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千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日のブログは住宅ローンの金利予測と最新ニュース、不動産の購入マニュアルとして多くの方にご支持いただいています。他にも色々雑多なようで一本芯の通ったエントリーを心がけてます。それは家族とホームです。ダイヤモンド社のザイ・オンラインで「千日の住宅ローンの正しい選び方」も連載中!

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新築マンション手付金の相場と交渉方法〜言いなりに払ってはダメです

マイホームとお金 マイホームとお金-物件選びと値引き交渉

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手付を入れ過ぎて後悔する人は意外と多い

どうも千日です。不動産の購入にかかわらず手付金の相場はだいたい5%〜10%と言われるんですが、私も10%入れました。

約4千万の新築マンションでしたから手付金は400万円です。

手付金を払うと他の良物件が出る。

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マーフィーの法則です。

ホントに私が手付を打つのを見計らったように出てきました。滅多に出ない同じ駅前の中古物件です。しかも6百万円位安かったと記憶してます。

  • 手付を打ったのは駅徒歩7分(実測10分)の8階(新築)
  • 出てきたのは同じ駅徒歩1分(実測30秒)の20階?(当時築13年)

私の両親が見つけて来ました。どうも前の持ち主はプロ野球選手だったそうです。新築当時は億近くしたかもしれませんね。

古いですが施工は大手ゼネコンです。

  • 400万円の手付金を捨てて駅前で600万安い中古物件を取るか?
  • 駅前マンションは見なかったコトにするか?

ホント悩みましたね。ウチの親もなんでまた見つけて来るかなぁと。今まで忘れてましたけど手付金のネタを書こうと思って久々に思い出しました。

でははじめます。

目次

手付金を言いなりに払ってはいけない

手付金は不動産の売買契約を結ぶ時に必要なお金です。物件選びにおいては買い手の『ファイナルアンサー』として位置付けられますね。

実際、手付を打つまでにそれこそ数多くのプロセスを経た末のイベントです。

  • ネットで再開発計画や物件を検索し、
  • 何軒ものモデルルームや現地に足を運んで部屋や共用部の間取りや仕様を検討・質問し、
  • 様々な金利タイプ(変動か固定か)、返済期間で住宅ローンのシミュレーションを何十回と行い、
  • 営業マンとの価格交渉で値引きを引き出し‥

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やっと唯一無二の物件に辿り着いた(と思った)時にやってくるイベントです。

頭の中は物件と住宅ローンの事で飽和状態、めぼしい物件は全て検討し尽くして「もう新しく検討する事は無い」、「あとは決断するのみ」という精神状態になってます。

そんなタイミングで手付金を打つ時はつい「言われた額」をそのまま払ってしまいがちなんですよね。だってもう検討し尽くしたんですから。

しかし、実際にはファイナルアンサーじゃありません。

 

手付の後から必ず「良物件」は出る

新築物件なら、契約から完成引渡しまで1年以上間が空く事もあります。もう出るわけないと思っていても必ず良い物件は出てきます。

実際検討したら、そんなに良い物件でなくても、決めた後に見る物件、特に広告で見る物件は魅力的に映るものです。

千日のケースでは400万円を放棄するかしないか?という2択で放棄しない方を選びました。さすがに400万円は捨てられないです。

じゃあ、

200万円ならどうか?

100万円ならどうか?

50万円ならどうか?

この金額か下がれば下がるほど、新しく出てきた良物件への可能性が大きくなります。多額の手付金を支払うことは、選択の幅を制限することにもなることを痛感しました。

しばらく忘れてましたけど、思い出すとツライっす。家を出てすぐ目の前の駅から通勤出来たかもしれないんですもんね。ふう。

 

手付金は売買代金の一部じゃない

多くの人が誤解しているんですけど手付金は売買代金に充当されるまでは売買代金じゃありません
本来、手付金は契約締結時に売主に一旦預けて、売買代金全額を支払う際に、売主から返還してもらうものです。

ただ、いちいちその手続きをするのは面倒なので、契約書には「手付金は、残代金支払いのときに売買代金の一部として充当する」と書かれるのが一般的なだけです。

そして、一般の人がマイホームの購入で払う手付金は『解約手付』です。

解約手付の主旨は、双方が一定のペナルティーを支払えば、契約を解除できるようにしようというものです。

  • 買主は、売主が履行に着手するまでは、売主に対し、支払い済みの手付金を放棄して売買契約を解除できる(手付流し)。
  • 売主は、買主が履行に着手するまでは、買主に対し手付金を買主に返還するとともに、手付金相当額の金銭を買主に支払うことで売買契約を解除できる(手付倍返し)。

なお、違約手付と証約手付は、解約手付のように、手付金相当額をペナルティーとして支払って解除することは許されません。

一般の人が不動産売買を行う場合は、解約手付になっていることを確認しましょう。なってない場合は詐欺的な業者である事を疑った方が良いです。

 

払い過ぎた手付金が頭金になってしまうと損

また、これも多くの人が誤解しているんですけど、手付金と頭金は別物です。

頭金とは、不動産購入代金の内、自分で用意できる金額の事です。親からの贈与や友人知人からの借入等も含められます。

頭金は銀行から融資を受ける時=物件引渡しのタイミングに払えば良いものです。

つまり、不動産売買契約の時に払った手付金は、いよいよ物件の引渡しになった時に頭金に性質を変えるんですね。

引渡しまでは頭金ではありません。

結局、同じことでしょ。

と、思われるかもしれませんが、同じじゃないです。当初の10年間は住宅ローン控除があるので借入金額は多い方が得だからです。

 

頭金が多いと借入金額は少なくなります。手付金を沢山払ってそれがそのまま頭金になってしまうと、住宅ローン控除の恩恵も少なくなってしまいます。

 ARUHIスーパーフラット35は頭金20%で金利0.1%割引になるでは、頭金として物件価格の20%を入れることで金利が安くなりますね。

これは、手付金が20%ということじゃ無いですよ。手付金が5%でも、融資=物件の引渡しのタイミングで残り15%を用意すれば良いということです。

 

手付金の相場は5%から10%

手付金の額にはある程度のバランス感が必要で、一般的には売買代金の5%~10%程度が適切です。

もし、手付金の額があまりに僅少あるいは過大である場合は仲介業者やモデルルームの営業マンにその意図を確認するべきです。

なお、売主が宅地建物取引業者(不動産会社)である場合は、売買代金の20%を超えて手付金を受領することができないことになっており、手付金の性格は、絶対に「解約手付」にしなければならないことになっています。

 

解約手付を値切る心構えと方法

解約手付の適切な相場は5%〜10%ですけど、 買う側からすると、安いに越したことはないんですよね。それに宅建業法では解約手付に20%という上限がありますけど、下限は規定されていません

売り手と買い手が合意しさえすれば、いくら安くても良いんですよ。

  • 解約手付の性格のまま、売り手が同意するライン。

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このポイントを攻めます。

但し手付金があまりに安すぎると預けたお金の保全措置が受けられなくなるという弊害があります。

保全措置とは、銀行や保証会社等による保証や保険会社による保険のことです。

次の場合は、保全措置が不要になっています。

  • 完成物件の場合は、物件価格の1/10以下(10%)かつ1,000万円以下
  • 未完成物件の場合は、物件価格の5/100以下(5%)かつ1,000万円以下

売主が信用ある大手のデベロッパーなら引渡しまでの期間に倒産するリスクも低いでしょうね。保全措置が取れなくなる、なんて言われて揺らいでしまっては値切りはできません。

 

日本人の「恥の文化」を利用する

  • 日本は恥の文化

これは、昭和21年にアメリカの文化人類学者ルース・ベネディクトが発表した「菊と刀」(1944年)という、日本人論で取り上げられた日本人の思考様式です。これに対してアメリカは罪の文化と言われます。

日本人が畏れるのは神ではなく、他人の目、他人の口です。笑われたくない、恥をかきたくない、こういう気持ちが日本人の行動を規定していると言うんですね。

家を買おうというのに、まだ十分な頭金がない。

これは恥ずかしいですよね。

「買えもしないクセに(笑)」なんて思われてるんじゃないかと想像すると耳が熱くなります。

恥ずかしながら、貯金が無く、今は用意出来ないのです。

これがベストです。

そんな奴いるの?

と思われるでしょうが、沢山居ますよ。年収1千万円以上でも貯金ゼロの世帯は10%以上です。最近は銀行間での住宅ローン争奪戦が激化していて頭金ゼロでも融資するケースが増えています。

恥ずかしい。

申し訳ない。

でもこの家を買いたい。

ここまで恥を忍んで言われたら、なんとか稟議を通せないかと考えるのが営業マンです。

それと、今買おうとしている物件が唯一無二の物件だなんて思わない精神的なゆとりを持っておくことも大事です。

手付金を値切るんだったら契約しないって言われたら「恥を忍んで言いましたが、今回は縁が無かったということですね」と返せるくらいの余裕があると、言うことないです。

 

予め住宅ローンの仮審査を通しておく

さらに、頭金ゼロで住宅ローンの仮審査を通しておけば、稟議を起案する理由の後押しにもなります。

今はたまたま頭金の貯蓄が少ないだけで、引渡しの時には確実に融資が下りて代金を払える顧客だというストーリーです。

ぶっちゃけ、恥ずかしいですけど貯金ないんです。

間違っても「また中古の良物件が出るかもしれないですし…」なんて言ってはイケマセン。それはダメなぶっちゃけです。

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幾らまで値切れるかの見極めはリアリティにある

手付金の額が僅少過ぎると売主も買主も気楽に契約を解除できてしまいます。例えば、手付金1万円だったら、安易に契約してしまっても、簡単に解除できそうですよね。

非常識に低過ぎる金額を要求しても、ダメです。申込書に書きましたよね?「年収」。

例えば年収1千万円の人が「手付金を10万円しか入れられない」なんて言っても「ナニ言ってんの?この人」と思われるだけです。

リアルな金額はボーナスです。私の同僚が使った手はこれでした。

親からボーナスを前借りすれば〇〇万円は入れられます。

生々しいですね。ここまで赤裸々に事情を説明されると、相手にしない訳にはいきませんよね。実際に彼はそうだったので、本当の話です。

隣にいた奥さんの顔がみるみる真っ赤になり、後で「そこまで言う必要あるの?」ってかなり揉めたそうですが、後日電話がかかってきて彼が提示した手付金で契約しちゃいました。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。どんな場合でもこの方法で必ず値切れるという事を保証するものではありません。

しかし、ただ言いなりに多額の手付金を払うのではなく、事情が変わった時の選択の余地を確保しておくことが大事です。

他に良い物件が出る以外にも、子どもがもう1人生まれた、親の介護をしないといけない、転勤になってしまったのでここには住めないなど、十分にあり得ることです。

しょうがない、やむなく多額の手付金を放棄する?

少しでもその時のリスクを減らす大事なことなんですよ。

 

以上、千日のブログでした。

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