ジョジョの奇妙な冒険5部 ブチャラティの名セリフ
どうも千日です。まず記事のタイトルだけ決めました。この記事は大人のジョジョシリーズです。ブチャラティの名セリフ『吐き気を催す邪悪とは…』について掘り下げてみたいと思います。
千日の一番好きなセリフです。
そしてこのセリフは作者の荒木飛呂彦氏のメッセージが強く込められたセリフなんです。
吐き気を催す『邪悪』とはッ!何も知らぬ無知なる者を利用する事だ……!
カッコイイですね。このセリフとともに『邪悪』なボスを裏切ることを決断するのです。第3部の主人公の空条承太郎のセリフにも似たものがあります。
ジョジョのシリーズには数々の魅力的なキャラクターによる名セリフがありますが、その中には作者である荒木飛呂彦氏の分身といえるキャラクターがいるように思います。
大抵は主人公なのですが、この5部についてはブチャラティではないかというのが千日の考えです。
そういうキャラクターは作中に何度かとても印象的なセリフを言います。
作中ではセリフとして語られますが、極めてメッセージ性が高く、一見取って付けたような違和感を与えますが、読者に深く印象付けられます。
荒木飛呂彦氏がこの5部を描いた背景にある危機感
それは『自分だけが良ければいい』という社会の風潮に対してだと語っています。『その反動があって、革命とまではいかなくても組織を飛び出し、自分を犠牲にする人間を描いてみたくなった』そうです。
この第5部でブチャラティが印象的なセリフを語るのは、こういった作者の意図を代弁させるキャラクターだからなんですね。
ままならない運命との闘い
ジョジョシリーズというと、どうしても多種多様なスタンドや戦闘のトリックに目を奪われがちです。
もちろんそれも他の作品には無い魅力ですが、全てのシリーズに亘って底に流れているものは『人間讃歌』であり、とても前向きな精神であり、それがこの作品が多くの人に支持されるゆえんだと千日は思います。
この第5部の主人公達は皆、ままならない運命に翻弄されますが最後まで諦めずにその運命に立ち向かいます。
表面的には主人公達は強大なボスに立ち向かうのですが、本質的には、ままならない運命に立ち向かっているのだと読むこともできます。
この5部のラストについては、ジョジョシリーズの中では珍しく賛否両論となっています。詳しく書くとネタバレになってしまうので興味のある方は本編で確認して下さい。
千日はこういうの、嫌いではありません。この物語が『ハッピーエンド』なのだということを、作者が強調したゆえんだと思うからです。
以上、千日のブログでした。
大人になって読み返すジョジョシリーズ
ジョジョの奇妙な冒険 30~39巻(第5部)セット (集英社文庫―コミック版)
- 作者: 荒木飛呂彦
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