千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日太郎が送る住宅ローンの最新ニュース、ほぼ毎日21時にYouTube生配信、失敗しないマイホームの購入から返済計画のバイブルとして、多くの方からご支持頂いています。

千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

住宅ローンに精通した公認会計士千日太郎による専門サイト、21時からYouTube生配信、最新の金利動向から失敗しない住宅ローン、マイホームの購入計画についてWBS(テレビ東京)ほか多数の経済専門メディアでコメントしています。本サイトにはプロモーションが含まれています。

毎日更新!日米金利の最新動向➤
お勧め住宅ローン(CPA監修更新)➤
リスクと負担を減らす借り換えランキング➤
PR

【金利予想】フラット35の2018年3月金利は少し下がり1.36%でしょう←予想的中1.36%

Sponsored Link

黒田総裁続投で2018年3月のフラット35金利は1.36%で的中

どうも千日です。2018年3月のフラット35の金利のもとになる機構債の表面利率が発表されました。

発表された機構債の表面利率は0.42%と前月から0.04%下降しましたので、フラット35の2018年3月金利は前月から0.04%下がるだろうというのが大方の予想です。

予想は的中しましたね。(2月27日追記)

フラット35
3月確定
団信込み 団信抜き
10年~20年 1.29% 1.09%
21年~35年 1.36% 1.16%

ちなみに2月の実績は以下のとおりでした。

フラット35
2月実績
団信込み 団信抜き
10年~20年 1.32% 1.14%
21年~35年 1.40% 1.20%

今後のフラット35を予測する上でのポイントはやはり北朝鮮情勢ですが、韓国の平昌で開催中の冬季オリンピックもあってかなりを潜めています。

そして日銀総裁は現黒田総裁の続投が濃厚と言われています。黒田氏は2016年のマイナス金利政策をはじめとする「異次元の金融緩和」の立役者であり「2%の物価上昇率の目標」をかかげ、今の時点で出口対応(利上げ)を考える局面ではないと強調しています。

フラット35の金利が確定するのは2月末ですので、まだ決まったわけではありませんが、何もなければ少し下がるだろう、と考えられます。

ちなみにこの時期のオススメ住宅ローンについてはこちらもどうぞ。

長期金利と機構債の表面利率の関係

フラット35は民間金融機関やモーゲージバンクで申込をしますが、実質的に融資をしているのは住宅金融支援機構という国の機関です。そして、住宅金融支援機構は投資家に機構債を販売してフラット35の資金を調達しています。

f:id:sennich:20171109234447j:plain

なので、フラット35の金利は投資家達が長期の安全資産に投資するときの金利=市場の長期金利の影響をモロに受けるのですね。その長期金利の指標となる新発10年国債利回りの推移と機構債の表面利率の推移を並べてみましょう。

直近の10年国債利回りと機構債表面利率の関係

年月 10年国債利回り 機構債表面利率
2016年5月 -0.134% 0.34%
2016年6月 -0.102% 0.36%
2016年7月 -0.208% 0.23%
2016年8月 -0.229% 0.19%
2016年9月 -0.084% 0.33%
2016年10月 -0.040% 0.37%
2016年11月 -0.056% 0.34%
2016年12月 0.013% 0.41%
2017年1月 0.076% 0.48%
2017年2月 0.065% 0.46%
2017年3月 0.093% 0.47%
2017年4月 0.071% 0.46%
2017年5月 0.014% 0.40%
2017年6月 0.048% 0.43%
2017年7月 0.050% 0.44%
2017年8月 0.074% 0.46%
2017年9月 0.043% 0.42%
2017年10月 0.035% 0.42%
2017年11月 0.064% 0.43%
2017年12月 0.025% 0.40%
2018年1月 0.045% 0.42%
2018年2月 0.079% 0.46%
2018年3月 0.060% 0.42%

(注)年月は対象のフラット35の適用金利なので、時点としては前月の20日前後の金利です。例えば2018年3月のフラット35に対応する機構債の表面利率の発表は2月16日ですので、2018年3月には2月15日終値の金利を書いています。

  • 長期金利は前月から0.019%下がった
  • これに対して機構債0.04%下がったということです。

機構債の下がり幅の方が大きいです。

機構債が実際に投資家に販売されるのは2月23日が予定ですので、今日から23日までに長期金利がもう少し下がりそうだ、という市場の予想を反映したものだと思います。

最近の長期金利(新発10年国債利回り)の動向

基本的には安倍政権の続投で、基本的に現行の日銀政策がかなり長い間続くという見方が支配的になっています。

更には、黒田総裁の続投が確定的になったことで、まだまだ利上げは先という観測が支配的となった感じですね。

直前の長期金利(新発10年国債利回り)は以下のように下降しています。

f:id:sennich:20180218163702j:image 

 

フラット35の金利は国が操作している

こちらに書いているようにフラット35は低金利に安定しやすいことから、2018年におすすめする住宅ローンのベスト3の一つです。

①国が操作し金利上昇を緩和させるフラット35

②価格競争の目玉で低金利が続くメガバンクorネット銀行の変動金利

③申込日~実行日までで一番低い金利が適用される地銀や信金の当初固定金利

2018年下半期の金利動向に翻弄されない住宅ローンはフラット35+メガ/ネット変動+地銀信金当初固定 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

この記事を読んでいる方はフラット35の金利動向に注視している人だと思います。フラット35を軸に考えるのは正解だと思います。

2018年のフラット35の金利は1.38%前後で推移するという予測

千日の分析によると、今のところ国はフラット35の金利(団信0.28%込み)で1.38%弱に抑えたいと考えていると見込んでいます。

2017年10月の申込からは団信保険料0.28%が金利に込みになっています。それ以前の長期金利の推移とフラット35(団信抜き)の金利推移をみるとそれが見えてきます。

詳しくは2018年以降のフラット35の金利を予測している記事で詳しく書いていますので、まだ読んだことのない方は読んでみてください。今のところ、この当時の予想通りに進んでいる感じです。

今回は目標とする1.38%以下なので「国による調整」は無いでしょう

機構債がメチャメチャ上がったときには、国がその分をかぶって安い金利でフラット35を貸していたときが過去2016年2017年にはありました。

今回はというと1.36%ですので、国が目安としている1.38%をほんの少し0.02%下回っています。国として特段調整する必要の無い局面と言えます。おそらくほぼ1.36%で決まるものと思われます。

ただし、この予想は北朝鮮情勢については織り込んでいないので、その点はご了承くださいね。

 

複数の金利タイプで審査を通しておきましょう

住宅ローンは実行月によってこれだけ金利が変化することがあります。予め異なる金利タイプで本審査を通しておけば直前になってから慌てることは無いですね。

変動金利や3年固定などの短期の固定金利でも審査を通しておく

基本的にはフラット35を中心として固定金利が低い状況が続いていますので、フラット35はオススメしやすい金利タイプです。

しかし一時的な変動はよくあることです。

姉妹サイトの住宅ローン年齢・年収別パーフェクトランキング | 千日の住宅ローン無料相談ドットコムでは年齢・年収別にマッチする住宅ローンを変動金利も固定金利もミックスしてランキングしています。

以下がそのランキングへのリンクです。

世帯年収(万円) 年齢
20代 30代 40代 50代以上
400未満 20代800未満 30代600未満 40代600未満 50代1000未満
400~600
600~800 30代600~1200 40代600~1200
800~1000 20代800以上
1000~1200 50代1000以上
1200~1500 30代1200以上 40代1200以上
1500~2000
2000以上

このランキングの上位から複数の金利タイプをミックスして本審査に通しておくことをお勧めしています、これもいわゆる『ポートフォリオ』です。 

マイホームを買うときには住宅ローンを組まなくてはいけません。その住宅ローン金利は金融市場の影響をモロに受けます。投資家でもないのにそうした市場の動きに影響を受けてしまうのですよね。

住宅ローンで家を買う人は、まさに数千万円という元本でもって金融市場に参加しているのだ、という心構えでいる必要があるのですよ。

このように、基本的にはフラット35を中心として固定金利が低い状況が続いています。

しかし、2018年はここ最近表面化してきている北朝鮮リスクによって、一時的に大きく変動する可能性があります。何もないと思ってたら、急に上がったり下がったりするのが長期金利というものです。

言うまでもなく変動金利は今も最低金利ですよね。変動金利の方は日銀が政策金利をゼロ金利政策で抑えている限り、短期的に動くことは無いでしょう。もし北朝鮮リスクが顕在化して長期金利が高騰した場合には変動金利にシフトすることも考えておいた方が良いでしょう。

しかし、今後数年で上がる可能性がありますので、原則として金利が上がる前提で準備をしておかねばなりません。千日個人としては、今の変動金利の低金利が続くのはおおむね5年程度までではないか?と考えています。

早い段階からどれか一つに絞ってしまうのは危ないですよ。ギリギリまで粘って有利な方を選択することをお勧めします。

  • 2018年2月27日確定した金利を更新しました。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

3月は多くの新築マンションや注文住宅の完成引き渡しが集中する時期です。最近はちょっと金利の動きが不安定だったのですが、少し下がってよかったです。

ここ数日少し慣れない経験をしまして、疲れていたので、こうしたおなじみの記事を書くことができて渡りに船でした(笑)。

いち部の方々にご心配をおかけしましたが、仲良くやっております『夫婦喧嘩が犬も食わない』とはよく言ったものですが。

2018年2月18日

千日太郎おすすめ住宅ローン

千日のブログお勧め記事

フラット35のお勧め利用法のカテゴリー

千日の住宅ローン無料相談ドットコムで一般の方からのフラット35の質問に答えています