千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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住宅ローンの金利タイプごとの特徴を知り最適な住宅ローンを選ぶ

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自分にとって最適な住宅ローンを選ぶために最低減知っておきたい知識

どうも千日です。住宅ローンの金利タイプを選ぶのはとても悩ましいですよね。千日のブログでは、それぞれの金利タイプについてその特徴やメリット、デメリットを過去記事で紹介しています。

このエントリーはそんな過去記事へのリンクを1つにまとめる事で、読んだ方が住宅ローンを選ぶ時に把握すべきポイントを把握した上で住宅ローンを選べるいう狙いがあります。

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では始めますね。

目次

フラット35の固定金利の特徴とポイント

2016年9月21日の会合で日銀の金融緩和政策は長期金利を0%で推移させることを目標とする「長短金利操作付き量的・質的金融緩和政策」イールドカーブコントロール政策というものになりました。 

 

日銀の金利操作は長期と短期の金利差(イールドカーブ)を適正に保つ事を目的にしてます。

日本銀行によるイールドカーブコントロール

  • 短期は低い利回り
  • 長期は高い利回り

これが適正なんですよ。しかしマイナス金利政策の副作用で長期金利が下がり過ぎて、長短の金利差が無くなってきているんです。

日銀は差し当り長期金利を上げて長短の金利差を出そうとしています。

フラット35の住宅金融支援機構は国の出先機関です。日銀の政策に協調するものと思われます。つまりフラット35の金利は、市場よりも日銀の政策をより反映して政策的に低金利に据え置かれる傾向があるということです。

ちなみに、フラット35の金利は前月の20日前後に公表される機構債の表面利率から簡単に予測出来ますので、公表された機構債の表面利率をもとにに千日のブログで予想を公開しています。

 

フラット35の新団信制度が2017年10月からスタート

2017年10月1日の申し込みからフラット35の団信が大幅にリニューアルされていますね。

  1. 団信保険料は実質値下げ。従来年一回ローン残高の0.358%を払う方式だったが、今後はフラット35の金利に0.28%上乗せとなり毎月の返済と一緒に支払う。
  2. 住宅ローン残高がゼロ円になる保障の範囲は拡大。従来高度障害と死亡が条件だったが、今後は身体障害(身体障害者福祉法1級or2級)についても保障の範囲に含まれる。

保障としては身体障害保障が画期的です。これは国内団信初の取組みです。

身体障害保障の例としては、ペースメーカーを植え込んだり、人工透析が不可欠になって日常生活活動が極度に制限される状態で1・2級の身体障碍者手帳が交付された場合などが当てはまります。

最近の傾向としては医療費削減の流れから、入院期間が短期化する傾向があり、通院治療となっても重い障害が残ることもあります。従来の疾病保障団信では、カバーされません。その点、身体障害が保障の範囲になっているフラット35の保障範囲は他の追随を許さないほどの広さだと思います。

また、身体障害者手帳の交付という基準も明確です。なお精神障害者手帳は保障の範囲外ですのでその点は注意が必要ですね。

 

アルヒスーパーフラット8は頭金2割で金利が割引になる

今最もお勧め出来るのがARUHIのスーパーフラット8です。頭金を2割用意することでフラット35の金利から0.1%割引になります。

頭金を入れるとその分住宅ローン控除が減りますけど、ちゃんとシミュレーションすると、それでもお得なケースが多いのです。

詳しくはこちらをどうぞ。

 

フラット35リノベで金利が0.6%引下げになる

住宅金融支援機構の新商品「フラット35 リノベ」とは、フラット35の借入金利を当初10年間(Aプラン)、または10年間(Bプラン)にわたり0.6%引下げる制度です。

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省エネルギー・耐震性等の住宅性能を一定以上向上させる性能向上リフォームにより、住宅性能を向上させた中古住宅を取得する事が条件です。

2017年10月の金利でフラット35のプランAを利用すると、返済開始から10年間は、

  • 15~20年固定金利1.29%→0.69%
  • 21~35年固定金利1.36%→0.76%

中古住宅を購入する人はこの機会を逃す手はないでしょう。

 

住宅ローン控除で利息負担をゼロに出来る

フラット35に代表される固定金利は、借入期間にわたり金利を固定する金利タイプですね。

住宅ローン控除は10年間にわたり12月31日のローン残高の1%を所得税及び住民税からマイナスする減税措置です。

今の固定金利は1%前後ですから、住宅ローン控除と組み合わせる事で、当初の10年間は金利負担をほぼゼロにできます。

以下は最新の固定金利でのシミュレーションへのリンクです。毎月の月初に更新しています。


 

変動金利から固定金利への借換なら

日銀の政策で意図的に低い金利に抑えられている固定金利への借り換えを検討している人も多いでしょう。

金利変動リスクを負っているのに、今の固定金利よりも高い金利で借りている人は多いと思います。

ちなみに千日は2008年11月に住宅ローンを変動金利で借りました。今適用されている金利は0.975%です。

我ながら、変動にしている意味ナシです。

ちなみに『借り換えるなら手数料がかかるので1%位安くならないと損』なんて誰が言ったか知りませんが、実際は0.1%から0.3%金利差があれば収支トントンです。

以下のリンクでは、ローン残高と残り期間毎の借り換えコストを一覧表でまとめています。

  

10年固定金利の特徴とポイント

  • マイナス金利政策で最も下がった金利タイプ。
  • 短期的には低位で安定するが国債利回りに連動して中期的には上がる傾向にある。
  • マイナス金利のメリットを最大限に享受して、10年後にリスクを取る人。

10年固定金利は今、三井住友信託銀行が最安です。どこかに抜かれてしまったら大幅に書き換えが必要になるので頑張って欲しいですね。

数多のネット銀行を差し置いて三井住友信託銀行が最安の10年固定金利を出しているのにはある理由があります。

 

三井住友信託銀行の10年固定金利が最安の理由と今後

一時は0.35%まで下りマイナス金利政策で最も下がった金利タイプでしたが今は0.7%前後となり上がってしまいました。

10年固定金利の決まり方については住宅ローン金利の本当の決まり方について誰よりも分かりやすく解説しますにも書きましたが、円金利スワップレートに連動します。

そして円金利スワップレートは新発10年物国債利回りをほぼトレースしてます。マイナス金利の2016年に信託銀行の10年固定金利が特に安かったのは、信託財産の運用のために安全資産への投資が不可欠だからです。

国債の利回りがマイナスだと運用投資先として買えませんよね。何しろ買った瞬間に損が確定するんですからネ。

そこで国債に代わる安全資産への投資として住宅ローンを獲得しようとしているんですよ。積極的に競争しているんじゃなく、金利を下げざるを得なかったのが信託銀行の10年固定です。

 

中期的には上がって行く傾向にあると考えておいた方が良いと予測していましたが、その予測どおり、上がったということになります。

 

今の低金利のメリットを最大限に受けて10年後にリスクを取る戦略

ハッキリ言って10年固定金利は、そのまま最後まで借りると損をするように出来ています。

  • 10年後にその時の情勢に合わせて何らかのアクションを取る。

これが10年固定を選ぶ人のタスクです。そういう面倒はイヤだ、という人にはお勧めしません。繰り返しになりますけど、そのまま最後まで借りると損だからです。

10年後のアクションについてはこちらをどうぞ。

そして、10年固定に向いている人と向いていない人についても記事を書いてます。

それはリスクについての考え方です。

リスクを負うか?

リスクを取るか?

10年固定はリスクを負わざるを得ない人かリスクを積極的に取っていく人にマッチする金利タイプであると思います。

 

  

変動金利の特徴とポイント

  • 6割以上の人が選ぶ主流の住宅ローン金利タイプ。

変動金利は、金融機関が必要に応じて金利を変動させることが出来る金利タイプですね。

ただ、銀行は完全に自分の好きに金利を決めている訳ではありません。

銀行間で資金を融通しあう金利を短期プライムレートと言い、変動金利はこの短期プライムレートに連動して銀行が金利を上下させることが出来る金利タイプなのです。

その短期プライムレートは2009年1月からほぼ変動していません。

短期プライムレートの推移

2008年11月〜2009年1月 1.675%
2009年1月〜2017年10月 1.475%

長・短期プライムレート(主要行)の推移 : 日本銀行 Bank of Japan

ここ10年程は変動しない変動金利です。

 

変動しない変動金利の理由

なぜ短期プライムレートが変動していないかと言えば2008年のリーマンショックで「ゼロ金利政策」が復活したから、という理由です。

政策金利の推移グラフ

つまり市場の短期金利は一足早く2008年にはゼロとなっており、だとすれば、それに連動する短期プライムレートもすでにリーマンの時点で「底」に達したという理屈なんですね。

とはいえ、この低金利ですから、銀行間でも短プラを下げる圧力があったんですけど、それをやるとますます自分達銀行の利益を圧迫するので敢えて下げなかったんです。

短プラを変動させるには、他行との歩調合わせが必要で自分だけが抜けるというのはナシです、横一列なんです。

  

金利変動リスクに備える

当分の間は上がる要素も下がる要素もない変動金利ですが、予測可能なのはせいぜい5年先までです。

5年位先までなら現在(いま)の状況を軸に何と無く予想を立てられますが10年を超えると、それこそ預言者でもない限りは全く予想がつきません。

初代iPhoneの発売開始は2007年6月29日、現在の2016年から遡ること9年前です。iPhoneが出てくるまではパカパカのガラケーが席巻してました

およそ10年前の2006年に誰が現在のスマホ社会を予想出来たでしょうか?

住宅ローンは35年あるんですよ。

当分は上がらないからオススメとは口が裂けても言えません。

しかし金利上昇リスクに対応した準備については下記のリンクで記事にしていますので、よかったら参考にしてみて下さいね。

 

ミックスローンの特徴とメリットとデメリット

  • 10年固定と20年超固定のミックス。
  • フラット35Sやリノベ、子育て支援型などで引下げ期間後に繰上げ返済する。

ミックスローンは景気動向の予測が全くできず、金利上昇リスクを抑えたいけれども今の低金利のメリットも捨てがたいという人が選びがちです。

しかし、固定と変動の組み合わせは、リスクと同時にメリットも半減するという面があります。

そこで、今お勧めのミックスローンは10年固定と20年超固定のミックス、又はフラット35Sやリノベ、子育て支援型などで引下げ期間後に繰上げ返済がお勧めです。

長期的な金利上昇のリスクを低く抑えつつ、変動金利よりも安い金利になります。

当初固定期間中に完済することで、10年後に収入が減る又は支出が増える人には特にお勧めのミックスローンです。

当初10年の住宅ローン控除の恩恵を最大限に得られる方法です。

詳しくはこちらのリンクからどうぞ。

 

手数料が増えないワンライティングミックスローン

ミックスローンは、銀行にとっては借入ごとに債権の査定を行いますので、2倍の債権管理コストがかかります。利用者にとってもそれは同じで、抵当権の設定費用は住宅ローンを借りる債務者が負担します。

しかし最近は三井住友信託銀行ではこの手数料を下げるサービスとしてワンライティングミックスローンという商品を出しています。

融資申込書と契約書をそれぞれ1通にまとめることで一つの金利プランにした場合と同じコストにすることが出来ます。

金利プラン以外の借入期間、 返済方法、保証料支払方法は同じにする必要があります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事とその先のリンクを一通り読めば、住宅ローンの金利タイプごとに、今現在のメリットとデメリットを一通り把握できるようになっています。

上記の他にも、最近の住宅ローン金利に影響する社会経済ニュースをリアルタイムに考察して記事にしていますので、たまにのぞいてみてくださいね。

  • 2016年11月30日に金利の情報を更新しました
  • 2017年10月8日に更新しました

以上、千日のブログでした。

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