を集めていますが、住宅ローンの債権者は民間金融機関のままです。つまり、金融機関は住宅金融支援機構に保証料を払ったうえで儲けが出るようにフラット35の金利を決めているのです。

そのため、保証型のフラット35は取り扱う金融機関の裁量によって決められるということです。

以上、千日のブログでした。

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