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千日のブログ 家と住宅ローンのはてな?に答える

千日のブログは住宅ローンの金利予測と最新ニュース、不動産の購入マニュアルとして多くの方にご支持いただいています。他にも色々雑多なようで一本芯の通ったエントリーを心がけてます。それは家族とホームです。ダイヤモンド社のザイ・オンラインで「千日の住宅ローンの正しい選び方」も連載中!

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15年前、無職だった。忘れられないホームレスと白人男性の話。やさしくなりたい

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ホームレスにまつわる忘れられない出来事

どうも千日です。

約15年前、無職でした。辞めた会社は今で言う所のブラック企業でしたが、当時はまだインターネットも今ほど普及してなくて、全く自覚はありませんでした。
 
次の会社で『残業代』がフィクションの世界だけのものでは無いことを知って今思えばブラックだったんだなと、知った次第です。
 

会社を辞めた理由は待遇面ではなく、自分には営業は向いてないと思ったからです

営業って人間力が出ますよね。私の苦手分野です。2年勤めましたが、なかなか成績が上がらず『これは向いてないな』と判断して、向いてそうな仕事に鞍替えするつもりでした。
 
仕事を辞めてから数ヶ月は営業ノルマから解放された開放感と次の仕事に就くための勉強へのやる気に溢れ、まさに『これから自分の本当の人生がはじまる』という充実感が爆発してました。
 
しかしそういうハイな気分は長続きしませんでした。1年、2年、無職で実家の庇護の元で『勉強くらいしかやることのない日々』は徐々に私を腐らせて行きました。
 
昼まで惰眠を貪り、金が無くなれば日雇いやアルバイト。たまに思い出したように机に向かうが、30分も座っていることが出来ない。
 
名目上は勉強していたのでニートでは無いと自分には言い聞かせていましたが、圧倒的に社会との繋がりが、無い。という事実は重く私にのしかかりました。
 

自ら群れからはぐれた年若いサル

それが当時の私でした。
前置きが長くなりましたが、そんな私が平日の昼間からフラフラと梅田のサウナ大東洋の辺りを歩いていた時の出来事です。
 

その男は50m先から見てもホームレスだと分かった

元の色がわからないくらいに色褪せ、その上に泥や油で汚れた服。
 
重ね着した服はあちこちが破れ、その破れ目から覗く腕や脛は黒ずみ、垢と埃の混じったような汚れが肌を覆っています。
 
もう何年も床屋にも風呂にも行っていないであろう髪の毛。
 
ザンバラで色素が薄く、男の顔を覆い尽くさんばかりに伸び放題に伸びていました。
 
15年前といっても、ここまでの乞食然としたホームレスは珍しかったです。歳の頃は60前後でしょうか。しかし40位と言われればそのようにも見え、80過ぎだと言われればそのようにも見える。
 
人というよりは獣のように私の目には映りました
 

道端にへたり込み、熟し過ぎた柿を…

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道端にへたり込んだ男は、手に持ったスーパーの袋から、一つまた一つと熟し過ぎた柿を取り出し、擦りつけるように道路脇の排水溝の網目状の蓋に押し付けて捨てていました
 
この行為に何の意味が?
 
熟し過ぎているとはいえ、食べられないことは無いと思います。男の見なりからその食べ物を粗末にする理由は思い付きません。
 
ただヤケクソ、自暴自棄の行為だったのではないかと思います
 

私は思わず目を背けた

こんな光景を見続けたい人はいないと思います。しかし私はそれ以上に『怖かった』のです。
 

男の姿は将来の自分ではないのか

プライドだけは高く、理屈をこねるのだけは一人前だが、その実一人では何も出来はしない。
 
エラそうなことを言って会社を辞めてはみたけれど、既に群れから離れたことを後悔しはじめている自分。
 
だが今さら群れに戻ることも青いプライドが許さない自分。
 
それを差し置き、親の庇護の元で日々惰眠を貪る自分。
 
いつか親が居なくなり、自分が今のまま変わらずにいたら、男の姿は将来の自分ではないのか…?
 

前から歩いて来た初老の白人男性

私は早くその場から離れようと歩くスピードを速め、前から来た旅行者風の初老の白人男性とすれ違いました。
 
今にして思うと、なぜその時振り返ってみようと思ったのか今もわかりません。
 

背後に何かを感じて振り返ると…

初老の白人男性は男の前に立ち止まり、ウエストポーチから四つ折りにした千円札を取り出し、無言で男に差し出しました。
 
男は一瞬、何が起こったのかわからない様子でした。ゆっくり白人男性の差し出す千円札を受け取り、蚊の鳴くような声でしたが、確かに2回こう言いました。
おおきに…おおきに…
すぐ近くにはバイパスもあり、交通量の多い道路でした。しかし…
 
確かに私の耳にも聞こえました
 

初老の白人男性は終始無言だったが…

端で見ていた別の男性がその白人男性を追いかけていって『アンタ尊敬するよ!』的な言葉をかけていましたが、当の白人男性は少し迷惑そうでした。
 
想像ですが彼が言いたかったのはこんなことではないかと思います。
あの男の不運は私には関係のないことだし、全面的に彼を救うことなど私には出来ない。
しかしあと少しの金があれば、少しはましになるだろう?

優しいサルになりたい

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ヒトは所詮はサルだというのが私の持論です。利己的な欲望野生の習性を言葉で上手に包み隠してますが、やってることはそんなに上等なことではない、なんて思ってます。
しかしごくたまにですがサルの中でも特に優れたサルに会ったり、知ったりすることがあります。それはどれも優しいサルでした。
 
『優れた』と『優しい』は奇しくも同じ字です
 
私もまたサルであることを忘れないように謙虚に生きていきたいです。が、できれば優しいサルになりたいのです。
 

以上、千日のブログでした。

やさしくなりたい

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