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【金利予想】2017年フラット35は北朝鮮リスクで下がり、民間銀行の住宅ローンは10年固定から変動金利へシフト

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2017年下半期からの住宅ローンのトレンドを把握しよう

どうも千日です。9月のフラット35の金利の指標になる機構債の表面利率が発表されました。前月から0.04%下がり0.42%です。ということは、フラット35の金利も同じだけ下がると予測できます。

北朝鮮の大陸間弾道ミサイルがグアムを狙って日本の中国地方と四国の上空を通過する…

いよいよアメリカとの軍事衝突は避けられないかもしれない…

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この不安材料が長期金利を引き下げ、同じく長期金利のフラット35の金利にも波及したということです。

9月のフラット35金利予想

  • 10年~20年:1.00%(8月は1.04%)
  • 21年~35年:1.08%(8月は1.12%)

実際の9月のフラット35

  • 10年~20年:1.02%(8月は1.04%)
  • 21年~35年:1.08%(8月は1.12%)

35年の方はピッタリでしたが、20年以下の方は予想を0.02%上回る結果となりました。

では、他の住宅ローンの金利はどうなるのか?フラット35金利と同じく下がるのか?気になるところですよね。住宅ローンを借りる銀行はだいたい1~2カ月前には決めておく必要がある、と言われます。

  • 融資実行時点では、どの金利タイプが有利か?
  • その金利タイプでの最安金利を出している銀行は?

こういうことについては、ある程度の目途を立てた上で住宅ローンの契約に臨みたいですね。なので、今日は2017年下半期のフラット35と民間銀行の住宅ローンの金利動向について書きたいと思います。

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民間銀行の住宅ローンとフラット35の金利の決まり方

民間銀行の住宅ローンの図です。銀行が市場で資金を借りる調達金利よりも高い金利で住宅ローンを貸すことで銀行は利益を出しているのですね。住宅ローンの金利は仕入値に利益を乗せた売値です。

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フラット35の図です。フラット35は住宅金融支援機構という国が運営する団体が銀行から債権を買い取るという形になっています。債権を買い取るお金は「機構債(RMBS・住宅ローン債権担保証券)」を機関投資家に販売して調達します。

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ですから、フラット35の金利は投資家に販売する機構債の利回りに事務コストを足したものなんです。毎月、千日が公開している翌月のフラット35の金利予想はこの機構債の表面利率に事務コストを足して計算しているんですよね。

より市場に近いところで金利が決まります。

言ってみれば、

  • 民間銀行の住宅ローンの金利はスーパーの売り場の値段に近い。
  • フラット35の金利は卸売り市場の値段に近い。

なので、民間銀行の金利動向は銀行の思惑を推理する必要がありますが、フラット35の金利動向は金融市場の長期金利によって決まります。ただ、フラット35の場合は国の政策が影響する場合もありますね。

 

民間銀行の営業方針の読み方

民間銀行の金利動向はなかなか読みにくいです。何しろ銀行によっても懐事情は違いますし、それぞれに経営方針も異なりますからね。ただ、彼らはとても優秀ですし、言わずと知れた大組織ですから、イキナリ突拍子もないことを始める、なんてことはありません。

年度末には翌期の計画を立案し、その計画を実行するための合理的な営業施策を取ってくるのです。そして、その計画は4半期ごとに見直され微調整されます。

つまり、

上半期の4月から9月で大きなトレンドが見えたら、その後の下半期によほどの環境の変化が無い限りはおおむね同じ方針となるだろうということです。

そして、千日がメガバンクの上半期の住宅ローンの金利動向をウォッチしていて導き出した、下半期の動向は以下の2つです。

  • 10年固定は今後は下がらない。
  • 今後の注目は変動金利と20年固定。

解説しましょう。

10年固定が当分下がらない理由

2016年のマイナス金利政策で歴史的な低金利を記録したのは10年固定金利でした。現在家を探している人の中には、この低金利をキッカケに家を買おうと思い立った人も多いと思います。しかし、残念ながら10年固定はもう下がりません。

なぜか?

その理由は、まさに昨年10年固定が未曾有の低金利となった理由にあります。ではなぜ10年固定がここまで下がったのか、おさらいをしておきましょう。

マイナス金利政策で銀行の余剰資金が国債に流れて国債の価格を押し上げた

日銀のマイナス金利発表によって、それまで民間銀行が日銀に預けていた預金に銀行が利息を払わなければならなくなりました。

銀行は当然日銀から預金を引き出します。ではお金をどうします?ただ金庫に保管しておくなんて勿体無いことはしません。銀行のビジネスは金利で儲けるビジネスです。現金をそのまま置いておくというのはロスなんですよ。

  • 何か利息の付く投資
  • 日銀なみに安全な投資
  • すぐに投資できる銘柄

そういう投資先として『とりあえず』日銀から引き揚げてきた資金を国債の購入に充てたんです。これはいわば脊髄反射的な反応です。

全ての銀行がこぞって国債の購入に走れば、当然国債の価格は上がりますよね。

国債価格の上昇=長期金利の下落

という訳です。

2016年の長期金利の下落は、金利そのものの動きというよりも、銀行が一時に国債の購入に殺到したことによる国債価格の上昇を反映したものだという事です。そして一般投資家がそれに追従し、海外の投資家も安全資産として買いに走り、史上初のマイナスという異常事態を引き起こしたんです。

金利がマイナスになって購入できなくなった国債の代わりに住宅ローンの10年固定が売られた

特に三井住友信託銀行などの信託銀行が10年固定を安くしました。

なぜか?

信託銀行は安全資産に投資しなければならないのですが、国債の利回りはマイナスで、買った瞬間に損が確定するような状態です。

なので、高すぎる国債の代わりとして住宅ローンの融資に力を入れたのです。住宅ローンは債務者の生活基盤であるマイホームを担保に取りますから、死に物狂いで返済にコミットします。銀行にとっては超優良な融資案件なんです。

国債相場が高い限り、信託銀行は住宅ローンの金利を下げて利用者を集めざるを得ない状態でした。いくら金利が安くて儲けが少なくても国債を買うよりはマシだからです。

去年までで安全な投資として必要な量を確保してしまった

今年の初めと直近の主要銀行(去年に10年固定金利が安かった銀行)の10年固定金利の金利動向を比べてみましょう。

10年固定金利 2017年3月 2017年8月
三井住友信託銀行 0.55% 0.70%
三菱東京UFJ銀行 0.55% 1.10%

どちらも上がっていますが、三菱東京UFJ銀行などは如実に上がってますよね。これが金利動向を反映したものとは口が裂けても言えないでしょう。本音としては『もう要らなくなったから値段を上げた』ということです。

10年固定金利は、売り手の銀行にとっては10年固定の投資ですね。ということは今後10年間はもうお腹一杯ということなんです(実際にはその数年前から徐々に補充していくのですが)。

これが、千日がもう当分は10年固定は下がらないだろうと考える理由です。ではこれからは何を売りたいのでしょうか?

 

今後は変動金利と20年以上の固定金利に注目

答えは変動金利です。昨年度は変動金利よりも10年固定の方が低い金利を出していた銀行が、今は変動金利をより下げてきているのです。

りそな銀行(借換)

変動金利

10年固定

2017年2月

0.569%

0.5%

2017年8月

0.44%

0.7%

住信SBI(借換)

変動金利

10年固定

2017年2月

0.447%

0.54%

2017年8月

0.444%

0.66%

変動金利を売りたい銀行の思惑とは?

変動金利は短期プライムレートに連動するのですが、短期プライムレートは日銀が民間銀行に融資する政策金利の影響を受けます。つまり、日銀が政策金利を上げれば、金利を上げられる。という大義名分を得るのですね。

日銀黒田総裁の任期満了は2018年、安倍首相の任期満了も2018年です。

特に黒田総裁の金融緩和政策については、黒田氏が総裁でいる間は継続することが決まっていますが、トップが変わることによる政策の転換は付き物です。変動金利の場合はその影響を受けることになりますね。

今、安い変動金利で住宅ローンを集めている銀行は、黒田総裁の任期満了後の政策金利上昇の可能性にコインを置いているのではないかと思います。

一部で20年以上の固定期間が下がってきている

10年固定金利については、前述したとおり下がる兆しは見えませんが、最近20年以上の固定金利を下げてきている民間銀行が目につきますね。

国債の金利は去年と比較して上がったとはいっても、まだまだ低い水準です。10年固定は必要分を売り切ったとしても、それ以上の固定期間については、まだ欲しいという銀行もあるのでしょう。

  • 20年固定では住信SBIの1.01%
  • 35年ではみずほ銀行の1.2%

金利だけを見ると、フラット35よりも高い金利に見えますが、民間銀行は団信保険料が込みとなっているので、トータルでは民間銀行の方が安いケースがあります。

 

フラット35の今後の動向

さて、最後はフラット35の金利動向ですね。

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北朝鮮の地政学リスクから金利は下落傾向

今後の金利動向としては、お盆休みから世界的に株価は低下しており、このところの円高傾向を背景として金利は下がりぎみです。主な要因は冒頭に書いた北朝鮮の地政学リスクです。

内閣府が発表した2017年の第1四半期の国内総生産(GDP)速報値は予想を上回る上昇でしたが、これがただちに物価の上昇につながるとは考えにくいです。そもそも『予想を上回る』ということは、実感としては上がってないということですもんね。

フラット35は10月の申し込みから団信が金利に込み(0.28%)に

これからのフラット35の金利を予想する上でもう1つ重要な要素があります。2017年10月申し込みからの機構団信のリニューアルです。

1.団信保険料は実質値下げ。従来年一回ローン残高の0.358%を払う方式だったが、今後はフラット35の金利に0.28%上乗せとなり毎月の返済と一緒に支払う。

2.住宅ローン残高がゼロ円になる保障の範囲は拡大。従来高度障害と死亡が条件だったが、今後は身体障害(身体障害者福祉法1級or2級)についても保障の範囲に含まれる。

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フラット35の機構団信が保障を拡大しローン金利に0.28%上乗せで大幅リニューアル - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

つまり、従来は団信保険料が別払い(0.358%)となっていたのが、金利に最初から含まれるようになり、その上乗せ金利は0.28%ということです。フラット35は団信加入は任意です。これはリニューアル後も変わりません。

ちなみに、団信に加入しない場合は団信込みの金利から0.2%引き下げとなります。

  • 団信保険料としては値下げ
  • 金利としては値上げ

こんな感じですね。住宅金融支援機構としては利用者に出来るだけ団信に加入して欲しいわけです。ただ従来はあまりに機構団信が高すぎて加入する人が少なかったので、これを値下げして最初から金利に込みにしてしまったというわけです。

団信に加入したいけどフラット35の団信は高い…

このように思っていた人には朗報ですね。

 

まとめ~複数の金融機関、金利タイプで審査を通しておくことが重要

住宅ローンの金利の指標となる長期金利は、日々動いています。また、緩やかとは言え、銀行の営業方針も時とともに変化していきます。

住宅ローンの実行のその時に、最も有利な住宅ローンを選ぶためには、複数の金融機関、複数の金利タイプで審査を通しておき、ギリギリまで選択肢を広く確保しておくことをお勧めします。

変動金利と固定金利、それぞれの金利タイプの本質に適合した考え方がありますので、こちらもご一読くださいね。最終的にはどちらかを選ぶことになります。

そして、賢明な読者様ならご承知のことと思いますが、このブログに書いたことは、あくまで現時点で公表されている情報に基づいて、千日個人が予想したものです。ですから、実際の金利の動きと異なってくることも大いにあり得ます。

最終的な判断はあくまでご自身に委ねられています。用法用量を守ってご利用ください。

  • 9月1日にフラット35 の予想に対する実績を更新しました。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

ちょっと間が空いてしまいました。セミナーを始めたり、YouTubeで動画を公開したりと一度に多くのことをやり過ぎかもしれませんね。

セミナーの方は目標の満員御礼には届きませんでしたが、お陰様で有料でも何とか開催することが出来ました。

実際にやってみて分かったことは、もっとポイントを絞った、他にはないカリキュラムでなければ今後も継続していくことは難しいということです。

これからは活動のコアとなっている、千日のブログの更新頻度を上げていきたいと思いますので、よろしくお願いしますね。

2017年8月21日

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