千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

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住宅ローン減税を利用し尽せ!確定利回りの貯蓄と同じになる(シミュレーション例)

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住宅ローン減税(控除)とは住宅ローン残高に対して確定利回り1%の貯蓄と同じ

どうも千日です。変動金利や当初固定金利(10年)ならば、利率が1%を切っています。また、フラット35であっても、金利引下げを併用するなどして1%を切る金利で借りることが出来ますね。
 
この超低金利時代では、住宅資金を借りながら、利息を儲けた上で借入金とほぼ同額の不動産を取得出来る状況にあるのです。
 
ちょっとにわかには信用できないかもしれません。しかし現実として今はそんな経済情勢なんです。住宅ローン減税(控除)が年末の住宅ローン残高の1%で確定しているからです。今、住宅ローンが組める人なら誰もが可能です。
 

当初10年間の適用金利が1%未満である場合のシミュレーション

当初10年の固定金利が0.63%であったならば、住宅ローン控除の率の1%を0.37%下回っていますね。
 
ということは、以下の方法で確定利回り0.27%の貯蓄をした資金で住宅を購入したのと同じ効果を得ることが出来ます。
 
  1. 住宅ローン控除を受けられる10年間は約定通り元利均等返済する。
  2. 年末ローン残高の1%の住宅ローン控除を毎年、満額受ける
  3. 住宅ローン減税が受けられなくなる11年目の1月にローン残高を全額繰上げ返済する。
 
住宅ローン控除の条件については、住宅ローン控除の条件全てをわかりやすく説明 新築・中古・増改築【2018年度】 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるで確認して下さい。これがうけられなければ意味がないですからね。
 

2,000万円借入で当初10年固定金利で10年後に全額繰上げ返済のシミュレーション

こうすると、2,000万円の住宅ローンを返済するのに必要な現金は、なぜか1,949万円で済むのです!
 
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当初10年固定金利0.63%の約10年間に払う利子は96万円です。これに対して約10年間の住宅ローン控除の額は147万円。両者の差は−51万円となり、実質的にマイナス金利になります。
 
11年目の1月にローン残高の1,032万円を全額繰上げ返済すると、1月の利子7,994円が発生するだけですから、トータルで50万円の『儲け』が確定します。
 
むろん、住宅ローンの完済によって住宅は名実共に自分のものになります。
 
つまり、10年間の元利均等返済額と貯蓄によって50万円を儲けた上で2,000万円相当の不動産を手に入れたのと同じことになりますよね。
 
目安として、毎月8万円貯金できればこれが可能になります。もしくは親からの生前贈与でも可能となりますね。
 

3,000万円借入で当初10年固定金利で10年後に全額繰上げ返済のシミュレーション

3,000万円の住宅ローンを返済するのに必要な現金は2,924万円です!
 
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当初10年固定金利0.63%の約10年間に払う利子は144万円です。これに対して約10年間の住宅ローン控除の額は220万円。両者の差は−76万円となり、実質的にマイナス金利になります。

11年目の1月に残りの約1,548万円を全額繰上げ返済すると、1月の利子11,991円が発生するだけですから、トータルで75万円の『儲け』が確定します。

むろん、住宅ローンの完済によって住宅は名実共に自分のものになります。

つまり、10年間の元利均等返済額と貯蓄によって75万円を儲けた上で3,000万円相当の不動産を手に入れたのと同じことになりますよね。

目安として、返済額と同額を貯金できればこれが可能になります。すべてが3,000万円の時の約1.5倍です。
 

4,000万円借入で当初10年固定金利で10年後に全額繰上げ返済のシミュレーション

4,000万円の住宅ローンを返済するのに必要な現金は3,899万円です!
 
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当初10年固定金利0.63%の約10年間に払う利子は192万円です。これに対して約10年間の住宅ローン控除の額は294万円。両者の差は−102万円となり、実質的にマイナス金利になります。

11年目の1月に全額繰上げ返済すると、1月の利子15,988円が発生するだけですから、トータルで100万円の『儲け』が確定します。

むろん、住宅ローンの完済によって住宅は名実共に自分のものになります。かなりの高収入でないと難しい感じですが…

10年間の元利均等返済額と貯蓄によって100万円を儲けた上で4,000万円相当の不動産を手に入れたのと同じことになります。
 
 

一括返済したら貯金が無くなる人にはお勧めしません(資金繰りの安全性)

全額一括返済するとローンは無くなりますが、当然、現金も無くなります。

繰上げ返済したお金は返ってきません。

  • 急にまとまったお金が必要になったとき
  • 想定外の事態で収入が大幅に減ってしまったとき
何かのアクシデントによってお金が必要になった時に「現金が無い」というのでは本末転倒です。こんなに金利が安いのは、住宅ローンだけなんですよ。
 
頼りになるのは、貯蓄です。住宅ローンの固定金利が1%を超えている。これを高い、と思われるかもしれません。しかし、住宅ローン以外で銀行からお金を借りると5%位の利息を取られますよ。カードキャッシングなら15%前後、ケタが一つ違ってきますよね。
 
例えば小さなお子さんがいるのなら、今後心配なのは教育費の高騰ですよね。教育ローン2.05%です。ちなみに三井住友銀行なら3.475%です(資金の用途を定めない無担保ローンの利率は5.975%)。どうせ借りなければならなくなるなら、繰上げ返済せずに借りたままにする方が賢い選択ですよね。
 

参考 大学4年間にかかる学費の目安

  • 国立大学(自宅)509万円
  • 国立大学(自宅外)799万円
  • 私立文系(自宅)640万円
  • 私立文系(自宅外)922万円
  • 私立理系(自宅)767万円
  • 私立理系(自宅外)1,051万円
  • 私立医歯系(自宅)2,680万円
  • 私立医歯系(自宅外)3,080万円

贈与税の非課税枠を利用する方法もあります

贈与税は年間110万円までは無条件に非課税です。親からの相続税の節税対策としての生前贈与で年間110万円ずつ援助してもらえば、それだけで10年間で1,100万円の貯蓄が可能となります。
 
そうすれば11年目にある程度の貯蓄を残しながらローン残高を一括返済することが出来ますよね。

親から住宅資金の援助を受けた場合の非課税枠が使えるのは買った年だけ

消費税の増税によって住宅需要が落ち込むのを防ぐために、親や祖父母から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税の枠が拡大されています。

住宅資金を親から援助してもらう時の注意点 - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

消費増税の2年半の延期により贈与税の減税も延期されるポイントを分かりやすく説明します - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

 

✓2016年1月~2020年3月までに住宅の売買契約をして、8%の消費税の適用を受けて住宅を購入した人及び個人間売買で中古住宅を購入した人

  • 良質な住宅用家屋:1200万円
  • 一般の住宅用家屋:700万円


✓2019年4月~2020年3月までに住宅の売買契約をした場合で住宅の引渡が2019年10月1日以降で10%の消費税の適用を受けて住宅を購入した人

  • 良質な住宅用家屋:3000万円
  • 一般の住宅用家屋:2500万円

 

これも使えないの?と思いますよね。

 

この制度の対象は、あくまで住宅取得の資金なんです。つまり頭金などの住宅の代金に充てられる資金が対象なんです。

住宅ローンは住宅の取得資金を銀行から借りることです。住宅ローンの返済は銀行に対する借金の返済です。

借金の返済は住宅取得の資金とはみなされませんので、この制度の適用はありません。

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まとめ

いかがでしょうか。反応は様々でしょうね。
おお〜コレは良い事を聞いた!
ウチには関係無いな…
何言ってるかサッパリ分からん

お金持ちには益々お得な仕組みです。しかし、資産家にとっては預金利息が減る方が辛いかもしれませんね。

いずれにせよ、これから住宅を購入したいという人にとっては皆等しく、約10年間は実質マイナスのローン金利に出来る事に変わりはありません。
10年先にどうなっているか不安だ…
いえいえ、来年どうなっているかも読めない不透明な経済情勢下で、今から10年間の利益が確定するというのは、むしろ恵まれているんですよ。住宅の取得・所有、住宅ローンの借入には税金や手数料が別途かかりますのでトータルで利益が出るという事ではありません。
 
その点は悪しからずご承知下さい。
  • 2017年10月8日に税法や金利などを全体的にアップデートしました

以上、千日のブログでした。

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