118回機構債の表面利率が発表されました
どうも千日です。本日発表された機構債の表面利率は0.47%です。0.01%上がりましたね。なお、2017年3月のフラット35 の金利を予想-千日の住宅ローン無料相談.comではほぼ横ばいと予想してましたので、概ね予想通りと言って良いと思います。
35年の超長期固定金利については、スプレッドが前の月と同じならプラス0.64%で1.11%という所でしょう。(カッコ)内は2月の金利です。
- 15年から20年 1.00%(0.99%)
- 21年から35 年1.11%(1.10%)
速報
千日が機構債の表面利率を横ばいと予想した理由
2月は色々ありました。
- 長期金利が2月3日午前に瞬間的に0.15%まで上昇し、急きょ日銀が指定した利回りで、無制限に国債を買い入れるオペレーション(指値オペ)を実施して抑えつける。
- トランプ大統領が日銀の金融緩和政策を為替操作だと批判した。
- その後、安倍首相がトランプ大統領とフロリダでゴルフ、18ホールプラス9ホール回り協調路線を演出。
その間、長期金利はずっと0.09%で高止まりしています。ちょうど2017年1月の表面利率が決定された2016年12月の動きに良く似ています。
なので月半ばに利率を発表するソニー銀行では固定金利を上げてきました。
ソニー銀行の20年超の超長期固定金利では0.103%の上昇ですね!
なので多くの方はフラット35もそれなりに上がりそうだと思った方が多いのではないでしょうか。
しかし蓋を開ければ、0.01%の上昇という10分の1微増にとどまりました。
何故か?
- ソニー銀行は長期金利(国債利回り)に連動
- フラット35は機構債が幾らで売れるかに連動
この点に注目すれば、横ばいになるという予想に辿り着くのです。
表面利率は長期金利だが国債とは違う
フラット35の金利は、前の月の下旬に発行される機構債の表面利率に住宅金融支援機構のコストと取扱金融機関の利益率を上乗せして決定されます。
その機構債の表面利率は、購入する投資家にとっては投資の利回りという事です。
フラット35 の貸し出し資金の元をたどると、この機構債の売上代金です。
ですから、フラット35 の金利は市場の長期金利の影響を受けると言われているのです。
しかしそれはあくまでそういう傾向があるというマクロな視点での見方です。
トランプ大統領で一時的に米国債に流れても円建ての債券には底堅い需要がある
昨年のトランプ氏の大統領当選で過剰な期待からアメリカの長期金利が上がりましたね。
そこで、投資家らは金利のマイナスだった日本国債を売ってアメリカ国債や株式を買いに走らました。
日本国債の価格が下がる→利回りが上がるという事になりました。
- 債券価格が上がると利回りは下がる。
- 債券価格が下がると利回りは上がる。
こういう法則があります。詳しくは金利ラボ | 千日の住宅ローン無料相談ドットコムをどうぞ、分かりやすく解説してます。
もちろん、機構債だって債券ですので国債と同じ影響を受けて価格が下がり→利回り(発行時の表面利率)が上がるという流れで去年の終わりから上昇に転じた訳です。
米国債ばかり持ってる訳にはいかない
しかしアメリカの国債利回りがどんなに良くても米国債ばかり買う訳にはいきません。
当然ですが、アメリカ国債は満期になるとドルで償還されます。何しろアメリカの借金なんですから。
例えば日本の保険会社なら、ドルで償還されてもドルで保険金を払う訳にはいかないです。
結局お金を使う時は円に交換しなければならない。
アメリカ国債を買うという事は為替変動リスクも負わなくてはなりません。
特に機関投資家は、必ず円建ての債券を幾らか保有しておく必要があるんですね。
発表直前までのこまめな住宅金融支援機構のホームページの更新
機構債への高い需要を裏付けるかのように、発表直前まで住宅金融支援機構の機構債のページは毎日こまめに更新され、情報が小出しにされていました。
例えば、
- 発行額は1,490億円。
- スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)、格付投資情報センター(R&I)から「AAA」の予備格付けを取得済み。
こう言った利回りが決まるまでのプロセスや、購入の参考となる情報です。
おそらく、様々な方面から機構債購入の問い合わせがあったのでしょう。
まとめ
なにはともあれ、国債利回りに引っ張られるような形でフラット35が上がらなそうだというのは、これから3月に融資実行を控えている人には朗報ですね。
千日のブログでは2月末か3月の初めに確定の続報を予定していますので、また読んでくださいね。
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以上、千日のブログでした。
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