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家を買ったら病気のリスクが上がりますか?保険に入る前に知っておきたいセーフティネットの話

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家を買うタイミングは最も保険を売りやすいタイミングという事実

どうも千日です。千日の住宅ローン無料相談ドットコム | 千日のブログの著者千日太郎が住宅ローンの疑問、悩みに第三者の立場からズバリ答えます。週刊ダイヤモンド社ザイオンライン他多数メディアで執筆の傍ら無料で一般の方の相談に答え、その質問と回答をサイトで公開しています。で住宅ローンの相談を受けていて、よくあるのが疾病保障を付けた方が良いですか?という質問です。これ、なかなか難しい質問なんですよね。保険って病気にならなければ、無駄になるお金ですけど、実際に病気になったらすごく助かるものじゃないですか。

保険に入る必要なんて無いですよ。

なんて、あんまり軽々しくは言えないわけです。いつも悩みに悩んで回答してます。

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一方で、住宅ローンを組む時ってみんな将来のことが不安になるんですよ。なので、保険を売る側にしてみれば、こんなに保険を売りやすいタイミングは無いわけです。

お金で安心が買えるなら、買っておこうかしら…

こんな心理状態になります。しかし今回はあえてそれに疑問を呈したいと思います。

貯金を減らして買う価値のある安心なのか?

例えばガン保険っていうのはガンになった時しか使えませんが、貯金であればオールマイティに使えます。それに、日本に住んでいる人が漏れなく加入している国民健康保険制度というものがありますよね。

既に保険に入っているのです。高くても3割の負担で誰もが十分な医療を受けることが出来る、そんな医療保険制度は先進国の中でもダントツの保障の厚さなのですよ。

ですから、下記のセーフティネットのピラミッドの下の方から順番に保障内容を確認し、自分の必要なレベルを探っていくべきなのです。多くの人はこの手順を飛ばしていきなり民間の医療保険を検討しているんですよね。

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高額医療費制度とは

さらに知っておいて欲しいのは高額医療費制度です。大病を患って入院や手術によって医療費が何百万になろうが、月に数万円位が上限になっていて、それを超えた部分は返金してもらえます。

しかも、窓口で手続きしておけば、最初から月の上限額を超えた医療費は払わなくても良いという仕組み(限度額適用認定証)もあるんです。

知ってました?わたしは何度か保険の勧誘を受けたことがありますけど、高額医療費制度について知ったのは、ブログを書くようになって自分で調べて知ったのです。それまではその存在すら知りませんでした。

 

月の限度額は年齢(70歳未満かどうか)と年収(標準報酬月額)によって違ってきます。 

70歳未満の場合の計算表

所得区分

 自己負担限度額

①   区分ア
(標準報酬月額83万円以上の方)

 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

②   区分イ
(標準報酬月額53万円~79万円の方)

167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

③   区分ウ
(標準報酬月額28万円~50万円の方)

80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

④   区分エ
(標準報酬月額26万円以下の方)

 57,600円

⑤   区分オ(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)

 35,400円

たとえば、70歳未満で標準報酬月額26万円以下(年収の目安370万円以下)なら57,600円が限度額です。がんの放射線治療など月に300万円の治療費がかかったとしてもこの制度で払い戻しを申請すれば翌月には57,600円を超えた部分のお金が返ってきます。

さらに『限度額適用認定証』を利用すると、はじめから窓口の支払いが57,600円で済むということです。

だったら月に限度額までの医療費を払いながら、退院するまでの生活を維持できる貯金を貯めておけばいいじゃないか!

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そう思うでしょう。わたしもそう思います。

しかもまだセーフティネットはあるんです。退院するまでの生活費についての収入について、傷病手当金という制度があるんです。

傷病手当金とは

病気療養中に本人とその家族の生活を保障するために設けられた制度です。被保険者が病気やケガのために会社を休んで、十分な給料が受けられない場合に支給されます。

傷病手当金が支給される期間は支給開始から最長1年6カ月です。つまり、会社から支払われる給料がゼロになってから起算して1年6カ月までは、標準報酬月額の3分の2が支給されます。

つまり病気でもケガでも1年6カ月は働けない場合は、月収に近い収入が保障されるということです。

最近の医療は発達していて、1年を超えて入院するようなことはほとんどなくなっています。下表は厚生労働省による「患者調査(2014年)」から千日が抽出した表です。2014年10月時点の推計入院患者数を入院期間、性別、年齢階級、傷病大分類別に集計したデータで一般に公表されているものです。

1年超
入院率
全傷病
1年超
精神疾患除く傷病
1年超
総数 27.8% 18.4%
65歳以上 19.4% 15.3%
65歳未満 8.4% 3.1%

今、住宅ローンを払っている人の年齢はというと、ほとんどが65歳未満でしょう。

その65歳未満では全ての病気やケガで1年を超えて入院している人は入院患者全体の8.4%です。このうち精神疾患の統合失調症は未成年で発症する割合が高く、入院期間が長い傾向にあります。そこで精神疾患による入院を除くと3.1%です。

つまり、

病気やケガで入院した人のうち96.9%以上の人が退院して働けるようにまでの生活費は、もとの給料の額に応じて国が払ってくれてるんですよ。

だったら月に限度額までの医療費を払うだけの貯金があれば、傷病手当金である程度の生活は保障されるんじゃないか!

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そう思うでしょう。わたしもそう思います。

千日が傷病手当金について知ったのは、ブログを書くようになって自分で調べたからです。高額医療費制度と同様、それまではその存在すら知りませんでした。

それでも、まだ貯蓄を減らしてまで『安心』を買おうと思いますか?

注)ちなみにですが、この統計の入院患者数は「生きている人だけ」です。死亡した人は「退院」します。その場合は後述する団信の保障でカバーされます。

 

民間の住宅ローンではほぼ漏れなく入ることになる団体信用生命保険

団信(団体信用生命保険)とは、住宅ローンの返済中の死亡、また失明などの高度障害状態になった場合に債権者である金融機関に保険金が支払われ、ローンが完済となる制度です。

これによって残された家族がローン返済に苦しまずに済み、家も失わないので路頭に迷うことは無くなります。

民間の金融機関で住宅ローンを借りる場合は、この団信への加入が必須の条件になっていて、保険料は金融機関が負担することになっている場合がほとんどです。

無料で生命保険に入れる。

こんな風に言う人もいますが、ちょっと違います。本当は無料じゃありません。確かに保険料は金融機関が払っていますけど、それを払った上で利益の出るような住宅ローンの金利に設定しています。仮に保険料がすこぶる上がって赤字になりそうになったら全体的に住宅ローンの貸し出し金利を上げて利益が出るようにするのです。

つまり、団信は金融機関の為に住宅ローン利用者がコストを負担して入る保険なんですよ。

平たく言いますと、金貸しに生命保険を掛けられて保険料は自分で負担しているという状態です。

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団信でメリットがあるのは、銀行なんですね。我々利用者はそのおこぼれにあずかっているということです。

 

それでも団信にはメリットがある

こんな理不尽な仕組みなんですが、それでも日本の商慣習として続いているのは、我々にも大きなメリットがあるからです。

  • 多額の住宅ローンがゼロ円になるという生命保険のメリット
  • 団体で入ることによって保険料が安くなるというメリット

一つ目は最初の方に述べた通りの生命保険のメリットですけど、やはり、一家の大黒柱が倒れた後、住宅ローンがゼロ円になって残された家族の住居の心配が無くなるのはとても大きな安心です。

それと、見落としがちなのが保険料の安さです。ゼロ円と言いながらゼロ円ではないという話をしましたが、普通これだけの保障を個別の保険契約で受けようとしたら結構な保険料が必要になりますよね。

しかし、住宅ローンとセットになって団体で入ることによって、その保険料がかなり安くなっているのです。

つまり、

家を買うことによって、手厚い生命保険に格安で加入することが出来ている。

このようにも言えるんです。

 

フラット35の団信は値下げになり国内初の身体障害保障

また、2017年10月1日の申し込みからフラット35の団信が大幅にリニューアルされています。ポイントは「値下げ」と国内初の「身体障害保障」です。

  1. 団信保険料は実質値下げ。従来年一回ローン残高の0.358%を払う方式だったが、今後はフラット35の金利に0.28%上乗せとなり毎月の返済と一緒に支払う。
  2. 住宅ローン残高がゼロ円になる保障の範囲は拡大。従来高度障害と死亡が条件だったが、今後は身体障害(身体障害者福祉法1級or2級)についても保障の範囲に含まれる。

新制度では、保険料が値下げになった上、保障内容を身体障害者手帳の交付や介護認定等公的制度と関連付けることにより、利用者とってわかりやすくなり、同時に保障内容も充実しています。

具体的な例としては、ペースメーカーを植え込んだり、人工透析が不可欠になって日常生活活動が極度に制限される状態で1・2級の身体障碍者手帳が交付された場合などが当てはまります。

また、一定の保険料の上乗せ(0.24%)を行って3大疾病保障団信に加入する場合には、3大疾病のほか、介護保障も保険金支払いの対象に加わることになりました。

大病を患っても入院期間が短期化する傾向があり、通院治療となっても重い障害が残ることもありますが、従来の疾病保障団信では、カバーされません。その点、身体障害が保障の範囲になっているフラット35の保障範囲は他の追随を許さないほどの広さだと思います。

また、身体障害者手帳の交付という基準も明確です。なお精神障害者手帳は保障の範囲外ですのでその点は注意が必要です。

sennich.hatenablog.com

ネット銀行で無料で付帯する疾病保障でさらに保障は厚く

さらにネット銀行では、疾病保障特約の付帯した団信が無料で付いてくるところがあります。

  • 住信SBIネット銀行では、ガンを含む全疾病保障(精神障害を除く)が付いてきます。
  • じぶん銀行はガンと診断されただけで住宅ローンが半額になるガン50%団信が無料で付いてきます。

先にご紹介した、高額医療費制度や傷病手当金だけでも既に十分に手厚いのに、これらの疾病保障特約で住宅ローンの残高がゼロ円(又は半分)になることもあるのです。

特に、住信SBIネット銀行は従来8疾病保障だったのですが、最近その保障の範囲を全疾病保障に大幅に拡大しました。

ネット銀行は書類を郵送でやり取りするので、書類にちょっとした不備などがあると手戻りになって、手続きに時間がかかってしまうのが難点ですが、最近はリアル店舗で受け付けをするミスター住宅ローンREALという商品をスタートしています。

ネット銀行の金利そのままにリアル店舗で手続きが出来るのは大きなメリットですね。

 

MR.住宅ローンREALへはコチラから

 

原則として特定の金融機関の肩を持つことはしないのですが、こちらは例外です。ネット銀行の一番のデメリットだと思っていたコミュニケーションについて、各段に改善されていると言えるでしょう。

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まとめ~家を買ってリスクが上がるのなら買わないほうが良い

今回の内容はちょっと保険会社にケンカ売ってるみたいですかね?みんながこれを知って保険に入るのをやめてしまったら、保険会社は困るでしょうね。でも多分そうはならないでしょう。

分かってはいても、何千万もの住宅ローンを組み35年の負債を背負うとなると、誰しも不安になるからです。

でもね、その不安のもとにあるリスクは、家を買う前から既にあったものですよ。一家の大黒柱が倒れてその後収入が途絶えたら?賃貸住宅に住んでいても…いや、ここまで読んだ人なら、賃貸住宅の方が、むしろリスクが高い、ということがお分かり頂けると思います。

何のために家を買うのか?

家を買う事で、自分や家族の人生のリスクが上がってしまうのであれば、むしろ家など買わない方が良いのです。

家を買うというのは、不動産を購入して住宅ローンを負うということだけではありません。様々なリスクを知ってそれに備える貯蓄を作り、自分と家族の人生を護る術を身に付けることをも含むものなのだと思いますよ。

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

会社を辞めてからしばらくの間は連日の飲み会に、会社の設立やら、妻の心のケアやらと慌ただしくやっておりまして、まだ自分で客観的に自分を見つめるというような、心の余裕が無い感じです。

それはそうと、独立を期に色んな人にこのブログのカミングアウトをしたんですよね。

したら意外と、というよりも、やっぱり、住宅ローンよりも昭和47年生まれ カテゴリーの記事一覧 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるの方が面白いというご意見を頂きました。

まあ、そりゃあそうですよね。中の人を知っている人にとっては遥かにそっちの方が面白いでしょ…と思って何気に読み返してみたら、普通に面白いです。

初期の方がむしろ勢いがあると言われましたが確かにそのとおりですね。もうけっこう住宅ローンのカテゴリーも増えてきましたので、これからは昭和47年の男シリーズも隙を見つけて書いていきたいと思います。

もともとは、これからスタートしたんですよね。そろそろ原点回帰すべき時期かもしれません。これからもよろしくお願いします。

2017年7月16日

千日太郎おすすめ住宅ローン

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