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千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日のブログは住宅ローンの金利予測と最新ニュース、不動産の購入マニュアルとして多くの方にご支持いただいています。他にも色々雑多なようで一本芯の通ったエントリーを心がけてます。それは家族とホームです。ダイヤモンド社のザイ・オンラインで「千日の住宅ローンの正しい選び方」も連載中!

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2017年3月引渡しの住宅ローンの金利タイプはどうする?後悔しない決断のヒント

マイホームとお金 マイホームとお金-住宅ローンと税金

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トランプショックで先が読めない環境で住宅ローンを決める考え方

どうも千日です。2017年3月には多くの新築マンションが完成します。また、注文戸建て住宅の完成も工務店の決算月である3月が多いです。

3月はかき入れ時なので各金融機関では2017年3月の融資実行に向けて色んなキャンペーンをしてます。

しかし、トランプ氏の大統領当選によって、アメリカの長期金利はウナギ昇りに上がって、日本の長期金利にも影響しています。

お金儲けが上手でアメリカの産業を守ることを公約とするトランプさんが大統領に就任するということで、アメリカ市場の期待が高まり、国債を売って株式などのリスク投資にお金を移しているからです。

だから、なんで?

という方は、こちらをご一読くださいね。

 

今日はこんな時に2017年3月に融資実行が決まっている人が住宅ローンの金利タイプをどうやって決めれば良いか?に答えるエントリーです。

目次

速報

報道イメージと現実のギャップを知る

米国の金利上昇が日本に波及したとは言え、2016年11月17日の米10年国債金利は2.287%、日本の10年国債金利は0.005%です。

従来マイナスだったのがプラスになった!

しかし、ケタが4つも違いますよ。今月のアメリカと日本の長期金利を同じグラフ上に描いてみましょう。

f:id:sennich:20161119021244p:image

へ?!こんなもんなの?と思いますよね。でもリアルな金利変動をそのままグラフにしたものです。

  • 元々アメリカの長期金利は高く、日本の長期金利は低かった。
  • 日本の長期金利はアメリカ程は上がっていない。

確かにトランプさんの当選による相場の変動は分水嶺になるかもですし、狭い金利変動のレンジでは、大きな動きだったかもしれません。

日本の10年国債金利単独でグラフを描くとこうなります。

f:id:sennich:20161119013837p:image 

大きく振れてますね〜。

つまり、『どんな物差しを持ってくるかで、印象がこんなにも違うんだ』という事を実感して頂きたかったんです。

私達が支払うのは『%』ではなく『円』です。イメージに引きずられず『だからナンボやねん』という所にフォーカスするのがミソです。

 

金利が0.1%上がると毎月の返済額はいくら増えるか?

なので、金利が上がったら具体的に毎月の返済額がいくら増えるのか?ということを一通り計算して、表にしておけば便利です。

各金利での毎月の元利均等返済額は、どの銀行のホームページでもシミュレーションができますので、0.1%刻みで金利を上げていきます。

借入金額3,000万円を35年ローン元利均等ボーナス払い無しの前提で表にしてみましょうか。

これよりも金利が上がったら完済できそうにないかも?というラインを探ります。

f:id:sennich:20161119171729p:image

安全か危険かのラインは、手取り月収の4割です。

  • 4割を超えるとイエローシグナル。
  • 5割を超えるとレッドシグナル。

これは、金融機関の審査に通るかどうかとは別です。5割を超えていても審査に通る場合もあります。

 

ボーナス払いはダメ

ボーナス払いを入れれば、何とか月収の4割以内に出来る?

住宅ローンは返済期日に払えないと「債務不履行」です。35年なら420回やってくる約定期日に耳を揃えて払えるかがポイントです。

420回遅れず払い切ればクリアです。

35年の間にはもちろんピンチもあります。どんな厳しい状況でも約定日に元利均等返済額を用意出来るか?が勝負になります。

ボーナスは変動しますし、出ない事だってあり得ます。不確実性のあるボーナスを、この失敗出来ないイベントに入れるのは、リスクが高すぎるのです。

 

金利タイプによって違うリスクも織り込む

金利タイプによって月収に対する安全圏が違います。その理由は金利変動リスクが違うからです。

リスクの少ない順に並べると、以下の順になります。

  1. 固定金利
  2. 変動金利
  3. 10年固定金利

これを織り込んで金利タイプを決定します。順番に見ていきましょう。

 

固定金利のリスクは景気変動リスク

固定金利は、借入期間の全期間にわたって適用される金利が固定している金利タイプです。

だから、金利変動リスクなし?

おおむね合ってますけど、ちょっと今の『長期金利が上昇している状況』を考えてみてください。

トランプ氏ですよね。

まだトランプ氏が大統領に当選したというだけで、まだ何もしていないのに『期待先行』で長期金利が上がって、住宅ローンの金利まで上がってしまった状況です。

なので、期待先行で金利が上がっている間に固定金利で住宅ローンを組むのは、まだ実現していない景気の上昇に対して、先行してコストを払うということです。

住宅ローンの期間は長いです。

2017年の3月の固定金利がどうなっているか?はその時でないと分かりませんが、今と同じく上昇し続けているとすれば、その期待含みの少し高めの金利だということになるでしょう。

もちろん、その後実際に景気が上向いて、さらに金利が上がって行けば、上がり切る前に固定金利で借りた人は割安な金利で借りられたということになりますね。

金利変動リスクは無いけど、景気変動リスクを負っているということです。

お勧め記事

 

変動金利の金利変動リスクに対抗する方法

変動金利は、借入期間で6カ月ごとに金融機関が金利の見直しを行い、適用する金利を上下させることが出来る金利タイプです。

だから、固定金利よりも安い。

同時に、金利が上がることによる毎月の元利均等返済額の増額に対応するための準備が必要なんです。

緊急時の繰上げ返済のための積立貯金です。

千日のブログでは変動金利で借りる場合は老後の資金や子供の教育費とは別に、元利均等返済額の25%を積立貯金することを推奨しています。

宜しければご一読下さい。

なので、借入金額3,000万円を35年ローン元利均等ボーナス払い無しの前提で表にしてみると、こうなります。

 f:id:sennich:20161119171821p:image

むしろ、変動金利の方が多くの月収を必要とするんですね。

変動、固定を選んだ人と年収の関係の統計で年収の高い人ほど変動金利を選ぶ傾向にあるのは、おそらくこういう理由で決断しているのだと思います。

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2015年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 住宅金融支援機構

グラフが小さいですけど青が変動金利、下に行くほど年収が高くなります。

 

当初固定金利はトランプリスクをワープで回避

5年固定や10年固定などの当初固定金利とは、その一定期間は固定金利で、期間が終わるとその時点の金利水準で変動金利か固定金利になる金利タイプです。

一般的に当初期間が終わると優遇金利が大きく減ってしまいます。だいたい0.7%~1.1%のレンジで減ってしまいます。つまり、適用金利が上がるということです。

0.7%~1.1%上がるって、まさに今アメリカの長期金利の上げ幅位なんですよ。

今の米国レベルの大きな金利上昇が待っている。

そのまま継続するのは損です。

つまり、当初固定期間が終わるまでには下記のどれかを行うことを前提に借りる金利タイプだということです。

  • 他行に借り換える。
  • 他行への借換をちらつかせて優遇金利の交渉をする。
  • 繰上げ返済して残高を減らし利息負担を減らす。
  • 家を買い替える(一括返済)。

あえてリスクを取る金利タイプです。

同時に『今限定』でのメリットがあります。

トランプショックで借りる当初固定金利の良い点は、トランプ大統領の不透明なリスクをワープで回避できるという面があることです。

大統領の任期は4年です。

5年以上の当初固定金利であれば、トランプ大統領の任期中の金利変動の影響を受けずに済むということですね。5年固定や10年固定金利ならば、変動金利よりも安い商品を出している金融機関があります。

ただし、大事なことですので繰り返しますが5年後10年後どうなるかは、分かりません。一時避難するだけです。その間、経済動向や金利動向をリサーチして借り換えたり、繰上げ返済したりすることが前提です。

一般的なケースでの借換費用の平均的なコストはだいたい50万円位と見ておけばよいでしょう。

詳しくはこちらをどうぞ。元本と残年数毎の借換費用の早見表を作りました。

 

期間短縮型と返済額軽減型ではどちらがお勧めか

繰上げ返済について書きましたので、もう少し詳しく説明しておこうと思います。

繰り上げ返済には二つのタイプがあります。

  • 期間短縮型は繰り上げ返済によって返済期間を短縮するタイプで、毎月の元利均等返済額はそのままです。
  • 返済額軽減型は繰り上げ返済によって毎月の元利均等返済額を減らすタイプで、返済期間はそのままです。

一般的なサイトでは、期間を短縮する方が、支払利息を安くできるため、期間短縮型を勧めます。

しかし話はそんなに単純ではありませんよ。

確かに期間短縮型の方が利息の額は安くなります。

しかし、返済額軽減型は毎月の返済額が少なく済みます。

その分を貯蓄していったとしたら、期間短縮型で返済が終わった時点で、繰り上げ返済した金額とほぼ同額の貯金が完済間近に出来ているようになっているんです

詳しいシミュレーションはこちらでやっています。

 

  • 期間短縮型は利息で得、貯金は減るのでリスクに弱い。
  • 返済額軽減型は利息で損、貯金は増えるのでリスクに強い。 

こういう関係を頭に入れて、その時の将来予測にあわせて決定するものなんですね。

 

借入額を減らして安全圏に入れる

  • 物件価格を下げてもらい借入額を減らす。
  • 自己資金を増やし借入額を減らす。

ここまでは、借入額が変わらないという前提で考えてきました。もしも、ここまでのシミュレーションでどんな金利タイプでも危険だということになったら、どうします?

戦略的撤退か?

まだ、出来ることはあります。借入を減らせばいい。勇気ある撤退も選択肢の一つとして持っておくべきですが、それは出来ることを全てやってからです。

 

助けてくださいと声に出すこと

名古屋の商人が物を買う時は、見積書が出た時に値切り、契約すると決めた時にまた値切り、更に納品の際にも値切ると言います。俗にいう3値切りです。

ある建設会社の支店長さんと話をしてて。名古屋に転勤になって当初、この3値切りの洗礼を受けてエライ苦労した…という当のご本人が既に完全に順応していて面白かったのを覚えています。

 

価格交渉は、引渡しまで可能です。

言うか言わないかだけの違いです。

 

値切りというと、ちょっとがめつい感じを受けますけど、助けてほしいというSOSなんですよ。

金利が上がってしまって今の金利では融資できないと言われた。

しかし、もう自己資金が底を付いてしまった。

相手としても、回収できる方が良いので、幾らか応じてくれたり、何か別の提案を出してくれる可能性があるんです。

もちろんダメな場合だってありますが、言ってみなければ始まりませんし、言わずに全てできることをやったとは言えません。

私自身、人を頼る事が苦手です。そんな私に一番響いたエントリーがfujiponさんのこちらの記事です。苦手だという人は一度読んでみて下さい。

 

親から住宅資金を援助してもらう贈与税の非課税制度

住宅資金非課税制度という制度があります。

これは、10%の消費税で住宅を購入する人以外に対して、親から贈与された住宅取得等資金について非課税にするものです。

つまり、8パーセントの消費税ってことですね。

8%の消費税ということは2019年9月30日以前に住宅の引き渡しを受けるということです。

2017年3月引渡しの人はこれに含まれます。

契約の締結期間について一定の期間内であることが条件になっています。始めの部分は消費税増税の延期に伴って延長されていますね。

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消費税の増税延期で住宅ローン控除と贈与税の非課税が延長されました。条件も一部緩和の可能性アリ? - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

 

他にもある政府の補助金

政府としては、この米国の長期金利上昇に引きずられて長期金利が上がり過ぎるというのは、阻止したいのです。

東京オリンピックを控えて原材料が高騰し、地価も上がっている中で、唯一住宅ローンの金利が低くて住宅関係は好調を維持していたんです。

それも、ストップしてしまいます。

以下は住宅を購入する人に向けて政府が用意している各種の優遇制度です。

先行きの不透明な経済環境下で住宅を購入しようとする人には、低金利に加えて実に多くのサポートを行っているんです。

 

手付金は必ず減額交渉する


物件本体価格の値下げ交渉に加えて忘れてはならないのが、手付金の減額交渉です。

不動産の購入にかかわらず手付金の相場はだいたい5%〜10%と言われますが、これも減額交渉します。

これは何もトランプショックに限らない話です。

子どもがもう1人生まれた、親の介護をしないといけない、転勤になってしまったのでここには住めないなど、十分にあり得ることです。

金利だけがリスクではありませんからね。

視野を広く取って、購入を断念せざるを得ない可能性も視野に入れた手を打っておきましょう。 

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まとめ〜チャンスもある冷静な判断を

トランプ相場で金利が上がる?!と、多くの人が二の足を踏むようになってきます。

今までなら抽選になるような人気物件の競争率が下がり、ゆっくり検討して値下げ交渉し、有利な価格で購入するチャンスでもあります。

ただし、金融は今後どう動くか分かりませんので、購入の決定、住宅ローンに関する最終決定は、ご自身の判断でお願いしますね。

ブログで記載した数値や将来の予測は、発表時点での状況に基づき私が予想したものであり、潜在的なリスク・不確実要因が含まれています。

実際の金利の動きは、過去に千日のブログで公表した将来予想に関する記述と大いに異なる場合があります。

来年3月、どうなりますかね。全く目が離せません。

マイホームの購入に必要なのは、自己資金と冷静な判断です。急に金利が上がり始めて不安に駆られる気持ち、ほんとよく分かります。

千日の時は引渡しの直前にリーマンショックが起きましたからね(-_^)私はそのままGOでした。

ローンとは違うところで、新築マンションで後悔した事もありましたけど、買わなきゃ良かったとは思ってませんよ。

 

以上、千日のブログでした。

《あとがき》

この記事は、読者様からのリクエストに応えて執筆致したました。千日のブログでは、随時、質問やお題を募集しています。

住宅ローンや物件選びについてはメールでの質問(無料)も受け付けてます。お答えした内容は個人を特定出来ない形で記事にすることがあります。

何で有料にしないの?と思われるかもしれません。たまに聞かれます。

良いノウハウや情報は、タダで速く広く知られる事が、世の中にとってプラスになると考えているからです。

そして、千日のブログはそういう価値あるブログだと、広く多くの人に知ってもらうことが、この千日にとっても、また中の人にとっても一番メリットが高いと考えているからなんです。

住宅ローンの疑問は千日のブログに聞いてみよう~親愛なる読者様へ - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

2016年11月18日

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