千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日のブログは住宅ローンの金利予測と最新ニュース、不動産の購入マニュアルとして多くの方にご支持いただいています。他にも色々雑多なようで一本芯の通ったエントリーを心がけてます。それは家族とホームです。ダイヤモンド社のザイ・オンラインで「千日の住宅ローンの正しい選び方」も連載中!

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2017年度マイホームの買い時と住宅ローンの選び方

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2017年度のマイホーム購入と住宅ローンの肝はマイナス金利と消費増税延期

どうも千日です。マイホームの購入決断。住宅ローンの金利タイプについては、その時々の金利だけでなく住宅の供給状況、ひいては社会情勢によっても判断が微妙に変わってくるものです。
 
そこで2017年に住宅の購入を検討、引渡しを予定している人向けに書きます
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2017年度のマイホーム購入のポイント

この時期のポイントは3つあります。
  1. 消費税の増税(8%から10%への増税)延期減税延長
  2. 歴史的な低金利が継続中で長期金利がマイナス金利
  3. 先行き不透明な外部環境
では、はじめます。
目次

消費増税2年半延期で減税も延長

消費税の8%から10%への増税は2019年10月1日からに延期されました。2016年6月1日に安倍首相が2年半の延期を行うことを正式に表明したのは衝撃でしたね。
2017年4月に予定されていた増税が延期された。住宅のような高額な買い物については、この2%は大きい。
というのが定説です。
延期されてラッキー? 
どうでしょうか、実質的にはそれほど変わらないというのが千日の考えです。
 

土地の代金は非課税です

たとえば3,000万円のマンションの消費税は単純に8%を乗じたものじゃありません。消費税は建物の値段にだけ課税されます。
 
3,000万円のうち、建物の値段が2,000万円であれば、消費税は下記のような計算で課税されます。
建物2,000万円×8%=160万円
 
これが10%になったら…
建物2,000万円×10%=200万円
 
増税の影響は40万円ですね。
 
けして少額ではありませんが、何千万円もの買い物をする際に決定打になるような金額ではありません。
 

不動産業者でない一般の人から中古住宅を購入する場合は非課税

また、中古住宅を購入する場合はそもそも非課税になるケースが多いです。というのも、不動産業者でない一般人から住宅を購入する場合は非課税だからです。

例えば、読み終わった本をブックオフに売るのに、その代金を消費税込みでもらうことが無いのと同じことです。

この場合10%の消費税がかかるのは、不動産仲介業者に支払う手数料だけです。

ただし、買おうとしている中古住宅が不動産業者の所有であった場合には消費税がかかることになりますので、その点はご注意くださいね。誰が所有かによって変わってくるということです。

いずれにしても…

増税による値上がり幅は値引き交渉すれば、無理なく引いて貰える範囲の金額です。増税の延期によって消費マインドの低下に歯止めをかけようというのがその狙いです。
加えて、2016年8月24日の閣議決定でこれに伴う減税措置も延長されることになりました。

住宅ローン控除の延長

住宅ローン控除は、10年間の各12月末日のローン残高×1%をその年の所得税からマイナスする減税措置です。
この適用期限は当初は2019年6月30日までに住宅を取得した場合だったんですけど、これが2年半延長されて2021年12月31日までに延長されました。

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もう少しゆっくりと検討しても、住宅ローン控除は逃げませんね。

 

贈与税の非課税の延長

贈与税の非課税枠が拡大されています。親からお金を援助して貰ったら贈与税がかかりますが、住宅資金に限り非課税となる枠が大幅に拡大されているんです。
ただし、契約時期によって非課税枠が違うので注意が必要です。
8%の消費税で住宅を購入する場合の非課税措置が2年半延長されました

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契約の締結時期も条件になっています。8%の消費税で住宅を購入する場合でも贈与税が非課税になる枠が設定されています。

契約の締結期間は10%の消費税となってからも設定されています。これは前述したように、土地の代金はそもそも非課税になるからです。また、不動産業者でない一般の人から中古住宅を購入する場合も非課税です。

10%の消費税で住宅を購入する場合の非課税措置が2年半スライドされました

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10%の消費税で住宅を購入する場合の非課税措置も2年半スライドされました。親に財産がある人にとって、これは低金利や通常の節税のレベルを遥かに超えたお得な措置です。
 
詳しくは消費増税の2年半の延期により贈与税の減税も延期されるポイントを分かりやすく説明します - 千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答えるをどうぞ。親から住宅資金の援助を受けられる方は、住宅購入や建築の契約が2019年4月1日より前か後かでかなり違ってきます。
 

超低金利(日銀ゼロ金利導入)と融資争奪戦の激化

住宅ローンとしては確かに借り時と言えます。変動金利ではどの金融機関も1%を切ってますし、固定金利でさえ1%を切り始めました。
 
変動金利が1%を切っている状況について、「単に低い」ではなくいかに異常な低金利かということを、具体的に理解しておきましょう。
 
変動金利が1.475%を切ると銀行は逆ザヤ
変動金利とは銀行間で資金を融通し合う短期プライムレートに連動して銀行が金利を上下させることが出来る金利タイプです。
 
主要銀行の現時点の短期プライムレートは1.475%です。つまり銀行がお金を借りる時の利息は1.475%で借りてくる。
 
単純な話です。銀行は1.475%以上で貸さないと損をするということです。銀行が損を承知で貸している異常な状態なんだということです。
 
さらに日銀が史上初となるマイナス金利を導入しました。銀行が日銀に預けている預金の金利がマイナスになってしまうので銀行は預金を引き上げる方向に行きます。そのお金は積極的な融資に回るというのがその狙いです。
 
なぜ、銀行は損(逆ザヤ)してまで貸すの?
銀行の立場に立って考えてみましょう。現金をただ寝かせておくよりはマシだからです。現時点では…
  • 住宅ローン以上に優良な融資先
  • 住宅ローン以上に優良な投資先
が少ないということです。
 
住宅ローンは金利が低くてもその物件の第一順位の抵当権があります。あなたがローンを払えなくなったら、最終的には家を競売にかけて回収出来ます。
マイホームは債務者の生活基盤ですから全てに優先して返済にコミットします。
 
つまり住宅ローンは銀行にとって超優良融資案件なんです。
 

歴史的な超低金利をどう生かすか?

二つの考え方があります。
  • 変動金利で金利の安さを追求
  • フラット35の金利も歴史的な安さ
とにかく安い変動金利の落とし穴
変動金利がとにかく安いのでこれを選択する人は多いですね。しかし変動金利は、銀行が金利を上げることが出来るので、金利上昇のリスクがあります。
 
安いうちに繰り上げ返済して債務を早く減らすという作戦は、割と多数派です。
 
しかし、この作戦には落とし穴があります。
  • 金利が上昇するようなケースは好景気で収入も増加するので『負担』はむしろ減ることもある
  • 金利上昇によって毎月の返済額はすぐに増加せず5年ごとの見直し
  • 返済額が増額されても従来の1.25倍までというルールがある
  • 繰り上げ返済は安い利息で融資を受けているメリット自ら放棄している側面もある
住宅ローンを変動金利で借りる人は、むしろ毎月の返済額が安い分、いざと言う時の蓄え(預貯金)に回せるのがメリットなんです。
もし、病気などで収入が急に激減したら?
 

繰り上げ返済したお金は返って来ませんよ

 
変動金利にすることでワンランク上の物件が狙える好機ですが、保険や貯蓄についても無理なくやっていけるかについても、よく検討する必要があります。
 
フラット35などの固定金利も安くなっている

歴史的な低金利に加え日銀のマイナス金利を反映してフラット35の金利もすごく下がっています。短期プライムレートの1.475%よりも安い金利で借りられるんです。

  • 返済期間が21年以上35年以下の場合の金利幅(融資率90%以下)2016年12月借入水準1.10%
  • 返済期間が20年以下の場合の金利幅(融資率90%以下)2016年12月借入水準1.03%
正確な金利情報については銀行のサイトで直接確認して下さいね。
 
2016年1月29日の日銀のマイナス金利導入によって10年国債長期金利は2016年2月9日には史上初の0%をさたまわってから、今もマイナス0.1%前後で推移しています。
 
フラット35の金利は長期金利が指標です。長期的にもずっと長期金利が低下傾向なんですが、日銀のマイナス金利によってさらに拍車がかかったような状態になりました。
 
その後の金融政策決定会合で長期金利を0%程度に誘導する目標を決めましたが、これはある程度低い水準で維持することを主旨にしてますので、やはり低水準なんです。
 
フラット35のメリットはずっと固定金利の安心にありますので当然、変動金利よりも高いです。そして、その安心料も人類史上初の歴史的な安さになっているんです。
 
しかも、変動金利のように後から金利が上がるリスクを心配する必要がありません。変動金利の安さが目立ちますが、この歴史的な低金利のメリットを一番享受出来る金利タイプかもしれませんね。
 
固定金利が安心とはいっても、固定なのは金利だけです。人生のリスクは固定されません。
 
自身の雇用や収入、ライフプランの変化に柔軟に対応出来るように、保険や貯蓄を無理なくやっていけるかについて、よく検討する必要があります。

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まとめ 先行き不透明感の中での決断の肝

外部環境の変化については、なかなか予測は難しいです。それに、マクロな変化が自分にどんな影響を及ぼすかになんて考え出したらキリがありません。
 
自分の雇用、収入、貯金、ライフプランから決断することになると思います。共通して言えることは、年金収入は減少傾向にあることくらいでしょうか。
 
これからのライフプランでは生涯収入(特に年金)の減少が予想されますので、特に出産や子育てなどのお金のかかるライフイベントを控えている人は慎重を期すべきでしょう。
 
住宅ローンを支払いながら、将来に備えた貯蓄をしていけるか?保険は?今と未来の家族構成を踏まえて慎重にマイホームの購入を検討しましょう。
 
  • 日銀ゼロ金利を受けて2016年1月29日更新
  • 2016年4月のフラット35金利情報を更新
  • 2016年5月2日に金利の情報を更新しました
  • 2016年6月1日に消費税の増税延期と金利の情報を更新しました
  • 2016年7月1日に金利の情報を更新しました
  • 2016年7月29日に金利の情報を更新しました
  • 2016年9月1日に金利の情報、6日に消費税率引き上げ時期の延長に伴う減税措置の延長について更新しました
  • 2016年10月1日に金利の情報を更新しました
  • 2016年11月1日に金利の情報を更新しました
  • 2016年11月30日に金利の情報を更新しました

以上、千日のブログでした。

トランプ特集

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《あとがき》
千日のブログではマンションなど住宅を購入する人に役に立つ情報を公開しています。住宅ローンはもとよりマンションの選び方、管理組合まで幅広く書いてます。 
情報はその都度入手可能な最新のものに更新していますので、よろしければ関連記事も見て行って下さいね。
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