農協改革の未来と責任について
どうも千日です。3回に渡る農協改革シリーズのラストです。
2回にわたって農協改革に伴う全中の解体から、米と日本人の関係について書きました。日本人が『銀シャリ食べたい!』と渇望してた昔は食べさせて貰えず、『パンの方がスキ、それに炭水化物ダイエット』という現代には余ってしまう。
まるで男女の関係のようです。
減反政策は米が余ってしまったから始まった政策です。分かりやすくするために、5段階に箇条書きにそのプロセスをまとめてみました。
風が吹けば桶屋が儲かる的な感じですが、この例は儲かっていません。
- 米が余る(需要より供給が上回る)
- 米の相場が下がる(安くないと誰も買わないようになる)
- まず小規模農家が赤字になる(機械化されてるので沢山作る方が安く出来る。沢山作れない小規模農家は価格競争で負けてしまう)
- 農家をやめる人が増える(元々の農家離れに拍車がかかる)
- 元々低い食料自給率がさらに下がる
農業を続けて貰いたいんだけど米以外の作物を生産して欲しいという政府
減反政策を廃止するということ
- 米が余る(需要より供給が上回る)
- 米の相場が下がる(安くないと誰も買わないようになる)
- まず小規模農家が赤字になる(機械化されてるので沢山作る方が安く出来る。沢山作れない小規模農家は価格競争で負けてしまう)
- 農家をやめる人が増える(元々の農家離れに拍車がかかる)
- 元々低い食料自給率がさらに下がる
これにはTPP(加盟国間の関税の撤廃)を見越した政府の思惑があると言われてます。4から5になる前に農家の大型化や作物の高付加価値化によって国際競争力をつけようということなんだという見方です。
農協改革での安部首相の『農家の所得を上げる』という言葉
これは私達が(善かれと)選択してきたことのツケなんです。
今後の話をしましょう
- 少子高齢化で先細りする税収と増える医療費
- 主食といいながら米を食べない国民
- 今後も輸入作物に頼らざるをえない国内農家の規模(農家離れ)
今後も『日本人の主食は米です』と言い続けるために払うお金はない。
このシリーズの前に良い仕事と悪い仕事について記事を書きました。
全中の仕事は農家の為の仕事でした。しかしそれは農家が農家の為(補助金の為)に作物を作る方向に農家をミスリードしてしまった面もあるのではないでしょうか。
3回に渡りましたが、今回の私達の選択(減反政策の廃止と農協改革による全中の解体)が今後の日本の風景と、日本の食卓にどんな影響を及ぼすかはわかりません。
少なくともこれだけは言えることがあります。
今後どのような結果になったとしても、その結果は特定の個人の責任だけではなく今の私達の選択の結果だということ。
そしてそれは結末では無く過程であり、今後の私達の選択によって、さらに良くも悪くも変わり得るということです。